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一話 一年一学期
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「私が君の事、好きかどうか当ててみなよ。名探偵君」
ホテルの一室で言われたその一言。
その一言を最後に景色がぼんやりとしてくると、ジリリリと目覚まし時計のアラームが俺に起きろと鳴り響く。
俺は目を開け、アラームを止める。
「夢か・・」
大きなあくびと共に目覚めると背伸びをしてカーテンを開ける。
太陽の眩しい陽射しを浴びる。
「今日もいい天気だ」
俺の名前は間宮考一(まみや こういち)。この春から高校生になる。今日は高校生になって最初の一日。
要は入学式だ。
朝早くに目覚め、時間に余裕を持ち朝食をゆっくり食べ、登校する。
「早く目覚めた朝は気持ちいいな。さて、朝ごはんでも食べるかな~」
俺は冷蔵庫に向かう為部屋を出ようとすると、時計に目がいった。
時刻八時五分。
「・・・えっ?」
おいおい。嘘だろ?八時・・五分?
アラームは六時にセットしてたはずだが?
俺は二時間もアラームの音に気がつかずに寝てたのか?
「やばい、やばい!!」
俺は急いで制服に着替え家を飛び出した。
「入学初日から遅刻なんて冗談じゃないぞ!」
俺は食パンを咥えながら、ダッシュで学校へ向かう。
我ながら物凄いスピードだと思う。
今なら陸上選手に勝てるかも知れないなどと思いながら走っていった。
走りながら腕時計をみて時刻を確認する。
現在八時二十分。
八時三十分に学校の門をくぐれば遅刻は回避できる。
「今のペースなら間に合う!早いぞ俺」
学校まであと少し、その角を曲がればすぐそこだ。
俺が角を曲がる時、一人の女性が飛び出してきた。
「あぶね!」
俺は急ブレーキをかけ止まる。キキィと音が鳴っていたかもしれない。
いや、多分鳴ってないけど。
ぶつかるかと思っていたが飛び出してきた女性はサッと俺を避けると、俺を睨み付けてきた。
「あぶないわね。こんな所でダッシュしてんじゃないよ」
「灰村。危ないじゃないか」
俺じゃなかったら激突してた所だ。
「あぶないのはあんた。食パンなんか咥えながら登校なんかして。運命の相手とごっつんこでもしたかったわけ?」
「この場合、灰村が運命の相手になるのか?」
「きっも」
目の前にいるこの女は灰村杏(はいむら あん)。灰村とは中学からの付き合いだ。中学二年の二学期に俺がいた中学に転校してきて、一つの事をきっかけによく話す様になった。そして高校も同じになったわけだが。
「時間に余裕を持って登校するんじゃなかったの?それなのに遅刻ギリギリとかダッサ」
・・口が悪い。
この女、本当に口が悪い。
目付きもキリッと鋭く。睨まれたら大抵の人は怯む。学校にいたヤンキーも灰村には逆らわないくらいだ。
「昨日夜更かししちゃったからな」
「ジグソーパズルでもやってたんでしょ?私があげたあれ、終わった?」
「ああ、あれか。もちろん終わったぞ」
俺はスマホを灰村に向け、完成したジグソーパズルを見せた。
「ふうん」
灰村は写真を見ると、すぐさま歩き出す。
「早くしないと遅刻するよ」
俺は時刻を確認するとチャイムまであと数分だった。
俺と灰村は早足で学校に向かった。
ホテルの一室で言われたその一言。
その一言を最後に景色がぼんやりとしてくると、ジリリリと目覚まし時計のアラームが俺に起きろと鳴り響く。
俺は目を開け、アラームを止める。
「夢か・・」
大きなあくびと共に目覚めると背伸びをしてカーテンを開ける。
太陽の眩しい陽射しを浴びる。
「今日もいい天気だ」
俺の名前は間宮考一(まみや こういち)。この春から高校生になる。今日は高校生になって最初の一日。
要は入学式だ。
朝早くに目覚め、時間に余裕を持ち朝食をゆっくり食べ、登校する。
「早く目覚めた朝は気持ちいいな。さて、朝ごはんでも食べるかな~」
俺は冷蔵庫に向かう為部屋を出ようとすると、時計に目がいった。
時刻八時五分。
「・・・えっ?」
おいおい。嘘だろ?八時・・五分?
アラームは六時にセットしてたはずだが?
俺は二時間もアラームの音に気がつかずに寝てたのか?
「やばい、やばい!!」
俺は急いで制服に着替え家を飛び出した。
「入学初日から遅刻なんて冗談じゃないぞ!」
俺は食パンを咥えながら、ダッシュで学校へ向かう。
我ながら物凄いスピードだと思う。
今なら陸上選手に勝てるかも知れないなどと思いながら走っていった。
走りながら腕時計をみて時刻を確認する。
現在八時二十分。
八時三十分に学校の門をくぐれば遅刻は回避できる。
「今のペースなら間に合う!早いぞ俺」
学校まであと少し、その角を曲がればすぐそこだ。
俺が角を曲がる時、一人の女性が飛び出してきた。
「あぶね!」
俺は急ブレーキをかけ止まる。キキィと音が鳴っていたかもしれない。
いや、多分鳴ってないけど。
ぶつかるかと思っていたが飛び出してきた女性はサッと俺を避けると、俺を睨み付けてきた。
「あぶないわね。こんな所でダッシュしてんじゃないよ」
「灰村。危ないじゃないか」
俺じゃなかったら激突してた所だ。
「あぶないのはあんた。食パンなんか咥えながら登校なんかして。運命の相手とごっつんこでもしたかったわけ?」
「この場合、灰村が運命の相手になるのか?」
「きっも」
目の前にいるこの女は灰村杏(はいむら あん)。灰村とは中学からの付き合いだ。中学二年の二学期に俺がいた中学に転校してきて、一つの事をきっかけによく話す様になった。そして高校も同じになったわけだが。
「時間に余裕を持って登校するんじゃなかったの?それなのに遅刻ギリギリとかダッサ」
・・口が悪い。
この女、本当に口が悪い。
目付きもキリッと鋭く。睨まれたら大抵の人は怯む。学校にいたヤンキーも灰村には逆らわないくらいだ。
「昨日夜更かししちゃったからな」
「ジグソーパズルでもやってたんでしょ?私があげたあれ、終わった?」
「ああ、あれか。もちろん終わったぞ」
俺はスマホを灰村に向け、完成したジグソーパズルを見せた。
「ふうん」
灰村は写真を見ると、すぐさま歩き出す。
「早くしないと遅刻するよ」
俺は時刻を確認するとチャイムまであと数分だった。
俺と灰村は早足で学校に向かった。
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