名探偵になりたい高校生

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二十三話 文化祭 一

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 文化祭最終日の今日、私はアイドルとして初めてのライブをする。
 今日は絶対に失敗できない…
 ステージに立つと幕の向こう側からたくさんの人達の声が聞こえる。
 私の為にたくさんの人達が集まってくれた。そして、たくさんの人達が私の為に会場を盛り上げてくれた。
 探偵部もいる。私には心強い味方がいるぞ。絶対に、絶対に失敗するもんか。
 照明が消え、幕があがる。
 幕はゆっくりと上がり、上がりきると、体育館中を埋め尽くすほどの人達で、溢れていた。
「みんなー!!今日は来てくれてありがとう!!楽しんでいってねー!!」
 ライブが始まる…
       ⭐︎
 文化祭は全部で、三日間。木、金、土に毎年行われている。
 初日である今日、木曜日。俺はいつも通りに登校し、月曜日に配られていたクラスのTシャツに着替え席に着く。
 席に着くと言っても、決まった席は無い。文化祭の為、自分の席など存在しない。適当にそこら辺に置いてある椅子に座るだけだ。
 俺達一年三組は今年の文化祭の出し物は縁日だ。まあ祭り程のたくさんの出し物は当然用意出来ないが、ヨーヨー釣りや、輪投げ、射的など、他には綿あめやチョコバナナなど売ったりする事になっている。初日終わり間際に人気投票を行い、一番人気だったクラス、又は部活は二日目に姉妹校である全開高校に出張し、向こうで店を開く事になる。もちろん全開高校もそれは同じで、二日目にウチの高校にやってくる。
 二日目に店を出すのは、二年生限定となっている為、一年である俺達は全開高校に出向く事はない。後、部活が一番になる事はほぼ無いらしい。なら、クラスだけでいいじゃんと皆思ってるがそれは誰も口にしない。もし、本堂さんが所属しているアイドル部が初日にライブをやっていたら、アイドル部が人気になっていただろうけど、ライブは最終日である土曜日に行われるから、投票の中にはアイドル部は入っていなかった。
「おはよう」
 灰村が声を掛けて来た。灰村も既にクラスのTシャツに着替えていた。
「おはよう。いよいよ文化祭だな」
「そうね。はしゃぎ過ぎるなよ」
「お前もな」
 灰村を見て思い出した。本堂さんだ。
「そういえば、この間本堂さんがお前を探してたぞ」
「ああ、それね。今朝、本堂さんに会ったよ。その時話した」
 快斗の予想じゃ、恋バナって事だったけど、実際はどうだったんだ。灰村に恋バナって…出来んのか?
「なんだったの?」
「女子同士の秘密の話を聞いてくんなよ。キモ。てか、私もよくわかんない。なに言ってんのって思ったし…」
 やはり、灰村には理解出来ない事だったか。あと、確かに女子の話を聞こうとするのは良く無いよな…反省しよ
 時間になり、俺達は体育館に集合すると、新生徒会長の檜山先輩の挨拶が始まる。
「さあ、今日から文化祭だ!三日間、みんな全力で楽しみましょう!!それでは文化祭始まりだ!」
 生徒会長による文化祭開始宣言が行われると、仕込んであった、クラッカーがパンと勢いよく鳴り、ステージ隅からダンス部であろう人達が踊り始め、体育館全体が揺れるくらい賑わってきた。
 周囲からは歓声が聞こえる。
 そして、自分のクラスに戻る物、その場に残る物で別れて行く。俺は前者であり、クラスへと戻っていく。今日の午前中は店番だし、急いで戻る事に。

