…恐れるのは正しいか？

２巻

第１０章・望めない運命

私はティラの後ろで、砂埃から顔を覆った。
晴れるまでの数秒の間に、暗闇の中、玄関に一人でいることに気づいた。
食堂から差し込む薄明かりに近づいた:
「ティラ！？ティス！？ア！？チ先輩！？」埃にまみれて咳き込みながら呼んだ。「神様！？」
紫色のテーブルクロスと黒いキャンドルが置かれたテーブルを、8脚の椅子が囲んでいるのが見えた。
それぞれの椅子の上には、私たちと似ていた小さなぬいぐるみが置かれていた: ラミアの隣にフォレットが有って、ムゴンはコリーと一緒で、大魔王さんはティラの側で、チ先輩は女神様とゲナさんの側で有って、アはユタさんと有って、メガホンを掴んでいる女性は赤髪の女と動物の尻尾と耳を持つ女性とムゴンの女神とエツザさんと一緒で有って、そして、黒、黄、青、赤、緑、オレンジ、紫という、身長も髪の色も異なる7人のカラフルな女性たちのぬいぐるみ。
椅子のひとつは空席で、誰かが立ち上がったように押し下げられていた。手前のテーブルには、ティスと私のぬいぐるみが置かれていた。
棚には、イコさんとか、フミさんとか、見覚えのあった。
この装飾は死者を悼むものなので、恐怖を感じた。
トイレの水道の流れる音が気になった。廊下を歩いていると、ドアにたどり着く前に、最初にコリーに作った服が散乱していた。
私がドアをノックして尋ねた:
「だ・誰かいるの？は・入るよ！」パニックな感情が感じていた。
ノブを押した。浴槽から黒い液体が溢れ出し、ティスのような不定形の球をいくつか発生させていた。
「こっち見るな」と、私の背中でメランコリックな女性に声をかけられた。「彼女を探していけないんだ。絶対に…絶対に…絶対に…」と、ますますひたすら早く呟いた。
体は凍りついた。何百もの球体のぼやけた反射が、長い髪と老いた赤い目をしたシルエットを示した、と頭上と背中に黒いものがぼんやりと動いていた。
無理やり後ろに見て瞬きすると、アイスクリーム屋さんから出てきていた。
ミルクのアイスクリームを手に、人ごみの中で探してた。
遊園地の遊歩道周辺にある美味しそうお店の様子を見て、離れた。
アイスクリームの甘さを舐めながら、不安で目が曇った。
「調子は大丈夫か、乙女？」大人が腰をかがめて、ハンカチで私の目を拭いてくれた。
髪は短く、ひげはきちんと生えていて、目も黒かった。
赤いストライプのディナージャケットのウエストコートを着ていた。下はブルーのストライプのTシャツに血色のネクタイ。そして、赤いズボンと黒いトレーナー。ズボンにつけたチェーンには、懐中時計をつけていた。
彼はフォレットが以前、私の家の再建のために雇った人だった。
「友達は私を見捨てた…」
「こちらに来てください」手を差し出し、私は受け入れ、人ごみの中からベンチまで連れてくれて、そこに座った。「どうやって一人になったですか？」
「買いに行って、気がついたらなくなっていたんだ」
「見捨てられたのではない」と頭をなでられた。「見失ってしまったんでしょう。きっと、あなたを探しているよ」私は人々を見やり、頭を下げた。「メッセージを送ってきましたか？」
その物を忘れたことに慌て、電源を入れたらメッセージが表示されていた。
「ほらね」と、彼は微笑んだ。「友達は何も言わずに見捨てたりはしない、そんなことをしたら、彼らにとって苦しいでしょう」
「あ・ありがとうございます…」緊張しながらも、感謝しました。「あなたのお名前は何ですか？」
「わしはユタと申します、このパークのマネージャーです。お嬢さんの名前は？」
「ヌグだよ」しっぽで口を隠した。「助けてくれて、ありがとうございます」
「どういたしまして」と笑ってしまった。「次回は、離れる前に教えてあげてくださいね」とアドバイスし、腕時計を取り出して開いた。私は照れくさそうに頷いた。「ヌグ様はなぜ時針が動くと思うの？」
