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59:白い猿と結婚話と
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無事にボードレースが終わり、翌日の黒撫子寮は落ち着いた空気に包まれていた。
もうすぐ、ヨーカー魔法学園は夏休みを迎える。
エメランディアの魔法学校には、元の世界の学校と同じように夏休みと冬休み、春休みがあるのだ。
談話室でくつろぐオリビアとリアムに、夏休みの過ごし方を聞いてみる。
「そうねぇ~、ほとんどの子は実家に帰るわねぇ。多くはないけれど、他国へ短期留学する子も出るわ」
「なになに、アメリー。里帰りしたくないの? 心配しなくても、寮は休暇中も滞在できるよ?」
特に何か言ったわけではないけれど、オリビアやリアムは色々察してくれたようだ。
「寮に滞在できるのなら、残ろうと思います」
夏休みは長く、その間、サリーやドリーの暮らすあの家で過ごすのは、なかなか辛い。
寮にいれば、食事の心配をしなくて済むし、アルバイト先も近い。
話をしていると、クラスメイトが集まってきた。
「アメリー、寮に残るの? じゃあ、私も寮で過ごそうかな!」
ミスティが嬉しそうに言い、ノアも話に乗ってくる。
「ああ、ミスティは両親と折り合いが悪いからなあ。ハイネのところも」
「ノアはいいよね、家族に理解があってさ! ガロはどうするの?」
「旅費はかかるが、帰ろうと思う。村の皆は心配しているだろうし、安心させたいんだ」
Bクラスは、問題児扱いされている生徒が集まったクラスだ。
だからだろうか、ミスティやハイネのように、家族と上手くいっていない子もいる。
二人が寮にいてくれるなら、私も心強い。
「カマルはどうするんだ? 里帰りするのか?」
「僕は……用事があるから、エメランディアに残るよ」
考えごとをしているカマルも、黒撫子寮で休みを過ごすようだ。皆がいるのなら、夏休みも寂しくなくていい。
皆で騒いでいる横で、オリビアやリアムは、机の上の新聞を広げながら言った。
「ボードレースの記事、全然新聞に載らないのよねぇ~。毎年、一面を大きく飾っていたのに」
「だよね。毎年優勝した寮の勇姿がでかでかと書かれるのに。赤薔薇寮の連中が圧力でもかけたのか?」
「赤薔薇寮生が、そんな足のつきそうな真似をするかしらぁ。彼らのやり口とは違うような」
上級生二人が話しているのを聞いて、ノアが言った。
「ああそれ、メルヴィーン商会が大金を払って、記事を書き換えさせたらしいぜ」
「どういうこと?」
情報通のノアの一族は、国内外のあらゆる出来事を知っている。
彼の話によると、レース直後にメルヴィーン商会の者が新聞社に駆け込み、内容を変えるよう訴えたらしい。
全員の目が、私のほうを向く。
「私じゃないですよ?」
新聞には載りたくないけれど、私には払える大金がない。
「アメリーが、そんなことをしないのはわかっているよ」
カマルが言い、皆も頷く。
「どうせ、妹のほうでしょ。親に泣きついたのね」
ミスティが断定し、ハイネが肯定した。
「メルヴィーン商会、平民だけど……下手な貴族より、お金持ち……」
今の商会の責任者はドリーだ。可愛いサリーのお願いならなんでも聞き入れるだろう。
(ただの新聞記事だし、実害はないし。別にいいや)
そんなことを考えていると、黒撫子寮の窓がコンコンと叩かれた。
見ると、手紙をくわえた白い猿がもの言いたげに部屋の中を眺めている。
近くに立つオリビアが窓を開けると、猿はするすると中に入り、私に手紙を差し出した。
「え、私宛なの? 差出人は……」
封筒を確認した私は、言葉を止めた。
そこには、ドリー・メルヴィーンの名前があったのだ。嫌な予感に胸がざわめく。
「えっ?」
素早く中の手紙に目を通して静止する私に、カマルが声をかける。
「アメリー、どうかしたの?」
「うちの継母からの手紙で、夏休みに帰って来るようにって書いてある。あと、結婚が決まったから、学園を辞めるようにって……」
混乱しながら、手紙を握りしめることしかできない。
実際はネグレクトされているが、私は一応、メルヴィーン商会の娘だ。
商会を大きくするための駒として、政略結婚はあり得る。
今までも、ドリーは私に婚約者を用意してきた。
途中でサリーを好きになって、婚約破棄してくるような人たちだけれど、だからこそ私はどこかで安心していたのかもしれない。
結婚してあの家から逃げたいと望みながらも、どこかでそれは遠い話のように思っている節があった。
けれど、今回は違う。決定された結婚なのだ。
(私、学校を辞めさせられちゃうの?)