 クラスに戻ると既に店がオープンしていた。随分と早いなと思っていたが早々に答えを発見する。
 嗚呼さんだ。我がクラスのトップバッターであり、何事も一番最初に始める事を生き甲斐にしている女子。今日も一番でこのクラスにいたし、体育館も最初。そして店も一番最初にオープンさせた訳だ。
「一年三組、縁日やってまーす!夏休みに祭りに行けなかった人は是非一年三組へと足を運んで下さ~い!」
 嗚呼さんは大きな声で店を宣伝している。
 他のクラスよりも早く店を開けたおかげか、本日の最初のお客さんがやって来た。
「パパ、縁日だって。あそこで遊びたいな」
「じゃあ。行こうか」
 全力高校文化祭三日間は全て、一般開放されている。子連れの親御さんや、ここのOB,OGがやってくる。我が校は全力でおもてなしをするのだと全体朝礼で校長がそんな事を言っていた気がする。
 大人の都合って感じがすごくするけど。
 兎に角俺はせっかくやってきたお客さんに失礼が無いように、接客をするだけだ。
 親子は、俺が担当しているヨーヨー釣りの前で立ち止まると、子供がやりたそうにしているのがわかった。
「いらっしゃい。やっていきますか?」
 俺は丁寧にそして慎重に接客していく。
「パパこれやりたい」
「じゃあ、一回お願いします。いくらですか?」
 俺は値段を確認すると、看板の裏に五十円と書かれているのを確認し、そう伝える。
 お金を受け取ると、ティッシュに釣り針が付いている物を子供に渡した。
「はい。頑張ってね」
 俺から針を受け取った子供は真剣に、ティッシュが水に濡れないように、狙いを定め、ヨーヨーを狙っている。しかし、中々うまく引っかからないでいる。
 子供のお父さんも、アドバイスをしているが一向に取れる気配は無い。可哀想だが、水に濡れて取れずに終わってしまいそうだ。
 しかし、ここで救世主。子供の後ろから和服に着替えた、堀田さんがアドバイスをして来た。
「ふふん。少年。そのヨーヨーが欲しいのかな?」
「うん…でも、うまく出来ないなぁ」
 堀田さんは子供にアドバイスをすると子供はヒョイとヨーヨーを釣りあげたのだ。
「わぁ!釣れたぁ!!お姉ちゃん!ありがとう!!」
 嬉しそうにしている子供を見て堀田さんも少しニヤッとして。
「はっはっは。コツを掴めば簡単さ。私だったら、すでに全てのヨーヨーを取っているだろうね」
 堀田寧々さん。祭りになるとふらっと現れ出店の景品をこぞって貰っていく祭りハンターとして有名らしい。俺はその瞬間を見ていないが、今のアドバイスで、なんとなくこの人本物だとわかってしまう。本人は祭りハンターとしての自覚はないが。
 子供は堀田さんに手を振り、このクラスを出て行こうとしたが、足を止め、綿あめを見ていた。
「パパ、綿あめ食べたい」
「そうか、じゃあ、すみません。綿あめ一つください」
 綿あめを担当しているのは灰村だ。クラスのみんなに緊張が走る。果たして灰村に接客など出来るのかと…
 しかし問題はない。
 灰村は笑顔で接客している。
「はい。ありがとうございます」
 笑顔のまま子供を見る灰村。
「ねえ、僕。どうせだったら、綿あめ作ってみる?」
「えっ!いいの?」
「うん。いいよ。じゃあお姉ちゃんと一緒に作ろうか」
 そう言って灰村は子供と一緒に綿あめを作り始めた。子供は綿あめを作り終えると笑顔で灰村に手を振り、教室を後にして行った。
 クラスのみんなはその光景が異様に見えたらしい。そして、何人かの男子生徒は灰村をじっと見ていた。恐らくあの笑顔にやられたんだろう。
 灰村は元々子供の面倒見が良い。俺はそれを知っているから今のようなことが起きても特に気になら無い。

 ウチのクラスは意外と好評な様で、お客さんが少なくなることはあったが、全くいないと言う時間はなかった。灰村の笑顔の噂を聞きつけた何人かの男子がやって来ていたが、同い年くらいの男子は外から来ようが、関係なくいつもの灰村として対応していた。笑顔は親子連れのみにしかしていない。

