45 / 55
45 緊急会議 2
しおりを挟む
「えっと、ね……? 密偵たちは、たぶん、“知られてもいい” そう思って動いてると思うよ……?」
「ん??」
知られてもいいって、密偵だろ?
敵である俺たちに知られたら、不味くないか?
「あっちは大きな領地を持つ伯爵で、私たちは弱小の子爵家だから……」
「密偵だとバレても問題ない?」
「う、うん。力がないから攻めることは出来ないよね? 檻に閉じ込めるのも、処刑するのにも、お金が必要で……」
成功すれば御の字。
失敗して掴まっても、敵の兵糧や時間を浪費出来る。
どっちに転んでもいい。そういうことか。
「確かに、あの伯爵家が考えそうな陰湿な作戦だな」
人を人だと思ってなくて、使い潰せる金があるから出来る作戦。
お隣さんが人でなし過ぎてイヤになるね。まったく……。
そう思っていると、レン伍長が身を乗り出した。
「そちらに関してなのですが、どうやら今回は様子が違っているようです」
「ちがう??」
「はい。目立つ行動をする密偵とは別に、貧困地区に入ってきた人がいっぱいいる、と」
「「………」」
きな臭さを感じ、ミルトと視線を合わせる。
彼女は何も知らないと言った様子で、首を横に振った。
そんな俺たちに向けて、レン伍長が言葉を続ける。
「門の詰め所で話を聞きましたが、ここ数日で街に入ってきた者は、先に話した30人だけだそうです」
「だが、それ以上の人間が、領都の貧困地区に住み着いた」
「はい。該当地区の出身者が多い孤児院の総意です。まず、間違いはないかと」
そうなると、先に聞いた“稚拙な密偵”のイメージが大きく変わる。
やつらは、俺たちをなめているわけでも、任務に失敗しているわけでもない。
「密偵は、本命を隠すための囮。そうだな?」
「はい。その可能性が高いように思います」
そう考えると、いろいろと納得出来る部分は多い。
だが、その本命とやらはなんだ??
「1つ聞きたい。入り込んでいるであろう敵の総数は?」
「囮を含め、50人ほどだと聞いています」
「足取りを追われない20人で、出来ることか……」
数は多くなく、出来ることは限られている。
そもそもが、赤字を垂れ流す潰れかけの領土だ。
盗みたくなるような財宝も情報もない。
「ありえるのは、重役の暗殺だけど……」
男爵は伯爵領に向かっている道中。
奥様は王都で外交。長男、次男は、伯爵家の動きに備えて砦に詰めている。
男爵家の人間でこの街に残っているのは、俺とミルトだけだ。
「俺やミルト、街の重役を暗殺しても、伯爵家に利益はないよな?」
「……」
さすがに答えられなかったのか、レン伍長がすっと目を背ける。
その代わりと言った様子で、ミルトが俺の手を握った。
「ミルトくんの錬金術は、すっごく重要だよ。私たちみんなを幸せにしてくれるって思ってる。……でも、伯爵家の人たちはそんなこと知らないから」
「だよな。俺としてはこれ以上ないほど可愛いって思えるミルトだけど――」
「私は、どこにでもいる文官だから」
戦姫のスキルは、数名しか知らない極秘事項。
伯爵家に知られているとは考えにくい。
情報収集、盗み、暗殺。
伯爵家にとって軽い命とは言え、50人も送り込んで狙うようなものが見えてこない。
そう思っていると、ミルトがぼそりと呟いた。
「……全員が、おとり??」
「ん??」
「領都に入ってきた人全員が囮で、本当の目的は別に――」
ミルトがハッと目を見開いて、血相を変える。
そんなミルトに数秒遅れて、俺もたぶん、同じ結論に行きついた。
「ミルト、手紙を頼めるか!?」
「うん! お父様には注意喚起で、お兄様たちに援軍要請でいいよね!?」
「ああ! 入り婿の俺が書くより、ミルトが書いた方が無難だからな」
なにせ相手は、俺の出身地である伯爵家だ。
不安材料は出来るだけ減らした方がいい。
「遠出の伝令を引き受けてくれる者を6体、今すぐに集めて欲しい。いいか?」
