八月のクローバー

野草のな

文字の大きさ
上 下
5 / 12

青空ランチ

しおりを挟む
仕事があると言って出ていくチタルに、オレはついていった。

チタルは、何も言わなかった。

黙ってブラシを持ち、川底の岩をこすっていた。

ひざ下まである長靴をはいて、水のなかに平然と入っていく。

水は、水晶のように透明だった。

チタルはどうやら、ブラシで川底の砂をさらっているようだった。

おそらく、そのままにしておくと、水路が埋まってしまうのだろう。

ぼんやり見ていると、チタルは急に振り向いた。

「そこ、寒いだろう?」

どうやらオレに言っているらしい、と気がついた。

寒くないと言えば、嘘になるのでうなずいた。

寒いというより、足の先がしびれて、痛い。

チタルは心配したようで、手を止めてブラシの柄にもたれ、首をかすかに振った。

「戻って寝てなよ。風邪引くから」

嫌だ。

オレは首を横に振った。

つまらないから、ついてきたのに。

優しいことを言えば、オレが帰るとでも思ったのか。

今さら追い返そうとしても、無駄だ。

第一、元来たところにちゃんと帰れるか、怪しい。

道を覚えていない。

チタルは何も言わずに、ちょっとのあいだ、オレを眺めていた。

けれど、思い直したように、仕事に戻った。

しばらくすると、彼は岩場をくだり、崖に近づいていった。

オレも、危なっかしくすべりながら、ついていった。

切り立った崖から、水があふれだして、流れ落ちていた。

チタルは、あごを指でもみながら、流れの先へと歩いていく。

そこで、素早く振り返って、オレに言った。

「危ないから、あっちの乾いたところにいなよ」

オレは、彼の手が示した岩場の奥をちらっと見た。

安全そうだが、何も見えなさそうだ。

却下。

オレはチタルの言葉を聞かず、彼にもっと近づいた。

「あれっ?」

ごそごそと何かを結んでいたチタルは、オレを見て首をかしげた。

オレは、彼からすこし離れたところにある、大きな岩に背中を預けた。

ここの方がよく見える。ちゃんと安全そうでもある。

文句はないはずだ。

オレに動く気がないのを悟ったようで、チタルは肩をすくめ、笑った。

「もう。じゃあ、そこにいなよ」

諦めたように崖の向こうへ歩いていく彼を、俺は見送った。

してやったりな気分になった。

チタルはサッと、崖にぶらさがった。
こてのようなもので、岩の間をけずりはじめる。
なにかはさまっているらしい。

しばらく、彼はずっとそのままだった。

カリカリ、という音が同じリズムで響く。

見ているうちに、眠くなってきた。

うとうとして、はっと目覚めたときだった。

チタルの手が、ぱっと岩を離れた。

彼の姿は、消えた。
落ちた。

「!?」
心臓が、ひゅっと縮んだ。
足が地面を蹴り、オレは岩にとびついた。

慌てて手をのばした。怪我をしたほうの腕だった。

ビキ、と傷がひきつった。

痛くて怖くて、叫んだ。
「チタル!」
オレがさしのばした手は、ふわっと優しく握られた。
「お、おう」
はっとして、下を見た。
すぐそこに、チタルはいた。驚いたような目をしていた。口元が、笑いかけてとまったかたちに開いている。
「びっくりした。どうした?危ないって」

あれ。

落ちていない。

彼はしっかりと、岩に手足をついていた。
右手でオレの手を握っている。

よく見ると、彼の腰にはロープがつながっていた。岩に打ち込んだくさびに結びつけて、体を留めているのだ。
落ちたのではなく、下に移動しただけだったらしい。
理解したとたん、体から力が抜けてしまった。
驚いた。

チタルが落ちたと思った。
心臓が、まだドキドキしていて、苦しい。
吹き出した冷や汗が、ゆっくり冷えていく。
チタルは何を思ったのか、オレの手を握ったまま、ロープをぐいっと引っ張った

その片手の力だけで、彼はひょいと身軽に岩を登った。
オレはつられて立ち上がり、チタルの手をひっぱりあげた。
岩の上にあがってきたチタルは、照れ笑いをして、頭をかいた。

