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言って欲しい<R18>
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そこでようやく緊張していた堂崎が脱力して、背をソファに沈める。胸はまだ忙しなく上下しているが、上気した目元は余韻に浸るように穏やかに閉じられていた。
その表情には、微塵も嫌悪や苦痛の色はない。
俺との行為が彼に受け入れられていることを確認して、少し急いた気持ちで彼の名を呼んだ。
「堂崎」
呼びかけるととろんと目を開けた堂崎が、うっとりと俺を見上げて愉悦のため息を吐く。
「ゆりさん……」
甘ったるい声と視線に官能を揺り動かされて、俺は挿れたままだった後孔の指を再び動かし出した。探るように内壁を撫でて、解放で柔らかくなった秘肉を目的を持って掻き回す。
「あ、あんっ」
それだけですぐに熱を呼び起こされた堂崎が太股を震わすのに、嬉しくなって笑った。
「あーあ、一回イったのに、お前の中、まだ物欲しそうにヒクついてんじゃん。もしかして、ココを奥まで固くて大きいので擦って欲しいんじゃねえの?」
自分が弄ってそうしておきながら、堂崎のせいみたいにして訊ねる。
だって俺だけががっついてるようで、何だか悔しいから。
「言ってみろよ堂崎、ア○ルをどうして欲しい?」
言葉の邪魔をしないように、指を緩慢に動かしながら後孔を刺激する。今度は指でイかせるつもりはないのだ。焦らして焦らして、突っ込んで欲しいと懇願させてやる。
俺が期待しつつ返事を待っていると、堂崎は少し後込みしたようだった。
「ゆ、由利さんにその気があるなら……挿れてもらっても……」
……何とも煮え切らない科白。
俺はあからさまに不機嫌な顔をした。
まあ、分かってはいるのだ。堂崎は俺に愛情の要求をしない。言ってもせいぜい、「してくれますか?」などの俺に判断を委ねたお伺いまで。
今更だけれど、つまらない約束をしてしまったものだと思う。堂崎のマニフェストは恋情が無かった時には大いに快適だったのに、今となっては障害以外の何物でもない。本当はもっと甘えて欲しいのに。
……そんな決めごとを守らなくても堂崎は俺の恋人だと、言える素直さが俺にあれば話は早いのだが。
「コレが欲しいってちゃんと言わねえと、やんねーよ?」
少しだけ苦い思いを噛みしめつつ自身のスラックスの前を寛げて、堂崎の痴態を見てすでに痛いくらいいきり立った昂ぶりを取り出す。
それを見た彼が一瞬息を飲んで、更に赤くなって目を伏せた。
「あ、あの、……挿れてくれたら、嬉しいです……」
恥じ入る様子はクッソ可愛いが、まだ弱い。あの約束を破壊する勢いで求めて欲しいのだ。
「ちゃんと言えって言ってんだろ。『由利さんのおっきいち○こで、お尻の穴を奥までズボズボ突いて、気持ち良くして欲しいです』って言え」
つい俺の方が焦れて指を引き抜いて、代わりにぬめる双丘の間に己の怒張を押しつける。そのまま疑似S○Xみたいに腰を揺すって先端で孔の表面を捏ねると、堂崎が小さく喘いだ。
「ひあっ、由利さ……、ぼ、僕っ……由利さんの、っ……」
眉をハの字にして未だ躊躇う彼が、何かを言いかける。それに気付いて動きを止め耳を傾けると、堂崎は逡巡するように視線を泳がせた。
もしかして、決心したのだろうか。
ドキドキと彼の様子を見つめていた俺に、しかし、予想外の悲劇が起きた。
「あ」
「あ?」
突然堂崎がぱちりと目を瞬いて、色気のない声を上げる。それに俺も何があったのかと目を瞬くと、いきなり彼に押し退けられた。
「おい、堂崎……」
「すみません、由利さん。十時過ぎたので帰ります」
「はああ?」
時計を見ると、確かに十時を回っている。……が、今、この状態で帰るか、普通!?