何も考えられなくて、頭の中が真っ暗に塗りつぶされていく。
せっかく学校になじめて、友達もできたのに、どうしてこんなことになってしまったのだろう。
どれくらい放心していたのか、気づけば私はカマルに揺さぶられていた。
「アメリー? 戻ってきて」
「ごめん、カマル。ちょっと驚いちゃって」
心配させまいとカマルに微笑んだ私だが、彼は真剣な表情で質問してきた。
「結婚相手とは、知り合い?」
「ううん。ここに名前が書いてあるけど……」
見られて困ることもないので、皆に手紙を差し出す。すると、ノアが顔をしかめた。
「ホルト・ゴーエンだと? 俺の知っている人物と同じなら、そいつ今、五十歳を超えているぞ」
ミスティやハイネも頷いている。そんなに有名人なのだろうか、ホルト・ゴーエンは。
「この人、貴族界隈では知る人ぞ知る変態なんだよ」
「少女趣味……嗜虐趣味……闇黒街ヘビーユーザーの子爵……人身売買で買った子供をたくさん虐待しているって噂……親と共通の趣味を持つ三十代の息子もいる」
「悪い噂が多いけれど、あくまで噂だから、捕まっていないんだよね」
とても危険な人物のようだ。でも、だからこそ、信憑性が増す。
ドリーの選ぶ相手が、まともなはずがないのだから。
「アメリー、どうするの? できるかわからないけど、家族にお願いして、うちから圧力をかけようか?」
「私の家……子爵家。家族は嫌いだけど……私も頼んでみる……?」
ミスティやハイネが加勢してくれる。ノアやガロ、オリビアやリアムまで力になると言ってくれた。
心強いけれど、皆を巻き込みたくない気持ちも強い。
すると、カマルが静かに告げた。
「それじゃあ、根本的な解決にならない。メルヴィーン商会の代表の言葉次第で、また同じような相手と結婚させられる。二度とこんな事態が起こらないようにしなきゃ」
それから、彼は真剣な表情で私を見た。
「大丈夫だよ、アメリー。心配することなんて何もない。夏休みは、黒撫子寮で僕らと過ごそう」
優しいカマルは、そう話しかけてくれる。
彼に甘えてしまいたいけれど、それでは駄目だ。
ただでさえ、メルヴィーン商会の被害者であるカマルに、これ以上迷惑をかけたくない。
そんな私の考えを見抜いてか、カマルが言葉を続けた。
「アメリー、知ってる? メルヴィーン商会は今、本来ならアメリーの所有物になっているはずなんだよ? この国の法律って、妻より子への財産の譲渡が優先されるんだ」
そういえば、カマルは過去の事件について、メルヴィーン商会を調査していた。その際に、色々と判明したのかもしれない。
「だったら、私じゃなくてサリーが、メルヴィーン商会を継いでいるよ」
「僕も調べたんだけどね。君の父親は、遺言を残していたみたい。会社自体は君に譲って、妹は貴族と結婚させるって。国から認められた才能の持ち主を取り込みたがる者は多いだろうからね」
信じられないことだ。あの父が、私に会社を託していたなんて。
てっきり、何もかも、サリーが継ぐのだと思っていた。
サリーを貴族と結婚させれば、子供がいなくなるので、とりあえず私を商会に置く形にしたのだろうけれど。
(ドリーとの間に別の子供ができていれば、あっさりそちらが跡継ぎに指定したような気もするな)
どちらにせよ、ドリーやサリーにとっては想定外だっただろう。
「でもね、その法律の効力がもうすぐ切れる。一定期間が経つと、アメリーから君の継母へ権利の譲渡が可能になるんだ」
「メルヴィーン商会が正式にドリーの手に渡るということ?」
「うん、手続きは勝手にされるだろうね。アメリーは、商会を継ぎたい?」
問われて、迷わず首を横に振った。
「私にできる仕事なんてないよ。従業員の誰かが経営していけばいいと思う」
答えると、カマルがどこかホッとした様子で笑った。
「君が商会を継がないと言ってくれて、良かった」
「……どういう意味?」
「そのほうが、都合がいいということだよ。アメリーは、危険な目に遭わないよう、メルヴィーン商会に極力近づかないで。後処理は僕に任せて欲しいんだ」
処理だなんて、カマルは一体何を行うつもりなのだろう。
「あのね、これ以上カマルに甘えっぱなしにはなれない。私が直接ドリーに話をしに行くよ」
「じゃあ、僕もついて行っていい?」
間髪入れず、笑顔で言葉を挟んでくるカマルは、いつもの彼らしくない。
他のメンバーは「カマルなら大丈夫だな」なんて、納得してしまっているし。
とにかく、夏休みは、とんだ里帰りになってしまいそうだった。
