…恐れるのは正しいか？

１巻

第７章・小さな魔法使い、ジル

ある夜で、茅葺き屋根や泥でできた円形の村で、一番遠くの家に、フードをかぶった男がカゴを置いていった。
数時間後、赤ん坊が泣き、30代くらいの女性が出てきた。
黒髪を短く束ねて、茶色の目で小さな鼻を隠し、レースのついた男性用の長いシャツとリネンのズボンを着て、ブーツを履いていた。
周りを見渡して、赤んぼを家に入った。室内は家具もまばらで、彼女は一人で貧しく暮らしていた。
赤ん坊の髪と目は黒かった。なだめるように抱き上げると、喜んで彼女のロックの一つをつかんだ。
カゴの中には、一枚のメモが入っていた:
«彼女も魔法使いだ、よろしくお願いします»
女性はすぐに窓の一つへ行き、恐るにあたりを見回した。友人は皆死んでしまったので、誰か彼女の秘密を知っていることに驚いた。
悩んだ末に、親の責任感のなさに腹が立って、引き取ることにした。
⸎
数日後、何も教えないまま、棚からカメのぬいぐるみを浮かべた。『嘘つきとオオカミ』のような 100 ページのハードな物語では、持ち上げることは出来なかった。
赤んぼの可能性に気づき、隠すことにした。魔法使いは人類の敵として扱われ、その存在は彼らの絶滅を意味していた。
「ここから動くなよ、仕事に行くんだから、ね？」赤ちゃんと話すのが馬鹿らしくなった。
午前中は畑仕事、午後は仕上げ。家に帰ると、家の中はぐちゃぐちゃで、食器が宙に浮いていて、子どもは喜んでいた。
魔法で散らかったところを直し、注目を浴びないように出勤前に寝かせておくことにした。
⸎
わずか半年で5歳児に見えるようになった。力を使ってぬいぐるみを動かしながら、話したり読んだりした。
その成長に驚き、ジルと名づけた。
魔術師は彼女にさまざまな魔術を教え、2人は母娘のようにくっついていった。また、森に出かけて遊び、食料を調達することもありました。二人は彼女に逸話を語りながら、一緒に寝るようになった。
魔法を決して他人に見せてはいけない、恐ろしいことが起こるから、と。
⸎
1年後、9歳くらいに見え、髪に紫色の斑点が出てきた。
母は何でなのか知らなくて心配で、ジルが人前に姿を現すことを禁じました。
ジルは、食器洗い、洗濯、掃除など、少しずつ家事を手伝っていった。
「仕事に行くね。興味が有るかも知れない新しい本がテーブルの上に残したよ、ジル」と、まるで自分の娘のように嬉しそうに話してた。
「ありがとう、ママ！行ってらっしゃい、気を付けてね！」手を振って別れる。元気で明るい女の子だった。一人で外出することはなく、本には愛着があった。
⸎
3歳にして10歳に見えた。斑点は変化せず、増えてもなかった。
魔導師にはできない、魔法で飽食と体の不純物の浄化を覚えた。しかし、普通の食べ物を食べていた、その魔法って味はなかったから。
ある日、魔術師が鏡の前でジルの髪をとかしていた。
「すぐに大人になりたいな…」
「どうしてそういうの？女の子でも利点もあるよ」
「たしのことを本当に愛してくれる人が欲しいな、たしを子供扱いしなくて、おとぎ話に出てくるような王子様」魔術師はゲラゲラ笑っていた。「何をわらっていあがる？」恥ずかしそうに聞いた。
「すまん、すまん、ただ・あまりも可愛くて。いつかきっと見つかるよ」ジルを後ろから優しそうなハグした。
「ママとずっと一緒にいてもいいんだけどね」と、母と頬をすり寄せながら言い出した。
今回は恥ずかしいと思ったのは魔導師だった。でも、本当の母親でないことを悲しんだ。
⸎
数ヵ月後、ジルに事実を教える勇気が集まってた:
「ジル、ちょっといい？」
「何？」
ジルに嫌われることを恐れて、できるだけ冷静に伝えようとした。
「ずっと言おうと思ってたんだ…たしはあなたの本当の母親ではない…」
「知ってた」と、本を手に穏やかな口調で言った。
「え！？どうやって？」
「見ると、魔法使いのように…気がした？でもね、本当じゃなくても、本物の母にとして愛している」
彼女は驚いていた。そんな魔法があるなんて、最高でも聞いたことがない。そして何より、自分を母親として受け入れてくれたことが嬉しかった。
「たしも愛しているよ、どんなことがあっても、たしはいつもジルの側にいますよ」二人は笑顔で抱き合いました。
⸎
記憶の一部が消去されたような、あるいは修正されたような、歪んだ。
ジルはまだ10歳に見えるが、髪も瞳も紫一色になっていた。
麻痺し、かつては生気を帯びていた顔は無表情で、目は輝きを失っていた。
部屋も、彼女も、埃とクモの巣だらけだった。
彼女は椅子に座り、ベッドに骸骨の姿で横たわっている母親の手を握っていた。
何もしなくても、魔法は彼女を看病してた。