「ごめんごめん。気がまわらなくって。俺は慣れてるけど、知らないで見たら、落ちたと思うよな。驚かせて、ごめんな」
彼の言葉に、オレは何度もうなずいた。
そうだ。大丈夫なら、はじめから言っておいてほしい。
本当に驚いた。
オレの抗議の目を感じたらしく、チタルは申し訳なさそうに首をすくめて、ごまかすように笑った。

「にらむなよ。悪かったって。助けに来てくれたんだろ?ありがとな。いいやつだな、あんた」
明るく言うチタルの顔から、オレはさっと目を背けた。
顔が急に熱くなった。
違う。オレはいいやつじゃない。
助けようと思ったわけじゃない。そんな余裕はなかった。
手が、足が、勝手に動いただけだ。

絶対違う。
次からは、もうだまされない。
オレはいいやつじゃない。
気まずくなって鼻をすすったら、泣いているときみたいな音がした。
体まで、じわっと熱くなる。
さっき、涙、見られただろうか。見られたよな。
どうしよう。恥ずかしい。顔も、多分まだ赤い。違うのに。これでは誤解される。

「なあ」
ぽんと放るように、チタルが声をかけてきた。
思わず、びくっとしてしまった。
「せっかくだし、はやいけど、飯にしねえ?」
めし、という言葉に、つい目をあげてしまった。
チタルはちょっととまどった風に、ほほ笑んでいた。
彼は、岩場の奥を指さした。
「あっちに、弁当あるから」

次に、彼は岩棚の上を指さした。
「どっかあのへんの、眺めのいいところで食おうぜ」
岩が突き出して、細い滝が流れ、その向こうは青空だった。鳥が大きく円を描いている。雲は細く、真っ白だった。
オレは、ついていくことにした。
チタルの目を見返すと、それだけで彼はうなずき、腰のロープをほどきはじめた。

岩壁の方へ歩いていくと、階段がきってあるのが見えてきた。細い。今にも岩に押しつぶされそうだ。
チタルは慣れているらしく、二段飛ばしでひょいひょい登っていく。疲れも重力も、なにも感じていないみたいだった。
オレはそういうわけにいかなかった。
中腹にさしかかる頃には、息がきれていた。

体はそれなりに鍛えていたつもりだった。
でも、ここのところ寝てばかりいたから、体力がおちたのかもしれない。
呼吸が苦しい。足がきつい。
「もうちょっとだぞー。ほーら、いい眺めだろ」
チタルの声に、振り返った。
磨かれたサファイヤのような真っ青な空が、目の前にひろがっていた。

風が、頬をかすめる。冷たい水を浴びたように、心が澄んでいく。髪がなびいて、耳の外で風が、ボウとうなった。
葦の原が、風にざわめいている。
あんなに遠いのに、波うっているのが見える。
海みたいだ。遠い山並みは、島か、それとも遥かな大陸の影か。
体が羽ばたいて、飛べるような気がした。

「おーい」
頭の上あたりから声が降ってきた。
はっとして見あげると、チタルが上に登りきって、手を振っていた。
そうだ。階段、登っていたんだった。
「景色なら上からでも見えるから、はやくおいでよ」
チタルはそう言って、ぶらさげた弁当を振ってみせる。
オレは足を動かしながら、考えた。

おいで、という言葉について考えた。
一緒においで。あの日、チタルはそう言った。
どうしてだろう。オレがいても、何もいいことはないはずなのに。
今も、オレが追いつくのを待ってくれている。
どうしてだろう。オレが勝手についてきているのに。
ずっと、優しくしてくれる。
今さらだけど、どうしてなんだろう。

ちょっとだけ、視界がかすんだ。

息を切らし、オレは最後の段を踏んだ。
そして、目を疑った。
青い、湖。
階段の向こうは、崖っぷちだった。
崖の足元に、満々と水をたたえた、湖がひろがっている。

岩を掘り抜いて、意図的に水を貯めているのだ。
対岸には、流れる滝のカーテンがかかっていた。岩壁は、もう一段高く続いている。
空の青さをうつした水面が、眠たげに揺れる。
奥の滝から水音が聞こえ、波紋が次々に広がる。
目に穏やかな、アマゾンブルー。
空よりも、まろやかな青だ。
広く、青く、美しかった。
ぽかんと口をあけたけれど、なにも言葉がでなかった。