もうすぐ、ヨーカー魔法学園は夏休みを迎える。
エメランディアの魔法学校には、元の世界の学校と同じように夏休みと冬休み、春休みがあるのだ。
談話室でくつろぐオリビアとリアムに、夏休みの過ごし方を聞いてみる。
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「なになに、アメリー。里帰りしたくないの? 心配しなくても、寮は休暇中も滞在できるよ?」
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「寮に滞在できるのなら、残ろうと思います」
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寮にいれば、食事の心配をしなくて済むし、アルバイト先も近い。
話をしていると、クラスメイトが集まってきた。
「アメリー、寮に残るの? じゃあ、私も寮で過ごそうかな!」
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「ああ、ミスティは両親と折り合いが悪いからなあ。ハイネのところも」
「ノアはいいよね、家族に理解があってさ! ガロはどうするの?」
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Bクラスは、問題児扱いされている生徒が集まったクラスだ。
だからだろうか、ミスティやハイネのように、家族と上手くいっていない子もいる。
二人が寮にいてくれるなら、私も心強い。
「カマルはどうするんだ? 里帰りするのか?」
「僕は……用事があるから、エメランディアに残るよ」
考えごとをしているカマルも、黒撫子寮で休みを過ごすようだ。皆がいるのなら、夏休みも寂しくなくていい。
皆で騒いでいる横で、オリビアやリアムは、机の上の新聞を広げながら言った。
「ボードレースの記事、全然新聞に載らないのよねぇ~。毎年、一面を大きく飾っていたのに」
「だよね。毎年優勝した寮の勇姿がでかでかと書かれるのに。赤薔薇寮の連中が圧力でもかけたのか?」
「赤薔薇寮生が、そんな足のつきそうな真似をするかしらぁ。彼らのやり口とは違うような」
上級生二人が話しているのを聞いて、ノアが言った。
「ああそれ、メルヴィーン商会が大金を払って、記事を書き換えさせたらしいぜ」
「どういうこと?」
情報通のノアの一族は、国内外のあらゆる出来事を知っている。
彼の話によると、レース直後にメルヴィーン商会の者が新聞社に駆け込み、内容を変えるよう訴えたらしい。
全員の目が、私のほうを向く。
「私じゃないですよ?」
新聞には載りたくないけれど、私には払える大金がない。
「アメリーが、そんなことをしないのはわかっているよ」
カマルが言い、皆も頷く。
「どうせ、妹のほうでしょ。親に泣きついたのね」
ミスティが断定し、ハイネが肯定した。
「メルヴィーン商会、平民だけど……下手な貴族より、お金持ち……」
今の商会の責任者はドリーだ。可愛いサリーのお願いならなんでも聞き入れるだろう。
(ただの新聞記事だし、実害はないし。別にいいや)
そんなことを考えていると、黒撫子寮の窓がコンコンと叩かれた。
見ると、手紙をくわえた白い猿がもの言いたげに部屋の中を眺めている。
近くに立つオリビアが窓を開けると、猿はするすると中に入り、私に手紙を差し出した。
「え、私宛なの? 差出人は……」
封筒を確認した私は、言葉を止めた。
そこには、ドリー・メルヴィーンの名前があったのだ。嫌な予感に胸がざわめく。
「えっ?」
素早く中の手紙に目を通して静止する私に、カマルが声をかける。
「アメリー、どうかしたの?」
「うちの継母からの手紙で、夏休みに帰って来るようにって書いてある。あと、結婚が決まったから、学園を辞めるようにって……」
混乱しながら、手紙を握りしめることしかできない。
実際はネグレクトされているが、私は一応、メルヴィーン商会の娘だ。
商会を大きくするための駒として、政略結婚はあり得る。
今までも、ドリーは私に婚約者を用意してきた。
途中でサリーを好きになって、婚約破棄してくるような人たちだけれど、だからこそ私はどこかで安心していたのかもしれない。
結婚してあの家から逃げたいと望みながらも、どこかでそれは遠い話のように思っている節があった。
けれど、今回は違う。決定された結婚なのだ。
(私、学校を辞めさせられちゃうの?)
