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序章 天使side
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しおりを挟む私は君に恋をした。
だから私の片翼を君にあげたのに、君はそれを他の男にあげてしまった。
許せなかった。
どうして、気付いてくれなかった。
君のせいで、私は全てを失った。
存在も、居場所も、全てーー……。
許せない。
許せない。許せない。
許せない。許せない!許せない……!!
そうだ、呪いをかけよう。
君が……。いや、その子供や孫達が、愛する者とは決して幸せにはなれない呪いを……。
私と同じ想いをするよう、呪いをかけよう。
地獄に堕ちても構わない。
もう、天使などと呼ばれずとも良い。
私の恋心を永遠に忘れられないように、呪いをかけてやろう。
私の気持ちを踏み躙った君の罪を、その末裔達に受け継がせてやろう。
そして私は、その呪いで君の末裔達が苦しむ姿を永遠に見続けよう。
それが、消える事も出来ず、無意味に存在する私の唯一の楽しみとなった。
さぁ、苦しめ。
私にもっと見せてくれ。
ずっと、ずっと、見ているから……、……。
抗うか?
抗えるのか?
それもまた一興。
この呪いが続く限り、君は私を忘れられはしないのだからーー……。
待っているよ。
君が全てを終わらせに来てくれる、その日まで……。
……
…………。
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