 午前中も終わりを迎える頃、ようやく俺の店番も終わり、休憩に入る事が出来た。
 俺も各クラスにはどんな事しているのか気になるし、見に行ってこよう。
「灰村、お前も休憩だろ。一緒にどっか行くか?」
 同じく休憩時間になった、灰村に声を掛けてみる。
「せっかくのお誘いで悪いんだけど、私行く所あるから」
「え、ああそうなの」
「なに、ちょっと残念?」
「いや、そうじゃないけど」
「金田さんに呼ばれてるのよ。一組に来いって」
 ああ、そうか。金田さん。灰村と一緒に回りたいのか。それなら邪魔しちゃ悪いな。
「仲良くなったな。金田さんと」
「そお?前と変わらないと思うけど。金田さんが素直になればいいだけじゃない?」
 金田さん…灰村はすでに気がついてるっぽいぞ。
 灰村は教室を出て、一組に向かった。
 さて、じゃあ俺も行くか。でもこんな中一人で行動するってのもな…
 まあ、いいか。
 廊下に出た俺は辺りをキョロキョロしてしまう。さっきまでずっと教室いたから気が付かなかったけど、廊下はこんなに人で溢れているのか。あちこちで声がする。宣伝する人、楽しんでいる人と様々だ。文化祭の盛り上がりっていいなぁ。
 さて、どこ行くか。
「こんにちは。探偵さん」
 俺が廊下で立ち尽くし、一人悩んでいると、柳さんが声を掛けてきた。
「あ。柳さん」
 ここ最近柳さんは俺を見ると表情が暗くなっていたが今日は違うらしい。笑顔だ。柳さんには笑顔が似合う。
「探偵さんのクラスは縁日ですよね。どうですか?」
「うん、中々順調だよ。柳さんのクラスはどんな感じ?」
「五組はそうですね。喫茶店をやっているんですけど、中々、上手くいってなさそうですね。私も手伝いたいんですけど今日は、生徒会の方の仕事で各クラスを見て回らないと行けなくて」
 生徒会副会長となると、忙しいんだなぁ。
「探偵さんは今は廊下に出てクラスの宣伝ですか?」
「いや、休憩に入った所でさ、他のクラスにでも行って見ようかなと。でも一人だし、どうしようか迷ってるんだよね。快斗を誘っても男同士じゃ回らねぇとか言って来そうだし」
「ふふ、跡野くんならそう言って来そうですね」
 口に手を当て、笑う柳さん。
「ま、まあ一人で行けそうな所でも行くよ。それじゃあね」
 俺は柳さんの邪魔をしては行けないと立ち去ろうとしたが、ギュッとTシャツを掴まれた。
「…あの…もしよかったら…わ、私と一緒に回りませんか?」
「そりゃ、嬉しい誘いだけど。柳さん生徒会の仕事中じゃ?」
「せ、生徒会として見て回っているのですが、わわわ、私も一人では入りにくい所とかありまして、そ、その、た、探偵さんが一緒なら入れるかなぁって…」
 なるほど、柳さんも俺と同じ悩みを持っていたのか。それなら一緒に行動しよう。顔を赤くしてちゃって、そんなに勇気がいる様な言葉だったかな?
「じゃあ一緒に回ろうか」
「は、はい!」
 笑顔の柳さん。なんか遠足の時といい、夏祭りの時といい、柳さんと二人で行動する事が多いな。ありがたい。一人じゃ無くてよかったぁ。
 堀田さんは快斗を誘ったりしているんだろうか?こんな時こそ誘いやすいもんだろ。

 俺と柳さんは近くにある一年二組へと足を運ぶ、二組はスイーツをメインに売っている用で、中は少し冷んやりとしていた、恐らく生クリームとかを悪くさせない為だろう、スイーツなだけあって、やはり女子が多い気がする。中には男子もいるがその男子はカップルで来ている人達だろう。こんなに女子が多い店。恐らくあいつが率先して動いたのだろう。
「いらっしゃーーーーい可愛いレディ!」
 威勢よく声を出しているのはクラスの中心人物でもある快斗だ。
「香澄ちゃぁああん!いらっしゃあああい!!あ、あと孝一。よくきたな」
 柳さんと俺を呼ぶ時のテンションを分けるな。
 快斗に店へと案内され、席に着くとメニューを渡される。
 飲み物はコーヒーと紅茶、スイーツはイチゴのショートケーキとチーズケーキの二種となっている。
「香澄ちゃん!!ウチのクラスはチーズケーキと紅茶が人気だよ」
「そうなんですか?ではそれをお願いします」
「孝一はなんでもいいだろ」
「まあ、任せる」
 こいつが接客したら、男はみんな帰るんじゃないのか。
 快斗は柳さんにはチーズケーキと紅茶を丁寧に置き、俺にはイチゴのショートケーキとコーヒーを雑に置いた。
 俺一応お前の親友ポジなんだよね?
「二人ともまあ、ゆっくりして行ってくれ。所で孝一。灰村さんは?」
「灰村なら一組だと思うぞ。金田さんに呼ばれたんだとさ」
「そうか、そうか、なら後で二人来るかなー。灰村さんと明ちゃん。最強じゃん」
 二人が仲良く来ることを想像し、鼻の下を伸ばす変態快斗。お前の想像通りには多分ならないぞ。

 ケーキを食べ終えて快斗のクラスを出ると俺と柳さんは次の場所へと足を運ぶ。
「美味しかったね。ケーキ」
「はい。女子の一番人気にはなりそうですけど…」
 柳さんはそれ以上は言わなかった。多分だけど、快斗に問題があり過ぎるのだろう。

