Koruseit world online〜魔力特化した私は体力10しかありません。なので幻術使ってどうにかしたいと思います〜

ゆうらしあ

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第3章.道

52.目標

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「た、助けれた…」
 私は地面に倒れる。仰向けで倒れた私の視界には青々とした綺麗な空が広がっていた。

 そして私の隣ではソーマが青い炎に包まれ、卵の様な形で轟々と燃え盛っている。

 黒いソーマがいない…もしかしてソーマと?
 私は青い炎に包まれている物を見つめる。

 すると青い炎が先程よりもさらに燃え上がり、消えていく。

 ボゥッ!

(スプリングさん! ただいまです!!)
 そこに現れたのは、私よりも少し小さな子供。ソーマがなんと、人型になって出てきたのだ!

「ソーマ!? おかえり!!」
 私はソーマに飛びつく。
 が、私はソーマを通り過ぎ地面に顔を激突される。

 体力:8/10

 神の尖兵にも体力を1しか削られなかったのに…。

 いや、それよりも!!

「ソーマ!! 凄いね!! 進化しちゃったの!?」
(そうみたいです!!)
 喜んで笑顔で空を飛び跳ねているソーマに向かって私は、【鑑定】を発動させる。



 名前: ソーマ
 種族: 幽霊
 レベル: 1
 体力: 80
 SP: 150

 ステータス:
 力: 0 防御: 0 敏捷: 110    魔力: 165 幸運: 0

 状態: 普通

 親交度:90

 スキル
 【浮遊】Lv5 up
 【火魔術】Lv3 up
 【誘引】Lv5 up
 【飛翔】Lv1 new
 【引力】Lv1 new



 ふぁっ!? なんか色々増えてるわ!!
 ベリアルと同じ時みたいにステータスも増えてる! 多分、ステータスを振ってあるところが50増えてるのかな?
 私は予想する。

 そしてあることに気づく。

「そうだ! ベリアル!?」
 私は黒いソーマに落とされたベリアルの下へ行く。

(うっ…スプリング)
 ベリアルは私達が近づくとゆっくりと体を起こす。
 怪我はとても酷く、自分では動くこともままならないようだった。

 私はベリアルのステータスを確認する。



 体力:12/150



「体力が…」
 ベリアルの体力はほとんど削られていた。
 黒いソーマによる攻撃がどれだけ強力だったのか、良く分かる。

 進化したベリアルが一撃でこうなる相手があと5体もいるの?
 私の背中にゲームの中にも関わらず、嫌な汗が流れた。
 今回は偶々相手がソーマで、シャドゥールに助けてもらったお陰で乗り越える事ができた。言わば私達の運が良かっただけ。

 これで神の尖兵と戦うとなると、ベリアルやソーマが死んじゃう…。

「…よし! 決めた!」
(どうしたんですか?)
 ソーマは首を傾げる。

「まだ私たちの実力じゃ神の尖兵には勝てない! だから私達は情報を集めながら実力をつけよう! 倒すのは他の人に任せよう」

 う…重い…。
 私はベリアルを頑張っておんぶする。

(スプリング大丈夫?)
「だ、大丈夫」
 ベリアルは私をかばってこうなったんだ。
 これぐらい…。

 そうして私が"フォッグの街"から出ようとしていると、

「先輩!何してるんですか?」
 前からサキさんが走ってくる。

 ていうか先輩って言ってるじゃん。ま、それだけ驚いてるってことかなー。
 私がそんなことを言ってると、サキさんは私の胸倉を掴む。

「…説明してくれますよね?」
 …顔は笑ってるけど、目が笑ってない。

 私はサキさんのあまりの勢いに、身体を震わせて事情を話した。



「そういう訳なんで、これから私達は力をつける為に色々探索してみたいと思ってます」
「なるほどね…分かった。じゃあとりあえずソシャールに帰るの?」
「はい、そのつもりです。サキさんはどうするんですか?」
「うーん…1度ここに残る、かな。初めてきた所だし、ここにもしかしたら神の尖兵の情報もあるかも」

 確かに。なら私もここに残ったほうがいい?
 いや…ここはサキさんに任せて他の場所を探した方が効率がいいか。

「分かりました。では此処はサキさんに任せたいと思います!」

 私はサキさんに手を振って別れる。

「よし。じゃあソシャールに戻ろうか」
(うん!)
(はい!)
 私は愛しのパートナー達と談笑しながら、ソシャールへ向かった。
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