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〈30〉 ダンジョンに行くぜ!
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パンケーキをもちゃもちゃと食べ終えて、ぶかぶかのローブを被り直した彩葉とダンジョンに向かう。
「どう? すごくない!?」
パッと両手を大きく開いた彩葉が、宝物を自慢する子供のように、声を弾ませていた。
そんな彼女の背後には、巨大なオブジェがそびえ立っている。
「これは、確かにすごいな」
「はい。圧倒されちゃいますね」
「でしょ、でしょ! 王都でも有数の観光スポットは伊達じゃないのよ!!」
なぜ彩葉が自慢気なのかはわからないが、これは確かに自慢したくもなる。
ひとつひとつが俺たちよりも大きな六角形の枠が、蜂の巣のように積み上がっていた。
その天辺は、オブジェの背後にある西南の外壁よりも、遥かに高い。
「六角形の真ん中にあるのって、水晶ですか? 全体的にキラキラしてますね」
「まぁ、なんだ。カップルで観に来たくなる気持ちがよくわかるよ」
リリが言うように、太陽の光を反射した六角形が、どこもかしこもキラキラしてるし。
水晶らしき物の色がどれも違うから、デカい宝石を並べて見せられてる気がしてくるしな。
「これ造るのにいくらかかるんだよ……」
「それがね! 最初からあってんだって!」
「……は?」
「見えてる物、ぜーんぶ、天然もの! ダンジョンが出来た時に現れたらしいよ!」
腰に手を当てて胸を張る彩葉を見て、もう一度 視線を上に向ける。
「これが、現れた?」
「そうなんだって。最初に見つけた人は『寝て起きたら出来てたんじゃ!』って言ったんだってさー」
むちゃくちゃだな……。
「まぁでも、ダンジョンだもんな。何でもありか」
「そーゆーこと!」
彩葉曰く、満月を背景に見るのが一番綺麗! らしいけど、今はまだ昼だからな。
満月もまだ先らしいし。
俺たちはあ然と見上げながら、蜂の巣へと向かって行った。
こそこそと俺たちの背後に隠れる彩葉を後目に、門の責任者らしき男に近付いていく。
「許可はある。連れは後ろの2人だ」
セリフ回しも、彩葉に聞いた。
はじめてだと知られると、賄賂や口利きやらで、面倒になるのだとか。
「……見ない顔だが、女の話は聞かなかったのか? そいつは悪霊付きだ」
「は?」
予想外の言葉に、思わず声が漏れる。
ピクリと跳ねた彩葉を横目に見て、はぁー……、と大きく息を吐き出した。
「聞いたよ。悪いんだけど、迷信とか興味ないからさ。そう言うのは、身内でやってくれるか?」
「この先は、神聖な場所だ。そのような者を招き入れれば、死人が--」
「知らねえよ。襟章は見えるよな? ボンさんに確認とるか?」
「……忠告はしたぞ。開けてやれ」
「「…………」」
不機嫌を隠そうともしない声に続いて、金網の前にいた男たちが俺を睨みながら、ゆっくりと動かしていく。
そんな状況にあっても、一応の仕事はしてくれるらしい。
ゆっくりとだが、着実に金網が開いていた。
「ほら、行くぞ」
「う、うん……」
街を案内していた時とは人が変わったかのように大人しくなった彩葉の手を引いて、男たちに背を向ける。
「そっちの噂も、知ってたんだ」
「無理やり聞かされたからな」
彼女の姿を俺とリリで隠すように並んで、蜂の巣へと入って行く。
中は予想以上にカラフルで、頭上から色とりどりの光が降り注いでいた。
大きなステンドグラスの中にいる。
そんな感じだ。
そうして背後の男たちが見えなくなった頃、
「あー、やめやめ! 暗いの終わり! 案内頑張る!!」
ペチペチと自分の頬を叩いた彩葉が、ふぁさりとローブを脱ぎ捨てた。
すー、はー……、と深呼吸をした彼女が、俺たちの方へと向き直る。
「お兄さんも、リリさんも、何でも聞いて! 何でも答えるから!」
どうやら、吹っ切れたらしい。
いや、開き直った方だろうか?