我に返って見ると、崖だと思ったのは、実は通路だった。てすりがついていた。

チタルがすこし離れたところにいて、手すりにもたれていた。オレが気づいたのを見ると、にっと笑いかけた。
ドキッとした。呆けた顔をしていたのを、ずっと見られていたらしい。胸がこそばゆくなった。
チタルは身軽にてすりから身を離して、綱渡りをするように、こちらへ歩いてきた。
通路は、細い。

人ひとり、通れるだけの幅しかなかった。
すれ違ったりは、できない。
チタルは手が届くくらい近くまでくると、立ち止まった。
ぱっと両手をひろげて、笑う。
「ここが、最後のろ過層なんだ。ここまでくると、きれいだろ?あっちに広いところがあるから、そこまで行こうな」
なるほど、と思った。

ただ水を貯めているのではなく、流れてきた水を、ここでろ過しているのか。そういえば、階段を登るとき、岩肌から水が吹き出しているのを見た。この湖を底まで抜けた水が、透明になって、あそこから流れだしていたのか。
納得すると同時に、チタルの背中が遠ざかっていくのに気づいた。慌てて追った。

そういえばチタルは、水をきれいにする仕事をしている、と言っていた。

聞いてはいたけれど、こんなに大がかりな仕組みがあるなんて、思わなかった。

この水が全部、サングリアルの街じゅうを流れくだってきたのか。信じられない。

この街で暮らしていたのに、何も知らなかった。

こんなところがあるなんて。

ぼんやりして歩いていたら、足がもつれた。

くらっと体が傾いて、慌てて手すりにつかまる。

冷や汗がどっと吹き出した。

手すりがついているとはいえ、崖は崖だ。

まじまじと下を見ると、かなり高くて、怖い。

足がすくみそうになる。

見ると、岩肌の中腹から等間隔に、水が吹き出しているのが見えた。穴が並べて開けてあるのだろう。滝がいくつも並んで、しぶきをちらしている。

あの日崖っぷちから見たような、小さな虹がかかっている。

きれいだ、と思った。

思わず、手すりから身を乗り出した。

「あっぶない!」

急に、腰をつかまれた。オレはとびあがった。三センチくらい、宙に浮いたと思う。

息をのんで見ると、チタルが腰に抱きついていた。

いきなり何すんだ、このチビ。

びっくりした反動で怒鳴りそうになったが、チタルが一瞬はやく口を開いた。

「ああ、びっくりした。落ちたかと思ったじゃん」

ふいをつかれて、何も言えなくなった。

チタルは、おびえたような目をしていた。

違う、と気づく。これは、心配している目だ。

ふと思う。さっきのオレも、こんな目をしていたのだろうか。

深く息をついて、チタルはゆっくりオレから離れた。

オレは思わず、何歩か後ろへ下がった。

しばらく無言で、オレたちは見つめあった。

ふっと、チタルが表情を和らげた。

オレに向かって、首をかしげる。

「何か見つけた?」

責めるのではなく、そう言った。

虹を。

胸の奥にひらめいたその答えを、オレはどうしても口にできなかった。

散々黙りこくって、結局首を横に振った。

チタルは何も言わずにほほ笑んで、うなずいてくれた。


通路の行きどまりは、ちょっとした広場になっていた。

座るのにちょうどよさそうな、すべすべした岩が並べてあった。チタルの言うとおり、見晴らしはよかった。腰を落ち着けて、じっくり景色を眺められる場所だった。

そそり立つ岩壁には、くぼみがあった。

見ると、ほこらのようなものが納めてある。

「水の神様だよ」

オレが見ているのに気づいたのか、チタルが教えてくれた。

「元から、ここにあったんだ。誰がつくったのか知らないけど、一応お参りしてる」

そう言って彼はそっと、ほこらに手を合わせた。

なんだか、懐かしいものを見たような気持ちになった。

気にはなったけれど、オレは結局、拝まなかった。

「さ、弁当食べよ」

チタルはオレを誘って、岩のひとつに腰かけた。

麻布を藍色に染めた包みを開くと、真っ白なかたまりが入っていた。

手のひらよりすこし大きくて、まるい。

