血の指輪 ー激動の世を男と女がいかに激しく愛し合い悲劇に抗ったかー

恋だの愛だの言ってはいられない。

貧しい小国ラシェールの王女エステルは、幼いころから慕う騎士のグレオスという公の恋人がいた。
しかし、公務でエステルの国を訪れた、女ならだれでも愛さずにはいられないという大国のラッセルに見初められ、もし自分の国にエステルが嫁ぐのならば、民が飢餓で死ぬラシェールを救ってあげようという申し出を受ける。

恋だの愛だの言ってはいられない。
エステルは、この世の光をすべて集めたような魅力的な王子の求婚を受け入れる――。
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