ほんの少しだけ怯えが残っているようにも見えるけど、彼女の言葉通り、頑張るつもりなのだろう。
それなら、下手に気を使うべきじゃないな。
「給料分は働けよ? とりあえず、ダンジョン内の案内を頼めるか? 弱いモンスターの姿が見たいんだが」
「あいあいさー! って言っても、ここはまだ外なんだけどねー。入口に案内しまーす! 彩葉ちゃんに、お任せあれ!」
ピシッ、と敬礼の真似事をした彩葉が、俺たちを追い越して、光が降り注ぐ中を進んでいく。
そして何故か俺たちの方に戻って来た彼女が、
「ありがと、庇ってくれて。嬉しかった……」
そう囁いて、走っていった。
「彩葉さん、可愛い人ですね」
「そうみたいだな」
「2人ともー! いくよー!」
俺たちの声も、たぶん聞こえていたのだろう。
振り向いた彩葉の顔は、青い光に照らされながらでもわかるくらい、赤く染まって見えた。
透明な太い柱の横を通り過ぎて、蜂の巣の下を奥へと進んでいく。
そんな中で、突然 彩葉が駆け出して、クルリと振り向いた。
「とうちゃくー!」
楽しそうに笑う彼女の後ろに見えるのは、下へと続く巨大な階段。
思わず二度見して、キラキラと輝く頭上を見上げた。
「驚いたでしょー! 何を隠そう、上はハリボテ! ダンジョンは下でーす!」
「ハリボテなんですか!?」
「リリさん、いいリアクションするねー。でも、その通り! あのキラキラの中に入る道なんて、どこにもないんだよねー」
……この建物を作ったやつは、バカなのか?
こんなデカいもん作っといて、行かせないとか、どう考えてもバカだろ?
ダンジョンだから魔力で作ってんだろうけど、金に換算したらステーキ何枚分だよ……。
「いやぁ、お兄さんも良い顔してるよ! 驚いて呆れるとか、なかなかないでしょ!」
コロコロと笑う彩葉があまりにも幸せそうで、文句のひとつも出てこない。
そうして、一通り笑い転げた彩葉が、表情を引き締める。
「ってことで、ここから先は魔物が出るからね~」
愛用のリュックを取り出して、大きく息を吸い込んでいた。
「どう? すごくない!?」
パッと両手を大きく開いた彩葉が、宝物を自慢する子供のように、声を弾ませていた。
そんな彼女の背後には、巨大なオブジェがそびえ立っている。
「これは、確かにすごいな」
「はい。圧倒されちゃいますね」
「でしょ、でしょ! 王都でも有数の観光スポットは伊達じゃないのよ!!」
なぜ彩葉が自慢気なのかはわからないが、これは確かに自慢したくもなる。
ひとつひとつが俺たちよりも大きな六角形の枠が、蜂の巣のように積み上がっていた。
その天辺は、オブジェの背後にある西南の外壁よりも、遥かに高い。
「六角形の真ん中にあるのって、水晶ですか? 全体的にキラキラしてますね」
「まぁ、なんだ。カップルで観に来たくなる気持ちがよくわかるよ」
リリが言うように、太陽の光を反射した六角形が、どこもかしこもキラキラしてるし。
水晶らしき物の色がどれも違うから、デカい宝石を並べて見せられてる気がしてくるしな。
「これ造るのにいくらかかるんだよ……」
「それがね! 最初からあってんだって!」
「……は?」
「見えてる物、ぜーんぶ、天然もの! ダンジョンが出来た時に現れたらしいよ!」
腰に手を当てて胸を張る彩葉を見て、もう一度 視線を上に向ける。
「これが、現れた?」
「そうなんだって。最初に見つけた人は『寝て起きたら出来てたんじゃ!』って言ったんだってさー」
むちゃくちゃだな……。
「まぁでも、ダンジョンだもんな。何でもありか」
「そーゆーこと!」
彩葉曰く、満月を背景に見るのが一番綺麗! らしいけど、今はまだ昼だからな。
満月もまだ先らしいし。
俺たちはあ然と見上げながら、蜂の巣へと向かって行った。
こそこそと俺たちの背後に隠れる彩葉を後目に、門の責任者らしき男に近付いていく。
「許可はある。連れは後ろの2人だ」
セリフ回しも、彩葉に聞いた。