パンに似ているけれど、もっと柔らかそうに見える。

なんだこれ。

首をかしげていると、チタルがひとつとって、オレに渡してくれた。

「はい」

全部で4つ入っているので、おそらくオレとチタルで二つずつ、という計算だろう。

受けとると、生地にもっちりと指がしずみこんだ。

やっぱり、柔らかい。

蒸しパンかな。それにしては、白いな。

いい匂いがする。肉の匂いだ。

オレがぱくりと噛みついたとき、横でチタルが、

「いただきます」

と、言った。

あっ、と思ったが、もう遅かった。口に入ってしまっていた。

チタルと目があった。チョコレートみたいな色の瞳が、真ん丸に見開かれた。

急激に顔が熱くなった。

絶対、野蛮な奴だと思われた。

どうしよう。頭が真っ白になる。

ふいに、チタルが笑った。

瞳がまたたいて、いたずらっぽい光が揺れた。

彼は首をかしげた。

「おいしい?」

優しい言い方に、息がつまりそうになった。

慌てて口を動かして、くわえていたものを噛んだ。

そして驚いた。

めちゃくちゃ美味い。

さらにふたくち、みくちとかじる。

なかに肉のあんが入っていて、じわっと肉汁がしみてきた。野菜の甘味も感じた。温かくて、やわらかい。塩や香辛料も効いている。何より、肉の味が美味い。

なんだこれ美味い。

つい、夢中になって食べてしまった。

気づいたら、もうなくなっていた。

指をなめて、ふと思い出した。

チタルに見られていることを。

心臓から全身に、稲妻がはしった。

彼は手をとめたまま、オレを見守っていた。

陽だまりのようにあったかい目で、オレを見ていた。

顔が、頬が、かっと熱くなった。多分、赤くなってる。

なんだよ、見るなよ。

燃えるように恥ずかしくて、オレは体ごと、反対側を向いた。

チタルが声をかけてきた。

「美味そうに食うなあ。もう一個、あるよ。ほら」

つい、体が反応して、受け取ってしまった。

人間は、美味いものには逆らえない。

チタルがおかしそうに、くすくす笑っていたが、気にしない。

ふたつめにかみついて、やっぱり中から、じわっと肉汁があふれてくるのを楽しんだ。

美味い。

「うん、うまい。最高だな」

チタルも声をはずませた。

「さすが、エルゼだよな。あの子、ほんと上手だよ、料理」

何気ない調子で言うチタルの顔を、オレはまじまじと見た。

エルゼ。あの、小さい女の子。

あの子がつくったのか、これ。

すごいな。

ぱくりと最後の一口を口にいれ、急にもの寂しくなって、オレはため息をついた。

美味しかった。

でも、いつも思うけれど、美味しいものはすぐになくなる。それが残念だ。

もっと欲しいな。

「あにい」

ふと、チタルに呼び掛けられた。

あにい。それが自分の呼び名だったと、思い出す。

あの日、あの女の子が、エルゼが勝手に宣言した。

理由も由来もよくわからない。

兄だから、あにいだとか、なんとか。 

何でそうなるんだ。

「あにい」

さっきよりはっきりと、呼び掛けられた。

オレは、ぱちぱちとまばたきをした。

見ると、チタルがオレに、半分に割った、あの白いものをさしだしていた。

「これ、食う?」

なんだか恥ずかしそうにもじもじしながら、彼は言った。

「なんか、すっげえ欲しそうにしてるからさ。半分こしようぜ?俺、ちっさいし、体格的にこれで、ちょうどだろ?」

オレは、すぐに返事できなかった。

ちょっと感動した。

こいつ、いいやつだ。

明らかに自分の分なのに、オレにわけてくれるなんて。

そんなに欲しそうな顔、したか、オレ。

それはそれで、恥ずかしいのだが。また、顔が熱くなる。

結局、食欲に負けて、オレは手を伸ばした。

受け取ってから、礼を言わなければいけない、と気づいた。これは、彼の善意なのだから。

でも、ずっと一言もしゃべらずにいたせいか、声の出し方でつまずいた。

あまり口ごもっているのも怪しいし、何も言わないとなると、無作法な奴だと思われてしまう。

