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第1章
1-1
しおりを挟む目覚ましが鳴る。
起きる。
母が用意してくれた朝食を食べて、身支度を整える。
そんな、いつもと変わらない朝が来て、似たような毎日を過ごす。
当たり前の日々は、当たり前かも知れない。
平凡な日々は、平凡かも知れない。
けど、そんな毎日が変わる瞬間というのは突然に訪れる。
「……”はるの☆かぜ”」
自室のベッド横になってスマホの画面を見つめながら、僕はあるイラストを描いた人のTwitter名を呟いた。
そして、暫くそのイラストを眺めて”いいね”ボタンを押すと、その人のページにいって、さっと覗いて……。気付いたら、フォローしてた。
相互フォローとかも、期待してなかったし。この時は、コメントとか書いたりメッセージする気もなかった。
ただ、またそのイラストを見たいと思ったんだ。
「……公園、行くか」
そのイラストに触発されたのかもしれない。無性に趣味である写真を撮りたくなった。
僕はベッドから起き上がり、財布とスマホを斜めがけの鞄に入れて、机の上に置いてあった愛用のミラーレス一眼カメラを持つと家を出た。
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