数年後、人形のように森に迷い込み、さまよった。
丸一日歩いた後、森の中で地面に倒れた。
死なず、老いず、魔法に守られ、飢えれば癒やされ、傷がつけば治り、何かが近づけば追い払われた。女神に最も近い存在だった。
何世紀もの間眠り続け、滅びるのを待った。横になっていたのが、彼女にとって一番の楽だった。ずっと横になっていたので、立ち上がる気力もなかった。ただ目を閉じて眠っていた。
ある日、雪が降るまで。目は閉じたまま、埋もれてしまった。初めてではない。まだ寝ていたのに、なぜか体がついに魔法を忘れてしまった。
⸎
⸎
感覚と存在を取り戻した。窓からの光で夕焼けが見えた。
彼女の過去を見ても、何が起こったのか理解できなかった。一歩間違えれば、数え切れないほどの苦しみを味わうことになっただろう。
「何で眠ったの？」と、椅子に座っていたヌグが聞いた。
「よく分からない」
「…ハグすると、野力を発動が出来る」とアが言って、目が閉じていたままで目覚めた。
「ヌグさんと同じか？」
「…いいえ、ヌグは柔らかい無生物を抱く必要だ。君の場合は、魂がこもっている必要だ」
「なぜ眠ってしまったの？一瞬で寝るのは俺の力か？」
「…あはは、本当だったら最高ではないか？女神が与えた力だと思うが、1つの魂につき、1回だけ発動する」
「他人の過去を覗き見ることか？」
「ぇ・え！？私の過去も見た！？」ヌグが驚いて明かした。
「私も、って？…」
「…あはは、相手は君の過去を覗き見るね」
「見ちゃったか？…あなたたちと比べたら、大した事がないね。でも不思議だな、ヌグさんを抱きしめてなかった、ムゴンさんを呼ぶ余裕さえあったね」
「は・はい、見た、ごめんなさい…来た時に寝てしまった」
「別にいいんです、隠しているわけでもないからね」
「…神様になったとたんに、ヌグを抱きしめたんでしょう。その時、魂がまだ吸収していた。それで、めまいがして、意識が遠のいてしまったね。ヌグがムゴンを呼び、完成すると寝て、ムゴンが君の隣に置いた」
「どうしてそんなことがわかるんですか？」
「…あはは、なぜなら、たしはエレメンタルと魔法使いのハイブリッドらしから」
「エレメンタル？」
「…生きているときは、気がつかなかった、知っていたのはユタさんだったと聞いていた。彼らは別の次元から来た永遠の生き物で、魔法を使って移動し、その目で周囲の状況を察知する専門家ですが、たしはそれほど専門家ではないね」
感覚があるようにだった、普通の人からすると不思議よね。
「いつになったら抱きしめるのをやめるんだ？そして、ベッドにいる必要が有ったか？」
「…あはは、君もこうしていても構わないだろう。後は、必要が無かった、てへ」もう一度打ったが、ベッドで。
「否定しないな。ここにいていいんですか？もう暗くなっている」解放するための言い訳。
強く抱きしめてくれた、ヌグは緊張していた。
「…ああぁぁ～疲れているな…カメに戻るのは手伝ってくれないか？」と、まるで弱い子供のように言い訳をした。
「こんな力で、誰も疲れているだと思わないだろう…」立ち上がり、アを抱きしめた。
「…これってたまにはいいんじゃない？あはは」
外向的な性格でも、その顔はまるで死体のように無表情だった。
過去に誰かに愛されたかったが、大人になれず、誰からも子供扱いされていた、ヌグも同じよう状況だろう。千年もの間、愛されることなく子供のように扱われ、どこまでが正しい扱いだったのか。
「…ね…何か隠していないじゃないか？」と不思議そうな声で聞いてきた。
彼女の顔を見ると、とても不気味な感情が伝える目を見開いていた。
「いいえ、僕の知る限りでは。何を隠せばいいの？」カメに残して、ヌグの頭を撫でた。「亀の動かし方は、魔法なのか神々の野力なのか？」
「…魔法だよ。今は神だと関係がなく、まだエレメンタルの魔法使いです」
「もうお帰るの？」とヌグが心配そうに聞いてきた。
「…ええ、ごめんね、次はみんなで遊ぼうね。彼女を起こさないと…ね？死んでいるかないか、そんな問題だね」
「待って」彼女を呼び止め、軽装の一式を手に取り、「予備だ」と彼女に置いた。
「…ママになる出番ね、てへ」亀で頭を殴り、舌を出した。「いつもありがとう、ヌグ、さらばだ」
ついにアが僕たちを残して去っていった。
「どう言う意味だった？」
「ミミちゃんと住んでいる、彼女は・少し自殺するような人です。いつも樽やタンスのような狭い場所に何時間も閉じこもっている。それでまあ...そのせいで死んだ事がある…」と心配そうに説明した。
「アさんにとって大変でしょうね」
「もう慣れている。でも、誤解しないで、ミミちゃんはいい子だよ、コントロールできないだけなんだ…」