言葉が散々迷子になったすえ、口から出てきたときには、

「いただきます」

に、なっていた。

違う、今はそれじゃない。

心臓が、バタバタと暴れる。

ありがとうと言いたかったのに。

焦るオレに、チタルは穏やかにほほ笑みかけた。

「おう。食ったら、ちゃんと水も飲めよ」

彼はそう言って、立ち上がった。

すたすたと歩いていって、ほこらのあるくぼみのところへ向かう。岩の上にふせてあった金蔵のコップをとって、岩肌に押し当てた。水が湧いているらしい。

トコトコと戻ってきた彼は、コップをとん、と岩の上においた。

「はい。のどに詰めんなよ」

オレは、やっぱり返事できなかった。

こいつ、心配性だ。世話焼き体質なんだ。

だから、放っておけないんだ、オレのこと。

優しいのも、そういう性格だからだ。

だから。

体の奥が熱くて、胸にもやもやと、かすみのようなものがうずまいた。

なんでこんなにあったかいんだろう。

三つめの白いのを、オレはじっと見つめた。

そこに、答えがかいてあるような気がした。

横でチタルが笑った。

「あれ?お腹いっぱいだったか?」

違う。

食べたらなくなってしまうから、惜しかっただけだ。

惜しいと思ったんだ。

開きなおって、オレはひとくちで口に詰め込んでやった。

チタルが、あきれたように笑う。

「おーおー、豪快」

風にふかれて、チタルの木陰色の猫っ毛は、ふわふわと遊ぶようになびいた。

ふいに、彼はうーんと体を伸ばし、朗らかに言った。

「なんか、今日の飯、うまいな。あにいが一緒にいるから、かな?」

思わずのどに詰まりそうになって、慌てて水を飲んだ。

最後のひとくちは、味がよくわからなかった。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

残夢~思い残したことはありませんか?~

十文字心
ファンタジー
葬儀屋を営む岩崎夫妻、交通事故にあったことをきっかけに不思議な現象に遭遇するようになります。様々な故人に出会い現世での後悔を解決していく現代ファンタジー。

転生墓守は伝説騎士団の後継者

深田くれと
ファンタジー
 歴代最高の墓守のロアが圧倒的な力で無双する物語。

異世界母さん〜母は最強(つよし)!肝っ玉母さんの異世界で世直し無双する〜

トンコツマンビックボディ
ファンタジー
馬場香澄49歳 専業主婦 ある日、香澄は買い物をしようと町まで出向いたんだが 突然現れた暴走トラック(高齢者ドライバー)から子供を助けようとして 子供の身代わりに車にはねられてしまう

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

【完結】神様に嫌われた神官でしたが、高位神に愛されました

土広真丘
ファンタジー
神と交信する力を持つ者が生まれる国、ミレニアム帝国。 神官としての力が弱いアマーリエは、両親から疎まれていた。 追い討ちをかけるように神にも拒絶され、両親は妹のみを溺愛し、妹の婚約者には無能と罵倒される日々。 居場所も立場もない中、アマーリエが出会ったのは、紅蓮の炎を操る青年だった。 小説家になろう、カクヨムでも公開していますが、一部内容が異なります。

アイドルグループの裏の顔 新人アイドルの洗礼

甲乙夫
恋愛
清純な新人アイドルが、先輩アイドルから、強引に性的な責めを受ける話です。

悪役令嬢の騎士

コムラサキ
ファンタジー
帝都の貧しい家庭に育った少年は、ある日を境に前世の記憶を取り戻す。 異世界に転生したが、戦争に巻き込まれて悲惨な最期を迎えてしまうようだ。 少年は前世の知識と、あたえられた特殊能力を使って生き延びようとする。 そのためには、まず〈悪役令嬢〉を救う必要がある。 少年は彼女の騎士になるため、この世界で生きていくことを決意する。

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

処理中です...