 俺達は茶道室を見つけた、結構な列が出来ている。堀田さんはクラスにほとんどいなかったしここでお茶を淹れてるんだろう。
「結構列出来てるね。堀田さん忙しいかな」
「寧々さんの淹れるお茶は美味しいですからね。人気になるのはわかります。それにしても男子が多いですね」
 男子が多い。確かに俺もそう思った。
「あの、一年の子。結構可愛かったよな」
「あの眠そうな感じ可愛いよな」
 など、通り過ぎていく男子から聞こえてくる。
 男子の目的はお茶では無く、堀田さんらしい。
「寧々さん。新聞部で紹介されてから結構、男子が近付いてきてるって言ってました」
 堀田さんの一番の親友の柳さんは色々聞かされているんだろう。
「やあ、香澄。それと間宮くん。来てくれたのかな?」
「はい。寧々さんのお茶頂に来ました」
「そうか、そうか。君達は運がいい。もうすぐ私は休憩に入る所だったよ。さ、入りたまえ」
 堀田さんは少し、疲れているように見えたがそれでも俺達を快く迎えてくれた。
 茶道室に入るのは二度目だ。相変わらず畳のいい匂いがして、落ち着く部屋だ。探偵部の部室にも畳はあるはずなのに、いい匂いがしないのはなぜだろ。
「では、二人とも。今から淹れるから少しだけ待っててくれ」
 そう言って、堀田さんはメガネを外し、真剣な表情で抹茶を立てる。
 素早く、静かに。
「どうぞ」
 堀田さんは丁寧に俺達に抹茶を淹れてくれた。
 相変わらず堀田さんの淹れるお茶はうまい。
「寧々さん。忙しそうですね」
「まあな。男子が多いな。お茶の味などわからんくせによく来るな」
 多分君狙いなんだけど…
「所で、ウチのクラスはどうだい?」
 堀田さんは俺を見て言ってくる。部活でほとんどいないから気になるんだろう。
「順調かな。午前中はお客さんがいないって事は無かったよ」
「そうかそうか。あんなハンパなもんが縁日かと思っていたけど意外と人気なんだな」
 祭りハンターにはハンパに見えたらしい。
「二人はデートか?」
「ちちちちちちちち違います!!なに言ってるんですか!!」
 全力で否定する柳さん。まあお互い利害が一致してるから行動しているだけで、デートではないのは事実だ。
「なんだ。違うのか。私はてっきり…」
「寧々さん!!」
 これ以上余計な事は言うなと柳さんからのオーラを感じたのか、堀田さんは口を閉じた。
「ま、まあ堀田さんも休憩になったらクラスに顔を出しなよ。リボルバーも置いてあるし」
「そうだな。誰もいなかったら撃ってるよ」
 俺達は茶道室から出て次に向かう事にした。
 それからは二年、三年の先輩達のクラスを見て周り、柳さんと楽しい時間を過ごした。
 俺は時刻を確認すると、そろそろ休憩時間も終わりである事に気がついた。
「柳さん、ごめん。そろそろ俺戻らないと」
「そうですか…」
 少し残念そうな表情な柳さん。他にも行きたいクラスがあったんだろうか。申し訳ない。
「やあ、柳」
 柳さんに話しかける声がすると一人の男が片手を上げ、立っている。新生徒会長の檜山先輩だ。
「柳が男子と二人でいるなんて珍しいね。彼氏?」
 視線を動かし目だけで俺を見る。
「ち、違います。その、探偵さんは…その…」
「探偵さん?ああ、そうか君が探偵部の間宮って人かな?」
「はぁ、そうですけど」
「色々事件解決してるみたいだね。生徒を代表してお礼を言わせてくれ。ありがとう」
 白い歯を見せ、爽やかに微笑む檜山先輩。イケメンだ…
「たまたま、ですよ。依頼があって偶然ですかね」
「またまた、謙遜しちゃって。まあ、いいや。何か依頼することもあるかも知れない。その時はよろしく頼むよ」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
「所で柳、手伝って欲しい事があるから今からいいかな?」
「えっ。今からですか?わかりました」
 柳さんは俺に一例すると、檜山先輩と一緒に行ってしまった。

 俺はクラスに戻ると、お客さんは全くおらずガランとしている。午前中の忙しさはどこへやら…
 休憩が終わってから再びお客さんを集めようと頑張ったが、午前中程人が集まる事は無かった。
 こうして、文化祭初日が終わった。

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