何も考えられなくて、頭の中が真っ暗に塗りつぶされていく。
せっかく学校になじめて、友達もできたのに、どうしてこんなことになってしまったのだろう。
どれくらい放心していたのか、気づけば私はカマルに揺さぶられていた。
「アメリー? 戻ってきて」
「ごめん、カマル。ちょっと驚いちゃって」
心配させまいとカマルに微笑んだ私だが、彼は真剣な表情で質問してきた。
「結婚相手とは、知り合い?」
「ううん。ここに名前が書いてあるけど……」
見られて困ることもないので、皆に手紙を差し出す。すると、ノアが顔をしかめた。
「ホルト・ゴーエンだと? 俺の知っている人物と同じなら、そいつ今、五十歳を超えているぞ」
ミスティやハイネも頷いている。そんなに有名人なのだろうか、ホルト・ゴーエンは。
「この人、貴族界隈では知る人ぞ知る変態なんだよ」
「少女趣味……嗜虐趣味……闇黒街ヘビーユーザーの子爵……人身売買で買った子供をたくさん虐待しているって噂……親と共通の趣味を持つ三十代の息子もいる」
「悪い噂が多いけれど、あくまで噂だから、捕まっていないんだよね」
とても危険な人物のようだ。でも、だからこそ、信憑性が増す。
ドリーの選ぶ相手が、まともなはずがないのだから。
「アメリー、どうするの? できるかわからないけど、家族にお願いして、うちから圧力をかけようか?」
「私の家……子爵家。家族は嫌いだけど……私も頼んでみる……?」
ミスティやハイネが加勢してくれる。ノアやガロ、オリビアやリアムまで力になると言ってくれた。
心強いけれど、皆を巻き込みたくない気持ちも強い。
すると、カマルが静かに告げた。
「それじゃあ、根本的な解決にならない。メルヴィーン商会の代表の言葉次第で、また同じような相手と結婚させられる。二度とこんな事態が起こらないようにしなきゃ」
それから、彼は真剣な表情で私を見た。
「大丈夫だよ、アメリー。心配することなんて何もない。夏休みは、黒撫子寮で僕らと過ごそう」
優しいカマルは、そう話しかけてくれる。
彼に甘えてしまいたいけれど、それでは駄目だ。
ただでさえ、メルヴィーン商会の被害者であるカマルに、これ以上迷惑をかけたくない。
そんな私の考えを見抜いてか、カマルが言葉を続けた。
「アメリー、知ってる? メルヴィーン商会は今、本来ならアメリーの所有物になっているはずなんだよ? この国の法律って、妻より子への財産の譲渡が優先されるんだ」
そういえば、カマルは過去の事件について、メルヴィーン商会を調査していた。その際に、色々と判明したのかもしれない。
「だったら、私じゃなくてサリーが、メルヴィーン商会を継いでいるよ」
「僕も調べたんだけどね。君の父親は、遺言を残していたみたい。会社自体は君に譲って、妹は貴族と結婚させるって。国から認められた才能の持ち主を取り込みたがる者は多いだろうからね」
信じられないことだ。あの父が、私に会社を託していたなんて。
てっきり、何もかも、サリーが継ぐのだと思っていた。
サリーを貴族と結婚させれば、子供がいなくなるので、とりあえず私を商会に置く形にしたのだろうけれど。
(ドリーとの間に別の子供ができていれば、あっさりそちらが跡継ぎに指定したような気もするな)
どちらにせよ、ドリーやサリーにとっては想定外だっただろう。
「でもね、その法律の効力がもうすぐ切れる。一定期間が経つと、アメリーから君の継母へ権利の譲渡が可能になるんだ」
「メルヴィーン商会が正式にドリーの手に渡るということ?」
「うん、手続きは勝手にされるだろうね。アメリーは、商会を継ぎたい?」
問われて、迷わず首を横に振った。
「私にできる仕事なんてないよ。従業員の誰かが経営していけばいいと思う」
答えると、カマルがどこかホッとした様子で笑った。
「君が商会を継がないと言ってくれて、良かった」
「……どういう意味?」
「そのほうが、都合がいいということだよ。アメリーは、危険な目に遭わないよう、メルヴィーン商会に極力近づかないで。後処理は僕に任せて欲しいんだ」
処理だなんて、カマルは一体何を行うつもりなのだろう。
「あのね、これ以上カマルに甘えっぱなしにはなれない。私が直接ドリーに話をしに行くよ」
「じゃあ、僕もついて行っていい?」
間髪入れず、笑顔で言葉を挟んでくるカマルは、いつもの彼らしくない。
他のメンバーは「カマルなら大丈夫だな」なんて、納得してしまっているし。
とにかく、夏休みは、とんだ里帰りになってしまいそうだった。
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