赤頭巾ちゃん

mare

文字の大きさ
12 / 28

12 狙われた訳

しおりを挟む
 「そーね、どこから話したらいいかしらね」
 うーん。と首をかしげながら彼女は考えている。

 「あの、助けて頂いてありがとうございます。……お礼言えてなかったから」

「あら。いいのよ、これが私の……私達の仕事だから」

 私達?
 彼女は、チラッとオオカミさんさんを見て話し始める。

「私とオオカミは、あなたを襲った男を捕まえる為にここへ来たの。」

 なんとなく、そんな気がしていた。

 「少し昔話をするわね……」


 

 一一 都から遠く離れた村に、それは仲の良い夫婦がおりました。
かわいい女の子も産まれ幸せいっぱいでした。
 
 そんなある日、この国の王子様がやって来ました。良い王子様なのですが、一つだけ悪い噂がありました。それは、大層な女好きと言うことでした。身分、年齢関係なく気に入れば連れて行き、飽きれば捨ててしまうそうです。
 
 とうとう、そんな王子様が、やって来ました。   
 何も無い村なので狩りをすることになりました。案内を夫がする事となりそんな大事なお役目に緊張しながらも村の人達からのお願いなので断れませんでした。
 
人の良い夫なので、出来る範囲でおもてなしをしようと頑張りました。
 ふと、狩りを終え王子様が夫の暮らしを見たいと言いました。夫は噂を思い出し、王子様のような高貴な方がいらっしゃっても何もおもてなしが出来ないと言い断ろうとしましたが、身分が下のしかも只の村人が王子様の申し出を断れるはずがありませんでした。

 夫の家にやって来た王子様は、妻を見てたいそう気にいり連れて帰ろうとします。妻はそんな王子様を恐ろしく思い小さな娘を連れて逃げ出しました。
 怒った王子様は、夫を殺し。妻を探させました。
 しかし、妻は逃げる途中足を滑らせたのか山の中で死んでおり腕の中で子供が泣いていました。
 王子様は、子供も殺してしまおうと思いましたが、ふと考えが変わり生かしておくことにしました。
 
 村人を殺してしまった、王子様は王様にこの事を知られるとまずいので、村人を脅し、夫婦の子供を育てるように。15才になったら王子様に捧げるように命令しました。
 
 見張り役として、王子の侍女と薬師の老婆、騎士の数名を置いて城へ帰って行きました。
 
 そして、村人は王子の命令を守りその子供を15才になり王子様に捧げる日まで大事に育てました一一



 「その子供があなた。赤頭巾よ……」

 じゃあ、お母さんとおばあちゃんと思っていたのは?アレハダレ?
 本当のお母さんとお父さんは死んだの?

 なんとなく、悪い予感はしていたけども実際に聞くと……

握っている手が自然と力が入り握りしめてしまう。

 真っ直ぐにこちらを見つめる彼女の瞳は悲しみに揺らいでいた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

愛しているなら拘束してほしい

守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

処理中です...