「キュア!!」
任せろ! と言った様子で、ホムンクルスがドンと胸を叩く。
軽く目を閉じたのちに、もう一度、キュア! と力強く鳴いてくれた。
あと数分もすれば、伝令を引き受けてくれたホムンクルスが、この部屋に来てくれるはずだ。
そう思いながら、俺は押し黙るように座るレン伍長に目を向ける。
「準備が出来るまでにレン伍長の意見を聞きたい。我が男爵領で一番慕われている人物は?」
「男爵様です」
「そうだな。では、現状で男爵様が亡くなった場合、領地はどうなる?」
「次期男爵様である、長男のアルイデント様が引き継がれます」
長男、次男の中は良好。
ルン兄さんがあんな性格で、その次がミルトだ。
兄弟間での跡目争いは起こらないように思う。
だけど、
「もし、男爵様の死に長男のアルイデント様が関わっていたとしたら?」
「それは……」
間違いなく面倒なことになる。
領民たちが長男派と次男派に分かれることになるはずだ。
「領民が混乱して、領地崩壊の危機に陥る。その調停役として出てくるのは?」
「……後見人である伯爵家です。伯爵家はそれを狙って」
「うん。その可能性が高いと思う」
伯爵領に呼び出した男爵を道中で襲う。
余計な兵が助けにいけないように、領都に入り込んだ囮が騒ぎを起こす。
長男が暗殺したように見せかける方法は、俺にはわからない。
だけど、
「男爵様の出立式は、囮の密偵たちも見ている。手段はいろいろとあると思う」
その手段に関しては、ミルトが専門家だ。
脳内にある膨大な知識を駆使して、最適な回避方法を導き出してくれるはずだ。
あと1つだけ引っかかるのが、
「どうにも、あの伯爵家らしくないんだよな」
放置しても潰れそうな男爵家を相手に、こんな面倒なことをするだろうか。
そんな俺の疑問を解消するように、レン伍長が口を開く。
「申し訳ありません。1つだけ、お耳に入れたいお話があります」
貧困地区の顔役から聞いた眉唾物の話で、到底信用できるような話ではないのですが。
そう前置きをして、レン伍長は、頭を抱えたくなるような言葉を聞かせてくれた。
「ん??」
知られてもいいって、密偵だろ?
敵である俺たちに知られたら、不味くないか?
「あっちは大きな領地を持つ伯爵で、私たちは弱小の子爵家だから……」
「密偵だとバレても問題ない?」
「う、うん。力がないから攻めることは出来ないよね? 檻に閉じ込めるのも、処刑するのにも、お金が必要で……」
成功すれば御の字。
失敗して掴まっても、敵の兵糧や時間を浪費出来る。
どっちに転んでもいい。そういうことか。
「確かに、あの伯爵家が考えそうな陰湿な作戦だな」
人を人だと思ってなくて、使い潰せる金があるから出来る作戦。
お隣さんが人でなし過ぎてイヤになるね。まったく……。
そう思っていると、レン伍長が身を乗り出した。
「そちらに関してなのですが、どうやら今回は様子が違っているようです」
「ちがう??」
「はい。目立つ行動をする密偵とは別に、貧困地区に入ってきた人がいっぱいいる、と」
「「………」」
きな臭さを感じ、ミルトと視線を合わせる。
彼女は何も知らないと言った様子で、首を横に振った。
そんな俺たちに向けて、レン伍長が言葉を続ける。
「門の詰め所で話を聞きましたが、ここ数日で街に入ってきた者は、先に話した30人だけだそうです」
「だが、それ以上の人間が、領都の貧困地区に住み着いた」
「はい。該当地区の出身者が多い孤児院の総意です。まず、間違いはないかと」
そうなると、先に聞いた“稚拙な密偵”のイメージが大きく変わる。
やつらは、俺たちをなめているわけでも、任務に失敗しているわけでもない。
「密偵は、本命を隠すための囮。そうだな?」
「はい。その可能性が高いように思います」
そう考えると、いろいろと納得出来る部分は多い。
だが、その本命とやらはなんだ??
