29 / 100
第二章 台風の目
十
しおりを挟む
守護・斯波義統の中間の一人に、簗田政綱という男がいた。その器量の良さと端正な顔立ちで主である義統の覚えめでたい若武者であった。
天文二十一年(一五五二年)夏、政綱は、坂井甚助の兵として萱津の戦いに赴いた。大膳はこの戦いで、主家である斯波からもいくらか兵を割かせた。敵の織田信長に、清洲衆と斯波が一体であることを喧伝する目的か、はたまた、斯波から人質をとる意味もあっただろうか、ともかく使えるものは何でも使おうという魂胆で、坂井大膳とはそういう男であった。
血しぶきにむせぶ草原のなかで、政綱は感じていた。
『信長軍は強い。これは、例え何度やっても勝つことはできないだろう』
大将だった坂井甚助を含め、この戦いで討死した清洲の兵の誰も彼もがそう思って死んだことだろう。
死の陰がひたひたと迫る中で、政綱は、朧気な一つの希望を夢想していた。
『もし、この戦いを生きて帰ることができたら、翻って織田信長に仕えてみたら、おもしろいだろうか?』
そして、天は、この男をついに生還させる。
秋・信長が清洲城下を焼き払った所為で、清洲城は貧窮していた。
戦うための兵糧どころか、生活のためにもまったく足りない。清洲衆のみならず、斯波家にしても同じことで、家中ではいよいよ「信長と和睦し、援助を乞うべきだ」という意見が大半を占めるようになっていた。とにかく目の前のひもじさから逃れたい。
しかし、坂井大膳はこれに応じない。彼の心のすべては、信長を倒すために捧げられていた。散々に守護の権威を利用してきた大膳だが、もう、この期に及んではそれも大した意義を持っていなかったからである。ただ、そういった志向が表面に現れてくると、当然、斯波の方でも不満がこみ上げてくる。肝心なときには役に立たないのでは、厄介な居候以上のものではない。
こうして、斯波・清洲衆の両者は、信長が手を下すまでもなく、瞬くまに 剣呑な関係に陥った。
政綱はこの様相を見てとり、いよいよ守護代・清洲織田氏に見切りをつける覚悟を決める。
『織田信長の方が強い。乱世で武衛さまの盾が必要なら、より頑丈なものを選ぶだけのことだ。私がこれから行うことは、忠義の行いだ』
兼ねてより思案していた信長への鞍替えをいよいよ実行に移そうというのだった。
『そうなると信長への土産が必要だな。単に「裏切りますので、使ってください」とだけ言っても信用されるはずはない。何か良い手はないか?』
その時、政綱は清洲衆の配下に若いひとかどの部将がいることを思い起こした。名を、那古野勝泰という。勝泰は若くして兵三〇〇を率いるほどの新進気鋭の武者で、信長への土産としても面目が立つことは間違いない。さらに、都合が良いことには、この勝泰の父は、かつてまだ今ほど清洲衆と弾正忠家が険悪でない頃、織田信秀の元で今川義元を相手に戦って名誉の討死を遂げたというではないか。勝泰と弾正忠家の妙な縁は、政綱にとって成功の吉兆に感じられた。
さて、政綱は得意の美貌を活かして勝泰と男色の関係になって近づき、およそ信頼を築いたと確信した頃、いよいよ本題を打ち明けた。
「確かにお前さんの言う通りかもしれないなあ。萱津で甚助殿が死んでからというもの、いよいよ、もう大膳殿を止める人がいなくなってしまった。この城の命数は決まったのだな」
「そうでしょう。そも、あなた様とて真に仰ぐべき主は坂井大膳ではなく武衛さまではありませんか。誠の忠義とは何か、織田信長殿に助力を乞い、武衛さまをこの窮状からお救いすることです」
「いいだろう。信長殿との連絡はお前に任せよう。「時が来たら兵を率いて味方する」と、伝えてくれ」
こうして政綱は勝泰の協力を取り付けて、さっそく信長に接見するため那古野へ出向いた。「さて、どう会うのが良いか?」と 町を練り歩きながら、もう一思案と意気込んでいたが、その必要は早々になくなった。
「信長さまなら今日は熱田の方で鷹狩りだがね。何で知ってるかって、アンタここいらの人じゃないのか。あの格好でどこへでも行くもんだから、だいたい見当がつくが」