堂崎は俺の下からさっさと抜け出すと、ウェットティッシュで荒く汚れを拭って、ささっと着衣を直してしまった。
「いやいやいや、待て待て、こんなのアリか」
「僕が由利さんの恋人でいるためには、決まってることなんで仕方ないんです。……由利さん、気持ちイイことしてくれてありがと。お休みなさい」
思わぬ展開に突っ込む俺をかわして、堂崎は可愛らしく頬を染めたまま鞄を抱えて去って行ってしまった。
「……おい、俺、イってないんだけど……」
その表情には、微塵も嫌悪や苦痛の色はない。
俺との行為が彼に受け入れられていることを確認して、少し急いた気持ちで彼の名を呼んだ。
「堂崎」
呼びかけるととろんと目を開けた堂崎が、うっとりと俺を見上げて愉悦のため息を吐く。
「ゆりさん……」
甘ったるい声と視線に官能を揺り動かされて、俺は挿れたままだった後孔の指を再び動かし出した。探るように内壁を撫でて、解放で柔らかくなった秘肉を目的を持って掻き回す。
「あ、あんっ」
それだけですぐに熱を呼び起こされた堂崎が太股を震わすのに、嬉しくなって笑った。
「あーあ、一回イったのに、お前の中、まだ物欲しそうにヒクついてんじゃん。もしかして、ココを奥まで固くて大きいので擦って欲しいんじゃねえの?」
自分が弄ってそうしておきながら、堂崎のせいみたいにして訊ねる。
だって俺だけががっついてるようで、何だか悔しいから。
「言ってみろよ堂崎、ア○ルをどうして欲しい?」
言葉の邪魔をしないように、指を緩慢に動かしながら後孔を刺激する。今度は指でイかせるつもりはないのだ。焦らして焦らして、突っ込んで欲しいと懇願させてやる。
俺が期待しつつ返事を待っていると、堂崎は少し後込みしたようだった。
「ゆ、由利さんにその気があるなら……挿れてもらっても……」
……何とも煮え切らない科白。
俺はあからさまに不機嫌な顔をした。
まあ、分かってはいるのだ。堂崎は俺に愛情の要求をしない。言ってもせいぜい、「してくれますか?」などの俺に判断を委ねたお伺いまで。
今更だけれど、つまらない約束をしてしまったものだと思う。堂崎のマニフェストは恋情が無かった時には大いに快適だったのに、今となっては障害以外の何物でもない。本当はもっと甘えて欲しいのに。
……そんな決めごとを守らなくても堂崎は俺の恋人だと、言える素直さが俺にあれば話は早いのだが。
「コレが欲しいってちゃんと言わねえと、やんねーよ?」
少しだけ苦い思いを噛みしめつつ自身のスラックスの前を寛げて、堂崎の痴態を見てすでに痛いくらいいきり立った昂ぶりを取り出す。
それを見た彼が一瞬息を飲んで、更に赤くなって目を伏せた。
「あ、あの、……挿れてくれたら、嬉しいです……」
恥じ入る様子はクッソ可愛いが、まだ弱い。あの約束を破壊する勢いで求めて欲しいのだ。
「ちゃんと言えって言ってんだろ。『由利さんのおっきいち○こで、お尻の穴を奥までズボズボ突いて、気持ち良くして欲しいです』って言え」
つい俺の方が焦れて指を引き抜いて、代わりにぬめる双丘の間に己の怒張を押しつける。そのまま疑似S○Xみたいに腰を揺すって先端で孔の表面を捏ねると、堂崎が小さく喘いだ。
「ひあっ、由利さ……、ぼ、僕っ……由利さんの、っ……」
眉をハの字にして未だ躊躇う彼が、何かを言いかける。それに気付いて動きを止め耳を傾けると、堂崎は逡巡するように視線を泳がせた。
もしかして、決心したのだろうか。
ドキドキと彼の様子を見つめていた俺に、しかし、予想外の悲劇が起きた。
「あ」
「あ?」
突然堂崎がぱちりと目を瞬いて、色気のない声を上げる。それに俺も何があったのかと目を瞬くと、いきなり彼に押し退けられた。
「おい、堂崎……」
「すみません、由利さん。十時過ぎたので帰ります」
「はああ?」
時計を見ると、確かに十時を回っている。……が、今、この状態で帰るか、普通!?
堂崎は俺の下からさっさと抜け出すと、ウェットティッシュで荒く汚れを拭って、ささっと着衣を直してしまった。
「いやいやいや、待て待て、こんなのアリか」
「僕が由利さんの恋人でいるためには、決まってることなんで仕方ないんです。……由利さん、気持ちイイことしてくれてありがと。お休みなさい」
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「……おい、俺、イってないんだけど……」
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