「1つ聞きたい。入り込んでいるであろう敵の総数は?」
「囮を含め、50人ほどだと聞いています」
「足取りを追われない20人で、出来ることか……」
数は多くなく、出来ることは限られている。
そもそもが、赤字を垂れ流す潰れかけの領土だ。
盗みたくなるような財宝も情報もない。
「ありえるのは、重役の暗殺だけど……」
男爵は伯爵領に向かっている道中。
奥様は王都で外交。長男、次男は、伯爵家の動きに備えて砦に詰めている。
男爵家の人間でこの街に残っているのは、俺とミルトだけだ。
「俺やミルト、街の重役を暗殺しても、伯爵家に利益はないよな?」
「……」
さすがに答えられなかったのか、レン伍長がすっと目を背ける。
その代わりと言った様子で、ミルトが俺の手を握った。
「ミルトくんの錬金術は、すっごく重要だよ。私たちみんなを幸せにしてくれるって思ってる。……でも、伯爵家の人たちはそんなこと知らないから」
「だよな。俺としてはこれ以上ないほど可愛いって思えるミルトだけど――」
「私は、どこにでもいる文官だから」
戦姫のスキルは、数名しか知らない極秘事項。
伯爵家に知られているとは考えにくい。
情報収集、盗み、暗殺。
伯爵家にとって軽い命とは言え、50人も送り込んで狙うようなものが見えてこない。
そう思っていると、ミルトがぼそりと呟いた。
「……全員が、おとり??」
「ん??」
「領都に入ってきた人全員が囮で、本当の目的は別に――」
ミルトがハッと目を見開いて、血相を変える。
そんなミルトに数秒遅れて、俺もたぶん、同じ結論に行きついた。
「ミルト、手紙を頼めるか!?」
「うん! お父様には注意喚起で、お兄様たちに援軍要請でいいよね!?」
「ああ! 入り婿の俺が書くより、ミルトが書いた方が無難だからな」
なにせ相手は、俺の出身地である伯爵家だ。
不安材料は出来るだけ減らした方がいい。
「遠出の伝令を引き受けてくれる者を6体、今すぐに集めて欲しい。いいか?」
「キュア!!」
任せろ! と言った様子で、ホムンクルスがドンと胸を叩く。
軽く目を閉じたのちに、もう一度、キュア! と力強く鳴いてくれた。
あと数分もすれば、伝令を引き受けてくれたホムンクルスが、この部屋に来てくれるはずだ。
そう思いながら、俺は押し黙るように座るレン伍長に目を向ける。
「準備が出来るまでにレン伍長の意見を聞きたい。我が男爵領で一番慕われている人物は?」
「男爵様です」
「そうだな。では、現状で男爵様が亡くなった場合、領地はどうなる?」
「次期男爵様である、長男のアルイデント様が引き継がれます」
長男、次男の中は良好。
ルン兄さんがあんな性格で、その次がミルトだ。
兄弟間での跡目争いは起こらないように思う。
だけど、
「もし、男爵様の死に長男のアルイデント様が関わっていたとしたら?」
「それは……」
間違いなく面倒なことになる。
領民たちが長男派と次男派に分かれることになるはずだ。
「領民が混乱して、領地崩壊の危機に陥る。その調停役として出てくるのは?」
「……後見人である伯爵家です。伯爵家はそれを狙って」
「うん。その可能性が高いと思う」
伯爵領に呼び出した男爵を道中で襲う。
余計な兵が助けにいけないように、領都に入り込んだ囮が騒ぎを起こす。
長男が暗殺したように見せかける方法は、俺にはわからない。
だけど、
「男爵様の出立式は、囮の密偵たちも見ている。手段はいろいろとあると思う」
その手段に関しては、ミルトが専門家だ。
脳内にある膨大な知識を駆使して、最適な回避方法を導き出してくれるはずだ。
あと1つだけ引っかかるのが、
「どうにも、あの伯爵家らしくないんだよな」
放置しても潰れそうな男爵家を相手に、こんな面倒なことをするだろうか。
そんな俺の疑問を解消するように、レン伍長が口を開く。
「申し訳ありません。1つだけ、お耳に入れたいお話があります」
貧困地区の顔役から聞いた眉唾物の話で、到底信用できるような話ではないのですが。
そう前置きをして、レン伍長は、頭を抱えたくなるような言葉を聞かせてくれた。
43
お気に入りに追加
100
あなたにおすすめの小説
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
ギルドから追放された実は究極の治癒魔法使い。それに気付いたギルドが崩壊仕掛かってるが、もう知らん。僕は美少女エルフと旅することにしたから。
yonechanish
ファンタジー
僕は治癒魔法使い。
子供の頃、僕は奴隷として売られていた。
そんな僕をギルドマスターが拾ってくれた。
だから、僕は自分に誓ったんだ。
ギルドのメンバーのために、生きるんだって。