町民から話を聞いて「これは好機」と急行する。
織田信長を目の当たりにした政綱は、いよいよ発奮した。遠くからでもそれが本人だと分かる派手なヒョウ柄の半袴を履いていた。
『なるほど、「うつけ」と言われるのは無理もない。もし、非礼があればその場で首がとぶかもしれない。イヤ、非礼などなくとも、清洲の人間だというだけで問答無用にやられてしまうかもしれないな。しかし、そんなことはもうどうでもいい。このままでは、清洲城は終わるのだ。ここで自分が死ぬとしても、それが早いか、遅いか、だ』
「―と、覚悟して参った次第でございます。必ずや信長さまのお役に立って見せます」
「アッハッハ。オレと会ったこともないのに、もうそこまで手筈を整えたのか。ほんとうなら大した働きだな。仮に嘘だとしても愉快な嘘だよ、キサマ」
信長は警戒するどころかこの上なく機嫌をよくした。
「だが、オレは良くとも、オレの家来がまだキサマを承知しないようだ。見ろ、この長秀などいまにもキサマを斬り殺さんという勢いだぜ」
信長の傍らに侍る若い侍が、太刀に手をかけて自分を睨みつけていた。政綱は、自分よりもずっと幼いこの侍の殺気に腰を抜かしそうだった。こんな兵隊が何十人といるのだとしたら、それは負けるはずだ。
「長秀、手を離せ。こいつが言っていることは十中八九ほんとうだろうさ」
「いいえ、十中八九ではこころもとない。私共は殿の命を預かる身、万に一つも嘘では困るのです。この簗田殿が坂井大膳の命を受けた刺客だということも、あり得ない話ではない」
長秀は政綱から目を離さず、口だけを人形のように動かして話した。
確かに長秀の言うことには理がある。事実、大膳はいよいよ手段を選ばず信長を葬る情熱に燃えている。政綱が信長への鞍替えを思いついたように、大膳の方でも信長に対抗する知恵を振り絞っていることだろう。思惑は人それぞれではあるが、彼ら一人ひとりの心に変革を迫る効果が、あの戦いには確かにあったのだ。
「長秀殿、と仰ったかな。では、私はどうすればよろしいか」
「そうですね、簗田殿、こういうのはいかがでしょう。私の丹羽一族は、元々、武衛家にお仕えする家柄でありました。今も武衛さまの家臣のなかには、私の父や祖父の代に親交のあった者が幾名かおられます。彼らにも、こちら側へ寝返るように言っていただきたい。これが見事できれば、貴殿を信用できるというものです」
「なるほど、承知しました。ご期待に応えて見せましょう」
「決まりだな。政綱よ、早ければ早いほど良いということを忘れるな。それとだな、奴らを調略するにあたって、こうつけ加えて話してみよ。『清洲衆は弾正忠家を成敗するために、どうやら今川と手を組むつもりらしい。大膳のところの間者が鳴海城へ向かうのを見た者がいる』とね」
そのような事実は、いや、少なくとも証拠はなかった。だがしかし、信長には、坂井大膳という男が結局は必ずそうしてくるだろう、という確信があったのだ。また、斯波義統とて本心から大膳の言いなりであるはずがない。むしろ、もはや煙たがっているに違いないのだ。であれば、背中を押してやる。『政綱がそう考えたように、清洲衆を見限るきっかけを斯波義統本人にも作ってやろう』というのが、信長の考えだった。
「渡りに舟だな」
信長は、斯波がいずれ清洲衆を見限ることにアタリをつけてはいた。だが、なまじ清洲城という一所に暮らしているものだから、大膳らの目を逃れて上手く連絡する手段だけがないと思っていたところ、向こうから勘のいい奴がわざわざやってきたというわけだ。簗田政綱という男は、信長にとって実に痒いところに手が届く逸材となった。
さて、政綱が戻って話をしてみると、斯波の家臣らはこの期に及んで信長に敵対する気など毛頭ないから、彼らから信長の元へ同心する旨の文が届くのには、時間はかからなかった。
天文二十一年(一五五二年)夏、政綱は、坂井甚助の兵として萱津の戦いに赴いた。大膳はこの戦いで、主家である斯波からもいくらか兵を割かせた。敵の織田信長に、清洲衆と斯波が一体であることを喧伝する目的か、はたまた、斯波から人質をとる意味もあっただろうか、ともかく使えるものは何でも使おうという魂胆で、坂井大膳とはそういう男であった。
血しぶきにむせぶ草原のなかで、政綱は感じていた。
『信長軍は強い。これは、例え何度やっても勝つことはできないだろう』
大将だった坂井甚助を含め、この戦いで討死した清洲の兵の誰も彼もがそう思って死んだことだろう。
死の陰がひたひたと迫る中で、政綱は、朧気な一つの希望を夢想していた。
『もし、この戦いを生きて帰ることができたら、翻って織田信長に仕えてみたら、おもしろいだろうか?』
そして、天は、この男をついに生還させる。
秋・信長が清洲城下を焼き払った所為で、清洲城は貧窮していた。
戦うための兵糧どころか、生活のためにもまったく足りない。清洲衆のみならず、斯波家にしても同じことで、家中ではいよいよ「信長と和睦し、援助を乞うべきだ」という意見が大半を占めるようになっていた。とにかく目の前のひもじさから逃れたい。
しかし、坂井大膳はこれに応じない。彼の心のすべては、信長を倒すために捧げられていた。散々に守護の権威を利用してきた大膳だが、もう、この期に及んではそれも大した意義を持っていなかったからである。ただ、そういった志向が表面に現れてくると、当然、斯波の方でも不満がこみ上げてくる。肝心なときには役に立たないのでは、厄介な居候以上のものではない。
こうして、斯波・清洲衆の両者は、信長が手を下すまでもなく、瞬くまに 剣呑な関係に陥った。
政綱はこの様相を見てとり、いよいよ守護代・清洲織田氏に見切りをつける覚悟を決める。
『織田信長の方が強い。乱世で武衛さまの盾が必要なら、より頑丈なものを選ぶだけのことだ。私がこれから行うことは、忠義の行いだ』
兼ねてより思案していた信長への鞍替えをいよいよ実行に移そうというのだった。
『そうなると信長への土産が必要だな。単に「裏切りますので、使ってください」とだけ言っても信用されるはずはない。何か良い手はないか?』
その時、政綱は清洲衆の配下に若いひとかどの部将がいることを思い起こした。名を、那古野勝泰という。勝泰は若くして兵三〇〇を率いるほどの新進気鋭の武者で、信長への土産としても面目が立つことは間違いない。さらに、都合が良いことには、この勝泰の父は、かつてまだ今ほど清洲衆と弾正忠家が険悪でない頃、織田信秀の元で今川義元を相手に戦って名誉の討死を遂げたというではないか。勝泰と弾正忠家の妙な縁は、政綱にとって成功の吉兆に感じられた。
さて、政綱は得意の美貌を活かして勝泰と男色の関係になって近づき、およそ信頼を築いたと確信した頃、いよいよ本題を打ち明けた。
「確かにお前さんの言う通りかもしれないなあ。萱津で甚助殿が死んでからというもの、いよいよ、もう大膳殿を止める人がいなくなってしまった。この城の命数は決まったのだな」
「そうでしょう。そも、あなた様とて真に仰ぐべき主は坂井大膳ではなく武衛さまではありませんか。誠の忠義とは何か、織田信長殿に助力を乞い、武衛さまをこの窮状からお救いすることです」
「いいだろう。信長殿との連絡はお前に任せよう。「時が来たら兵を率いて味方する」と、伝えてくれ」
こうして政綱は勝泰の協力を取り付けて、さっそく信長に接見するため那古野へ出向いた。「さて、どう会うのが良いか?」と 町を練り歩きながら、もう一思案と意気込んでいたが、その必要は早々になくなった。
「信長さまなら今日は熱田の方で鷹狩りだがね。何で知ってるかって、アンタここいらの人じゃないのか。あの格好でどこへでも行くもんだから、だいたい見当がつくが」
町民から話を聞いて「これは好機」と急行する。
織田信長を目の当たりにした政綱は、いよいよ発奮した。遠くからでもそれが本人だと分かる派手なヒョウ柄の半袴を履いていた。
『なるほど、「うつけ」と言われるのは無理もない。もし、非礼があればその場で首がとぶかもしれない。イヤ、非礼などなくとも、清洲の人間だというだけで問答無用にやられてしまうかもしれないな。しかし、そんなことはもうどうでもいい。このままでは、清洲城は終わるのだ。ここで自分が死ぬとしても、それが早いか、遅いか、だ』
「―と、覚悟して参った次第でございます。必ずや信長さまのお役に立って見せます」
「アッハッハ。オレと会ったこともないのに、もうそこまで手筈を整えたのか。ほんとうなら大した働きだな。仮に嘘だとしても愉快な嘘だよ、キサマ」
信長は警戒するどころかこの上なく機嫌をよくした。
「だが、オレは良くとも、オレの家来がまだキサマを承知しないようだ。見ろ、この長秀などいまにもキサマを斬り殺さんという勢いだぜ」
信長の傍らに侍る若い侍が、太刀に手をかけて自分を睨みつけていた。政綱は、自分よりもずっと幼いこの侍の殺気に腰を抜かしそうだった。こんな兵隊が何十人といるのだとしたら、それは負けるはずだ。
「長秀、手を離せ。こいつが言っていることは十中八九ほんとうだろうさ」
「いいえ、十中八九ではこころもとない。私共は殿の命を預かる身、万に一つも嘘では困るのです。この簗田殿が坂井大膳の命を受けた刺客だということも、あり得ない話ではない」
長秀は政綱から目を離さず、口だけを人形のように動かして話した。
確かに長秀の言うことには理がある。事実、大膳はいよいよ手段を選ばず信長を葬る情熱に燃えている。政綱が信長への鞍替えを思いついたように、大膳の方でも信長に対抗する知恵を振り絞っていることだろう。思惑は人それぞれではあるが、彼ら一人ひとりの心に変革を迫る効果が、あの戦いには確かにあったのだ。
「長秀殿、と仰ったかな。では、私はどうすればよろしいか」
「そうですね、簗田殿、こういうのはいかがでしょう。私の丹羽一族は、元々、武衛家にお仕えする家柄でありました。今も武衛さまの家臣のなかには、私の父や祖父の代に親交のあった者が幾名かおられます。彼らにも、こちら側へ寝返るように言っていただきたい。これが見事できれば、貴殿を信用できるというものです」
「なるほど、承知しました。ご期待に応えて見せましょう」
「決まりだな。政綱よ、早ければ早いほど良いということを忘れるな。それとだな、奴らを調略するにあたって、こうつけ加えて話してみよ。『清洲衆は弾正忠家を成敗するために、どうやら今川と手を組むつもりらしい。大膳のところの間者が鳴海城へ向かうのを見た者がいる』とね」
そのような事実は、いや、少なくとも証拠はなかった。だがしかし、信長には、坂井大膳という男が結局は必ずそうしてくるだろう、という確信があったのだ。また、斯波義統とて本心から大膳の言いなりであるはずがない。むしろ、もはや煙たがっているに違いないのだ。であれば、背中を押してやる。『政綱がそう考えたように、清洲衆を見限るきっかけを斯波義統本人にも作ってやろう』というのが、信長の考えだった。
「渡りに舟だな」
信長は、斯波がいずれ清洲衆を見限ることにアタリをつけてはいた。だが、なまじ清洲城という一所に暮らしているものだから、大膳らの目を逃れて上手く連絡する手段だけがないと思っていたところ、向こうから勘のいい奴がわざわざやってきたというわけだ。簗田政綱という男は、信長にとって実に痒いところに手が届く逸材となった。
さて、政綱が戻って話をしてみると、斯波の家臣らはこの期に及んで信長に敵対する気など毛頭ないから、彼らから信長の元へ同心する旨の文が届くのには、時間はかからなかった。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
信忠 ~“奇妙”と呼ばれた男~
佐倉伸哉
歴史・時代
その男は、幼名を“奇妙丸”という。人の名前につけるような単語ではないが、名付けた父親が父親だけに仕方がないと思われた。
父親の名前は、織田信長。その男の名は――織田信忠。