はじめてだと知られると、賄賂や口利きやらで、面倒になるのだとか。
「……見ない顔だが、女の話は聞かなかったのか? そいつは悪霊付きだ」
「は?」
予想外の言葉に、思わず声が漏れる。
ピクリと跳ねた彩葉を横目に見て、はぁー……、と大きく息を吐き出した。
「聞いたよ。悪いんだけど、迷信とか興味ないからさ。そう言うのは、身内でやってくれるか?」
「この先は、神聖な場所だ。そのような者を招き入れれば、死人が--」
「知らねえよ。襟章は見えるよな? ボンさんに確認とるか?」
「……忠告はしたぞ。開けてやれ」
「「…………」」
不機嫌を隠そうともしない声に続いて、金網の前にいた男たちが俺を睨みながら、ゆっくりと動かしていく。
そんな状況にあっても、一応の仕事はしてくれるらしい。
ゆっくりとだが、着実に金網が開いていた。
「ほら、行くぞ」
「う、うん……」
街を案内していた時とは人が変わったかのように大人しくなった彩葉の手を引いて、男たちに背を向ける。
「そっちの噂も、知ってたんだ」
「無理やり聞かされたからな」
彼女の姿を俺とリリで隠すように並んで、蜂の巣へと入って行く。
中は予想以上にカラフルで、頭上から色とりどりの光が降り注いでいた。
大きなステンドグラスの中にいる。
そんな感じだ。
そうして背後の男たちが見えなくなった頃、
「あー、やめやめ! 暗いの終わり! 案内頑張る!!」
ペチペチと自分の頬を叩いた彩葉が、ふぁさりとローブを脱ぎ捨てた。
すー、はー……、と深呼吸をした彼女が、俺たちの方へと向き直る。
「お兄さんも、リリさんも、何でも聞いて! 何でも答えるから!」
どうやら、吹っ切れたらしい。
いや、開き直った方だろうか?
ほんの少しだけ怯えが残っているようにも見えるけど、彼女の言葉通り、頑張るつもりなのだろう。
それなら、下手に気を使うべきじゃないな。
「給料分は働けよ? とりあえず、ダンジョン内の案内を頼めるか? 弱いモンスターの姿が見たいんだが」
「あいあいさー! って言っても、ここはまだ外なんだけどねー。入口に案内しまーす! 彩葉ちゃんに、お任せあれ!」
ピシッ、と敬礼の真似事をした彩葉が、俺たちを追い越して、光が降り注ぐ中を進んでいく。
そして何故か俺たちの方に戻って来た彼女が、
「ありがと、庇ってくれて。嬉しかった……」
そう囁いて、走っていった。
「彩葉さん、可愛い人ですね」
「そうみたいだな」
「2人ともー! いくよー!」
俺たちの声も、たぶん聞こえていたのだろう。
振り向いた彩葉の顔は、青い光に照らされながらでもわかるくらい、赤く染まって見えた。
透明な太い柱の横を通り過ぎて、蜂の巣の下を奥へと進んでいく。
そんな中で、突然 彩葉が駆け出して、クルリと振り向いた。
「とうちゃくー!」
楽しそうに笑う彼女の後ろに見えるのは、下へと続く巨大な階段。
思わず二度見して、キラキラと輝く頭上を見上げた。
「驚いたでしょー! 何を隠そう、上はハリボテ! ダンジョンは下でーす!」
「ハリボテなんですか!?」
「リリさん、いいリアクションするねー。でも、その通り! あのキラキラの中に入る道なんて、どこにもないんだよねー」
……この建物を作ったやつは、バカなのか?
こんなデカいもん作っといて、行かせないとか、どう考えてもバカだろ?
ダンジョンだから魔力で作ってんだろうけど、金に換算したらステーキ何枚分だよ……。
「いやぁ、お兄さんも良い顔してるよ! 驚いて呆れるとか、なかなかないでしょ!」
コロコロと笑う彩葉があまりにも幸せそうで、文句のひとつも出てこない。
そうして、一通り笑い転げた彩葉が、表情を引き締める。
「ってことで、ここから先は魔物が出るからね~」
愛用のリュックを取り出して、大きく息を吸い込んでいた。
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