でも、僕は皆の役に立てなかったみたい。
「クビ」
その言葉で、僕はギルドから追放された。
一人。
その日からギルドの崩壊が始まった。
僕の治癒魔法は地味だから、皆、僕がどれだけ役に立ったか知らなかったみたい。
だけど、もう遅いよ。
僕は僕なりの旅を始めたから。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
「お前のような役立たずは不要だ」と追放された三男の前世は世界最強の賢者でした~今世ではダラダラ生きたいのでスローライフを送ります~
平山和人
ファンタジー
主人公のアベルは転生者だ。一度目の人生は剣聖、二度目は賢者として活躍していた。
三度目の人生はのんびり過ごしたいため、アベルは今までの人生で得たスキルを封印し、貴族として生きることにした。
そして、15歳の誕生日でスキル鑑定によって何のスキルも持ってないためアベルは追放されることになった。
アベルは追放された土地でスローライフを楽しもうとするが、そこは凶悪な魔物が跋扈する魔境であった。
襲い掛かってくる魔物を討伐したことでアベルの実力が明らかになると、領民たちはアベルを救世主と崇め、貴族たちはアベルを取り戻そうと追いかけてくる。
果たしてアベルは夢であるスローライフを送ることが出来るのだろうか。
異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。
お小遣い月3万
ファンタジー
異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。
夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。
妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。
勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。
ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。
夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。
夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。
その子を大切に育てる。
女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。
2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。
だけど子どもはどんどんと強くなって行く。
大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~
こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。
それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。
かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。
果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!?
※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。
ゴミアイテムを変換して無限レベルアップ!
桜井正宗
ファンタジー
辺境の村出身のレイジは文字通り、ゴミ製造スキルしか持っておらず馬鹿にされていた。少しでも強くなろうと帝国兵に志願。お前のような無能は雑兵なら雇ってやると言われ、レイジは日々努力した。
そんな努力もついに報われる日が。
ゴミ製造スキルが【経験値製造スキル】となっていたのだ。
日々、優秀な帝国兵が倒したモンスターのドロップアイテムを廃棄所に捨てていく。それを拾って【経験値クリスタル】へ変換して経験値を獲得。レベルアップ出来る事を知ったレイジは、この漁夫の利を使い、一気にレベルアップしていく。
仲間に加えた聖女とメイドと共にレベルを上げていくと、経験値テーブルすら操れるようになっていた。その力を使い、やがてレイジは帝国最強の皇剣となり、王の座につく――。
※HOTランキング1位ありがとうございます!
※ファンタジー7位ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる