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第2章 開店
第18話 異世界の扉開いたってよ
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「……だれも、こない」
「まぁ……やっぱそう上手くは行かないよなー」
「一応周りで宣伝はしといたんだけどね。まだ初日だしこんなもんでしょ」
開店したは良いものの、直ぐには誰も来店せずに暇だった俺達はカウンターで突っ伏していた。
あぁ。誰も来ないと暇過ぎるな。
スマホの端を見れば、そこには一本しか立っていない棒の形が見える。
「後で映画ダウンロードしとくか~」
「後々の事を考えれば電線も繋げないといけないわね」
今はネット社会。電波があるのと無いのでは、雲泥の差がある。都会だとカフェでパソコンとかやってる人居るし、そういうのにも対応していかないといけない。
「そうだなー…でも、今直ぐにやらないといけない訳でもなさそうだよなー」
そう言ってダラけ切っていると、比奈は淡々と言った。
「そうとも言えないんじゃない? "異世界の扉"の話もあるし」
………。
「……まさか、知らないの?」
「え、あ、知ってるぞ? 異世界の扉な? アレって面白いよなー」
「因みにPCゲームとかじゃないから。私が言ってるのは現実の話」
何を言っているのだろうか、この良い年した成人女性が。
「今アメリカのワシントンで開いたらしくて必死に対応とかしてるみたいだけど……ニュース少しは見た方が良いよ?」
俺が顔を顰めていると、比奈は俺へと丁寧に説明してくれる。
いやー、工場を辞めた反動で好きだったB級映画ばかりスマホで観てるからニュースなんて観る暇ないのよ。
でも、説明されたからってな?
「ちょっと、意味分からないわ」
俺今年で29なのよ。急に異世界の扉が開いたって言われても意味の1つも分からない。着いていけないよ、おじさんだもの。
「いせかいのとびらってなーに?」
「簡単に言えば、此処とは別の世界の扉が開かれて、2つの世界が行き来出来る様になるって事。メマちゃんには難しかったかな?」
「むーっ! 分かるもん!!」
メマ分かったのか、俺これでも理解が追いつかないんだけど。
無い頭を高速回転させるも、これ以上は踏み込めないよ~、中学2年生までだから~っと誰かが訴えて来る。
いや、自制してる俺なんだけども。
「はぁ。ほら、これが異世界の扉」
未だに信じられないと思っている俺に、比奈はスマホを差し出した。
そこには都会にある道路のど真ん中。ビルと同等の高さ、道路を遮断する程の大きさを持った扉と言うには大き過ぎる門があった。
合成を疑う所だが……比奈の顔を見れば本気の顔をしている。イタズラにしても凝り過ぎてるしな。
「……それで? 結局これが電波と何の関係があるんだ?」
最終的な疑問がこれだ。その扉が出来て何だと言うのか。アメリカの交通事情なんてどうでも良いんだが?
「実はこの扉からある生物が現れて来ているの」
「ある生物って?」
「"ゴブリン"」
比奈の言葉に、俺は一瞬頭の中が真っ白になる。
「それって……女性の事を考えず、本能のままに行動をするクズ人間が現れるって事でOK?」
「NO。ファンタジー物語では定番の鼻が潰れていて緑色、人間の女性を利用して繁殖するクズ魔物」
WOW。
「だから世界中で今、異世界の扉が開くんじゃないかって厳戒態勢が敷かれてるの。いつ何処で扉が開いた事が分かる様に、早めに電線を通しておかないと私達もマズイかもねって話」
なるほどなぁ。近くに異世界の扉なんて開かれたらたまったもんじゃないし、早めに電線繋げとくかー。
(ん…………アレ?)