「その仕組みのせいだから？？」
「部分的に正しいです」と同情的な笑みを浮かべた。「エネルギーで動くが、誰が動かすの？わしたちはここに座って話をしていることにしているのは何でしょうか？」

「運命？分からない、ごめんなさい…」簡潔な答えを返せず、申し訳ない気持ちになった。
「いいえ、ご心配なくお楽しみを邪魔してすみませんでした。少しお待ちください」
私はうなずき、彼は立ち上がって、私を見つけた場所に行った。
「ご迷惑をおかけした分」と謝りながら、同じアイスを差し出してきた。
「本当に貰ってもいい！？」と、口をぱくぱくさせながら確認しました。
「もちろんです、女神としての生活はどうですか？楽しんでいるか？」
「はい、とても」アイスを受け取った私は、にっこりと微笑みました。「フォレットと暮らし、ラミアと遊び、ムゴンたちと出会ったことは、私にとって最高の出来事です。ずっと続けてほしい」
その人ごみをかき分けて、ムゴンとフォレットが勢いよく現れた:
「大丈夫か？ご迷惑をおかけしました！お世話になり、ありがとうございました！」
「なんでもない、再会できてよかったね。ごゆっくりお過ごしください」別れを告げて去っていった。
ムゴンは心配そうに私を胸に抱きしめてくれた。
⸎
「目覚めろ」近くにしゃがんでいるティスに起こされた。彼女の玉の一つを枕にして、他の皆も床に寝かせていた。
「な・何が起こった？」私は現実に戻って尋ねた。「ドアが！？」
「無傷なんだ。彼の現実は夢だ、もう一方は空間だ」
「最後の一つは？」と、女神は顔を上げずに尋ねた。
「知らん、考えるたびに消えていく」
立ち上がると、腹の中からメモが落ちてきたので、拾って読んだ:
≪ジルちゃんを借りました≫
「ジルさんって誰？」と、私が他の皆を見ながら聞いた。
「ジルはアだ」と、ティスが教えてもらった。「彼の娘と、私の孫娘だ」
「本当だ！！居ない！！」彼女の亀しか居ないのを見て慌てた。
「孫娘！？」ティラが口を挟んだ。「コリーの娘なの！？」
「そうだ、それにあなたは…」チ先輩を指差した。「フィリアの子」
衝撃を受け、私たちは無言で顔を見合わせた。女神はミイラのように立ち尽くした。
「フィリアって…誰？」と、チ先輩が口を挟んだ。誰一人、そんな名前を聞いたことがなかった。
ティスは人差し指を女神に向け直した。
「ぇ！！チオウリは！！？」と、ティラも私も慌てた。
チ先輩はほとんど反応せず、まだ誰なのか分かっていなかった。
「女神のこと！！」と、ティラも指をさした。
それでも反応しないのを見て、私も指をさした。
「もうやめろ！指差すんじゃないで！」緊張と恥ずかしさで言った。一息ついて、チ先輩のところに行き、抱きしめた。「ごめんね、隠していたこと…一人にしてしまったこと…」
「くだらないことを言ってる場合じゃない」ティスが口を挟んだ。「ジルを探さないとならない」
「下らない？…」それを聞いた彼女は、壊れたように囁いた。
「彼女の通り…まず…アを助けよう…」チ先輩は彼女を支えた。女神は茫然自失となり、悲しんでた。
悪夢を思い出して一歩下がった、みんな気づいていた。
「言うことがあるかしら？」とティスは尋ねた。
「た・ただ悪夢を見てたんだ…」胸の高さで両手を扇ぎながら答えた。「一人が残されて…誰かが何かを、誰かを探さないようにと懇願しているような夢」
「夢だから、深く考える必要がない。あたしはい達がヌグと一緒だから」ティラは私の右手を掴んで安心させた。
「私も…ヌグを守る」チ先輩も一緒に来て、私の左手を掴んだ。
「家族を捨てるいけない、ジルと戻ることが最重要だ」ティスが私の胸に突き刺さりました。
女神は遠くから暗い目で私たちを見ていた。
「みんなで帰ろう」私は感謝の気持ちを込めて、笑顔で言った。
「まって、どこに連れて行かれたか知ってるか？」女神は困惑した。
戸惑いながらも、私は首を縦に振った。皆と一緒にTISに行き、消したかのように、バリアに真っ逆さまにぶつかってしまった。
「痛い…何が起きている？」入れるかどうか、壁に触ってみた。
「想像していたどうり」ティスは私の携帯を使いながら口出ししてきた。
「今度は何？」と、女神は疲れ切って尋ねた。
「私の名前をつけたが、作ったのは私じゃない。ネクサスはあいつらが作った物だ」
「これからどうやって移動するんだ？…輸送してくれるの？」
「エラー。私にはあなた達の美徳がない」
「チ先輩が出来るだと知っているが…」私が悩んでた。
「いいえ…」と、穏やかなチ先輩がつぶやいた。
「彼女のは個人ですが、大強力な知人がいるんだね」と、ティスが保証した。
私たちの目の前に影が立ち上がってきた:
「もう来たよ！俺様の力でこの宇宙で誰より強いだと見せつけてあげよう！」と騒ぎになった。「お客さんは多いだね、今日はお祝いがあるか？」
登場と同時に、ティラは私の影に突っ込んできた。
「何か不便か？」とティスから聞かれた。
「何も…」恥ずかしそうにつぶやき、私の背中に隠れながら、ゆっくりと姿を現した。
「調子が悪い、ティラ？」私が心配そうに尋ねた。
「全然…もうアと行こうよ…」
「バレたら大変なことになるからですね？」ティスが言及した。ティラは震えた。何を言っているのかわからなかったので、私が彼女を安心させるために抱きしめた。「魔王、自分の命を奪った怪物を殺したいか？」
「生きているとしても、俺様に勝つチャンスはないだろう！」
「まだ生きていても、俺様に勝つチャンスはないだろう！」親指を胸に当てながら、傲慢に言及した。「何世紀も経ち、もはや何の意味もない」と恥ずかしそうに表現した。
「その子はあなたの友達であり、あの化け物だ」
「友達？」私に深く沈んでいくティラに近づき、彼女を見覚えると、彼が自分の胸に手を当てた。
「あの子は大だ。あなたを殺した時、誰かが彼を操っていた」
「じゃ、俺様たちだけが知っていることを教えてみろ！」
「こんなことしてる場合じゃない」前に彼女にしたように、慌てて女神が口を挟んだ。
「黙れ」傲慢な彼が送り込んだ。
女神は眼窩を暗くしたまま黙って立っていた。
「潮流に逆らう大陸…誰も貴様の友達になりたがらなかった…最初の決闘では、あたしはいを勝てなかった…自由になりたかった…」ティラはほとんど囁いた。
「マジでお前なのか？…てか、俺様は負けたことがない！」
「軽々しく殺された魔王が言うか…」と囁くと、微笑んで私から離れた。「もう大丈夫です、ヌグ、ありがとう」彼に近づき、シャツの襟を掴んで叱り飛ばした。「勝っていれば、みんな救われたのにさ！」
「何・！？…俺様の悪いのか！あの日、お前が一人で出ていかなければ、すべてが違っていたはずだろう！」彼は、ティラも掴んで、非難した。
「愚か者！貴様が神だから、どこかで生きていることが思わなかったか！？」
二人は軽蔑の眼差しで不快な表情を交わした。私は彼らを落ち着かせようと踏み込んだのだが、二人とも急に笑ってしまった。
「あたしはいもまた会えて嬉しい…話せば長くなる」と、ティラが彼の思いに答えていた。「が、またの機会にしよう。行くべきところがあるだから」
「もう言うな、俺様の無限の力を瞬きする間に思い知らせてやる！ 俺様のために叫け、何故なら俺様は…！」
彼が無駄話を吐き始めると、ティスは無視して私たちに話した:
「ヌグ、チオウリ、ティラ、あなた達だけ行きなさい」
「あたし達は？」女神は戸惑っていた。
「黙って何か役に立つこと出来ないか？」ティスは彼女を虐めた。「少しは相手のことを考えろ。だからあなたの娘があなたを一滴もくれないでしょう」
可愛そうと思って、私がつま先になって女神の頭を撫でた:
「戻るまで、少し家で待っててね？」笑顔で同情的に励ました。
彼女は目を潤ませながら、私に感謝した。