愛情不信聖女と魔術ばか王子のまったり研究ライフ

ゆるゆる堂

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プロローグ

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(生徒会室に、シャンデリアがあるって本当だったんだ。貴族の学校ってやっぱりなんだか変なの)

 一般庶民の生まれながらにして、癒しの力が強いという理由で突然上流階級の学校に行くことになったアイラは、初めて入った生徒会室に対してそんなことをぼんやりと考える。
 視線を前に戻すと、そこには金色の髪をきっちりと結いあげた美女が立っていて、彼女は生徒会の副会長であり、この国の第五王子の婚約者。名をビアンカと言った。

 アイラは(またかあ)と内心で泣きそうになる。
 きっとまたこう言われるのだ。「私の婚約者をたぶらかさないで」と。

 しかし、言われた言葉はもっと斜め上だった。

「私にはあなたの魅了は効きません。大人しく罪を認めなさい」

 アイラは言われた言葉を自分の中で繰り返す。

(魅了?…罪?)

「ああ、…なんだ」

 そうして、ストン、とその言葉が落ちてきたとき、

「やっぱり、私のせい、だったんだ」

 と、呟いていた。
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