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第10章 (3)ギャランside
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しおりを挟むワシが創った何でも屋の名前の由来。
彼女を忘れない戒めの為に付けたその名前が、ヴァロンの魔法の言葉でキラキラと輝いた。
彼女の笑顔を、思い出させてくれた。
「帰ってきたら勝負しようぜ!
このカジノの全てのゲームで、今度こそあんたに勝ってやる!」
自分に謝るワシを、ワシの涙を見たくないのか……。
ヴァロンが明るい声で今度は意地悪そうに笑いながらそう言って、前を向くと気持ちを切り替えした様に駆け出してその場を去って行った。
「……いつの間にか、大きくなりおって」
護ってやっていたつもりが、護られていた。
支えているつもりが、支えられていた。
子供が親を成長させて、たくさんの事に気付かせてくれる。
いつかお前も、産まれてくる我が子にまた成長させられるんじゃろうな。
……
…………。
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