そこで俺は何か忘れている様な、そんな違和感を感じ、顎に手を当てる。
うん? 何か喉元まで来てんだけど………? いやー……何だっけな? 思い出せない……まぁ、思い出せないって事は大した事じゃ無いって事か。
さ、カップでも拭こう。
「まぁ……やっぱそう上手くは行かないよなー」
「一応周りで宣伝はしといたんだけどね。まだ初日だしこんなもんでしょ」
開店したは良いものの、直ぐには誰も来店せずに暇だった俺達はカウンターで突っ伏していた。
あぁ。誰も来ないと暇過ぎるな。
スマホの端を見れば、そこには一本しか立っていない棒の形が見える。
「後で映画ダウンロードしとくか~」
「後々の事を考えれば電線も繋げないといけないわね」
今はネット社会。電波があるのと無いのでは、雲泥の差がある。都会だとカフェでパソコンとかやってる人居るし、そういうのにも対応していかないといけない。
「そうだなー…でも、今直ぐにやらないといけない訳でもなさそうだよなー」
そう言ってダラけ切っていると、比奈は淡々と言った。
「そうとも言えないんじゃない? "異世界の扉"の話もあるし」
………。
「……まさか、知らないの?」
「え、あ、知ってるぞ? 異世界の扉な? アレって面白いよなー」
「因みにPCゲームとかじゃないから。私が言ってるのは現実の話」
何を言っているのだろうか、この良い年した成人女性が。
「今アメリカのワシントンで開いたらしくて必死に対応とかしてるみたいだけど……ニュース少しは見た方が良いよ?」
俺が顔を顰めていると、比奈は俺へと丁寧に説明してくれる。
いやー、工場を辞めた反動で好きだったB級映画ばかりスマホで観てるからニュースなんて観る暇ないのよ。
でも、説明されたからってな?
「ちょっと、意味分からないわ」
俺今年で29なのよ。急に異世界の扉が開いたって言われても意味の1つも分からない。着いていけないよ、おじさんだもの。
「いせかいのとびらってなーに?」
「簡単に言えば、此処とは別の世界の扉が開かれて、2つの世界が行き来出来る様になるって事。メマちゃんには難しかったかな?」
「むーっ! 分かるもん!!」
メマ分かったのか、俺これでも理解が追いつかないんだけど。
無い頭を高速回転させるも、これ以上は踏み込めないよ~、中学2年生までだから~っと誰かが訴えて来る。
いや、自制してる俺なんだけども。
「はぁ。ほら、これが異世界の扉」
未だに信じられないと思っている俺に、比奈はスマホを差し出した。
そこには都会にある道路のど真ん中。ビルと同等の高さ、道路を遮断する程の大きさを持った扉と言うには大き過ぎる門があった。
合成を疑う所だが……比奈の顔を見れば本気の顔をしている。イタズラにしても凝り過ぎてるしな。
「……それで? 結局これが電波と何の関係があるんだ?」
最終的な疑問がこれだ。その扉が出来て何だと言うのか。アメリカの交通事情なんてどうでも良いんだが?
「実はこの扉からある生物が現れて来ているの」
「ある生物って?」
「"ゴブリン"」
比奈の言葉に、俺は一瞬頭の中が真っ白になる。
「それって……女性の事を考えず、本能のままに行動をするクズ人間が現れるって事でOK?」
「NO。ファンタジー物語では定番の鼻が潰れていて緑色、人間の女性を利用して繁殖するクズ魔物」
WOW。
「だから世界中で今、異世界の扉が開くんじゃないかって厳戒態勢が敷かれてるの。いつ何処で扉が開いた事が分かる様に、早めに電線を通しておかないと私達もマズイかもねって話」
なるほどなぁ。近くに異世界の扉なんて開かれたらたまったもんじゃないし、早めに電線繋げとくかー。
(ん…………アレ?)
そこで俺は何か忘れている様な、そんな違和感を感じ、顎に手を当てる。
うん? 何か喉元まで来てんだけど………? いやー……何だっけな? 思い出せない……まぁ、思い出せないって事は大した事じゃ無いって事か。
さ、カップでも拭こう。
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