稀代の英邁を父に持ち、その父から『天下の儀も御与奪なさるべき旨』と認められた。しかし、彼は父と同じ日に命を落としてしまう。
明智勢が本能寺に殺到し、信忠は京から脱出する事も可能だった。それなのに、どうして彼はそれを選ばなかったのか? その決断の裏には、彼の辿って来た道が関係していた――。
◇この作品は『小説家になろう(https://ncode.syosetu.com/n9394ie/)』『カクヨム(https://kakuyomu.jp/works/16818093085367901420)』でも同時掲載しています◇
幕府海軍戦艦大和
みらいつりびと
歴史・時代
IF歴史SF短編です。全3話。
ときに西暦1853年、江戸湾にぽんぽんぽんと蒸気機関を響かせて黒船が来航したが、徳川幕府はそんなものへっちゃらだった。征夷大将軍徳川家定は余裕綽々としていた。
「大和に迎撃させよ!」と命令した。
戦艦大和が横須賀基地から出撃し、46センチ三連装砲を黒船に向けた……。
明日の海
山本五十六の孫
歴史・時代
4月7日、天一号作戦の下、大和は坊ノ岬沖海戦を行う。多数の爆撃や魚雷が大和を襲う。そして、一発の爆弾が弾薬庫に被弾し、大和は乗組員と共に轟沈する、はずだった。しかし大和は2015年、戦後70年の世へとタイムスリップしてしまう。大和は現代の艦艇、航空機、そして日本国に翻弄される。そしてそんな中、中国が尖閣諸島への攻撃を行い、その動乱に艦長の江熊たちと共に大和も巻き込まれていく。
世界最大の戦艦と呼ばれた戦艦と、艦長江熊をはじめとした乗組員が現代と戦う、逆ジパング的なストーリー←これを言って良かったのか
主な登場人物
艦長 江熊 副長兼砲雷長 尾崎 船務長 須田 航海長 嶋田 機関長 池田
女奉行 伊吹千寿
大澤伝兵衛
歴史・時代
八代将軍徳川吉宗の治世において、女奉行所が設置される事になった。
享保の改革の一環として吉宗が大奥の人員を削減しようとした際、それに協力する代わりとして大奥を去る美女を中心として結成されたのだ。
どうせ何も出来ないだろうとたかをくくられていたのだが、逆に大した議論がされずに奉行が設置されることになった結果、女性の保護の任務に関しては他の奉行を圧倒する凄まじい権限が与えられる事になった。
そして奉行を務める美女、伊吹千寿の下には、〝熊殺しの女傑〟江沢せん、〝今板額〟城之内美湖、〝うらなり軍学者〟赤尾陣内等の一癖も二癖もある配下が集う。
権限こそあれど予算も人も乏しい彼女らであったが、江戸の町で女たちの生活を守るため、南北町奉行と時には反目、時には協力しながら事件に挑んでいくのであった。
旧式戦艦はつせ
古井論理
歴史・時代
真珠湾攻撃を行う前に機動艦隊が発見されてしまい、結果的に太平洋戦争を回避した日本であったが軍備は軍縮条約によって制限され、日本国に国名を変更し民主政治を取り入れたあとも締め付けが厳しい日々が続いている世界。東南アジアの元列強植民地が独立した大国・マカスネシア連邦と同盟を結んだ日本だが、果たして復権の日は来るのであろうか。ロマンと知略のIF戦記。
華闘記 ー かとうき ー
早川隆
歴史・時代
小牧・長久手の戦いのさなか、最前線の犬山城で、のちの天下人羽柴秀吉は二人の織田家旧臣と再会し、昔語りを行う。秀吉も知らぬ、かつての巨大な主家のまとう綺羅びやかな光と、あまりにも深い闇。近習・馬廻・母衣衆など、旧主・織田信長の側近たちが辿った過酷な、しかし極彩色の彩りを帯びた華やかなる戦いと征旅、そして破滅の物語。
ー 織田家を語る際に必ず参照される「信長公記」の記述をふたたび見直し、織田軍事政権の真実に新たな光を当てる野心的な挑戦作です。ゴリゴリ絢爛戦国ビューティバトル、全四部構成の予定。まだ第一部が終わりかけている段階ですが、2021年は本作に全力投入します! (早川隆)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる