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第一章 うつろの気
十二
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同天文十八年(一五四九年)二月、美濃から斎藤利政の娘・帰蝶が織田弾正忠家に輿入れした。
婚儀は豪華絢爛だったが、戦争の都合に合わせられた性急なものだったため、どこか事務的で、利政自身もついぞ尾張へ足を運ぶことはなかった。
信長は、祝言の当日になっても実感がない。呆けた顔のまま、身なりだけきれいに飾り立てられ、言われるがまま人形のように上座にちょこんと配置された。すべてに滞りがなく、それがかえって奇妙に思えた。
宴が終わり、信長が寝所を訪れたとき、帰蝶はしずかに平伏していた。
白い装束が、白い肌と調和してそういう生き物のように見える。やや細すぎる四肢が色香などを削ぎ落してはいるが、それこそが却って、貴人の証だとでもいうような佇まいである。「こういうことがあるものか」と、信長はすこしぎょっとした。
「美濃からご苦労さま。オレが、信長です」
「存じております」
信長はその場にゴロンと寝転がった。まだ髪が濡れている。
「どう存じていますか」
わずかな間。
「お名前を、存じているのです」
「では、オレが尾張で何と呼ばれているかは、知っていますか」
「すこしは」
「大うつけと呼ばれています」
「悪い噂ですね」
「いいえ。これがほんとうなのです」
それを聞いても帰蝶は顔色すこし変えない。
「そうでしたか」
信長はまた少し驚いた。別に笑わせようというつもりでもないが、「そうでしたか」とは張り合いがない。
「帰蝶殿は夫が大うつけでも気にしないのですか」
「はい」
「それは、なぜですか」
「そんなものではないでしょうか」
「そんなもの?」
帰蝶は微笑を湛えてしずかに答える。
「誰がうつけで、誰が利口で、……そんなことを言ってはみても、きっと、たいした違いはないのでしょう」
信長は珍しく眉をひそめた。望まぬ婚姻に子どもじみた反発を示しているという風ではない。常識に阿らない態度ではあるが、しかし、徹底して何かに抗おうというような緊張したものでもない。何だ、この女は?
「たいした違いがないですか。おもしろいことを言う。しかし、あなたの親父殿は違うでしょうな」
元より信長の関心事はこれしかなかった。女に淡泊というわけでもないが、信長が帰蝶に求めることは、第一に、美濃の、とりわけ彼女の実父・斎藤利政について迫る土産話に他ならない。
「どういうことでしょう」
「自分にとって邪魔な人間は、敵も身内も区別なくやっつけ遊ばしましたね。ふつうの人間ではそうできないことだ。おっと、誤解してはいけないですよ、オレはあなたの親父殿を批難しているんじゃない。話してくださいよ。どういうお人ですか、斎藤利政という侍は」
帰蝶は吹きだしそうになるのをすんでのところで堪えたが、口角の歪みだけは信長に気取られてしまった。
「何かおかしいですか」
「申し訳ありません。信長さまがあまりにも我が父を買いかぶっているご様子なので、……」
信長は『買いかぶっている』という言葉をちょっとだけ内省したが気に留めず、
「だとしたら、何がおかしいか」
「一昨日の夜、父は私をどう送り出したと思いますか」
「オレが知るわけないでしょう」
「大泣きしたのです。はじめて母から引き離された赤子のように。わたしの肩を抱いて、「離れるのが辛い」、「許してくれ」と」
「泣くほど大切な娘を尾張の大うつけにくれてやるのか。裏があると言っているようなものだな」
「それなのです。父が何かしようものなら、まわりの人間は、あなたのように、あれこれ勘ぐって止まりませんが、わたしは、父が小心者であることをうんと知っているから、その度に困ってしまいます」
「小心? オレの見立てと違うな。親父殿はずいぶん肝の据わったお人に見えるよ」
信長はムキになってきた。初夜なんていうことはもう忘れている。
「あなたは、父と会ったことがありませんね」
「ええ。しかし、会わずとも、その人が何をやったかを知っていれば分かるものさ。いや、むしろ何をやったかを見なければ、例え毎日会っていたって、その人間の心底は見えないというものだ」
「その人間の心底など、他人が勝手に拵えるものです」
「長井家では主君を殺し、そして、守護の土岐一族の跡目争いをけしかけ、それに乗じて国を奪った。それが斎藤利政、アンタの父君だろう。それから、土岐頼純さまと言ったっけか、アンタの前の夫も突然に死んだと聞いているな。オレはそれも親父殿の仕業だと思っているのだがね」
帰蝶は信長に嫁ぐ以前、一度、美濃で土岐頼純という男に嫁いでいる。
頼純は美濃守護・嫡流でありながらも、叔父・頼芸との守護の座を巡る争いに敗れ、頼芸の重臣だった斎藤利政により長く美濃から締め出されていた。ところが、天文十一年(一五四二年)、跡目争いでは頼芸の右腕として活躍した利政が、ついに主君の頼芸まで美濃から追放し、美濃をその手中に収めた。一族間の対立すら利政に利用されていただけだったのである。
こうなると、叔父と甥の争いなどは馬鹿馬鹿しい。頼芸・頼純は手を結び、さらに、頼芸は尾張の織田信秀から、頼純は越前の朝倉考景からそれぞれ支援を得て、美濃を土岐一族の手に取り戻すべく利政に抵抗した。大敗北を喫した信秀の美濃攻めも、表向きの大義は土岐一族の支援というところにあったわけである。
天文十五年(一五四六年)、京の将軍家までをも巻き込んだ末、本来の筋目の通りに頼純が守護の座に収まることで利政と頼芸・頼純との間に和睦がなったが、その折、臣従の証として利政が頼純に差し出したのが娘の帰蝶だった。
ところが、である。そのおよそ一年後、頼純は唐突に謎の死を遂げてしまう。魚が中ったとも、流行り病とも言われたが、誰もが利政の関与を疑わなかった。
「守護職がまるで石ころのようにコロコロ転がり、……いまは頼芸さまになるのかな。しかし、実際はずぅっと親父殿の掌の上というわけだ。オレが親父殿を「買いかぶっている」と言ったな。認めよう。妖怪の所業だよ。ほかの誰にできるのか、こんなことが」
「ひとは毒を飲んでも、槍で突かれても、簡単に死にますね。人を殺して国を奪う。やろうと思い立ったなら、きっと、誰にもできましょう」
「馬鹿を言え。それでは、なぜ皆がそれをしないのか。できないからだ」
「はい、私にはそれが不思議なのです。侍は、戦場で敵を散々にそうしているはずなのに、それが主君や身内となると、途端に殺せなくなってしまうようなのです」
「賢しらに言いやがる。人を殺さなくても済む女の物言いだな」
「頼純さまの食膳に毒を持ったのは、わたしです」
「なに?」
「そう言ったなら、あなたさまは信じられますか」
信長は思わず気圧された。うなじの辺りがまだじんわりしているのは、湯浴みの所為ではない。
「まったく、祝言の日に言う冗談じゃないな」
信長自身、びっくりするほど常識的な言葉が今更口を突いて出た。それほどに狼狽えてしまったのだ。「自分も殺されるかもしれない」という恐怖のためにではない。一つ歳下の、それも女に、命に対する心構えで後れをとっているかもしれない、という焦燥のためだった。
「蛇のような女だ、アンタ」
途端、信長の身体に婚儀の疲労がどっと押し寄せた。
「あなたは人を妖怪だとか蛇だとかいうのが好きですね」
「今日は降参だ。寝るんだから、もう。夫婦の契りはまた今度で頼むよ。畜生め」
くるっと背を向けて床につく信長を見て、帰蝶は燭台の明かりを消した。
暗闇に包まれると、帰蝶は我に返って今更ながら恐ろしくなった。
『寝ている間に殺されてしまうかもしれない』
しかし、一方では、織田信長という男を何だかもっと困らせて、引きずり出してみたいような気がして、眠りにつくまでの間、もうすこしだけ、隣の男のことを考えてみようと思った。
帰蝶は、闇のなかにぼんやり浮かぶ信長の背中の影を見た。そのおぼろげな輪郭は、まどろんだ視界の中で、闇と溶け合うようにゆらゆらとたゆっていく。
『あなたが人を人でないように言うのは、あなた自身、確固たる自分というものを見つけられないからではないですか。妖怪や蛇になりたいあなたは、まわりの人間をそれに見立て、たのしくなっているのではないでしょうか。
空っぽなひと。うつろな気性のひと。あなたは、自分の空っぽさに耐えられず、見るものすべてにあらゆる意味を与えて、それで何とか退屈な世界を埋め尽くそうとしている。私には、どうにも、そんな風に見えてしまうのです』
婚儀は豪華絢爛だったが、戦争の都合に合わせられた性急なものだったため、どこか事務的で、利政自身もついぞ尾張へ足を運ぶことはなかった。
信長は、祝言の当日になっても実感がない。呆けた顔のまま、身なりだけきれいに飾り立てられ、言われるがまま人形のように上座にちょこんと配置された。すべてに滞りがなく、それがかえって奇妙に思えた。
宴が終わり、信長が寝所を訪れたとき、帰蝶はしずかに平伏していた。
白い装束が、白い肌と調和してそういう生き物のように見える。やや細すぎる四肢が色香などを削ぎ落してはいるが、それこそが却って、貴人の証だとでもいうような佇まいである。「こういうことがあるものか」と、信長はすこしぎょっとした。
「美濃からご苦労さま。オレが、信長です」
「存じております」
信長はその場にゴロンと寝転がった。まだ髪が濡れている。
「どう存じていますか」
わずかな間。
「お名前を、存じているのです」
「では、オレが尾張で何と呼ばれているかは、知っていますか」
「すこしは」
「大うつけと呼ばれています」
「悪い噂ですね」
「いいえ。これがほんとうなのです」
それを聞いても帰蝶は顔色すこし変えない。
「そうでしたか」
信長はまた少し驚いた。別に笑わせようというつもりでもないが、「そうでしたか」とは張り合いがない。
「帰蝶殿は夫が大うつけでも気にしないのですか」
「はい」
「それは、なぜですか」
「そんなものではないでしょうか」
「そんなもの?」
帰蝶は微笑を湛えてしずかに答える。
「誰がうつけで、誰が利口で、……そんなことを言ってはみても、きっと、たいした違いはないのでしょう」
信長は珍しく眉をひそめた。望まぬ婚姻に子どもじみた反発を示しているという風ではない。常識に阿らない態度ではあるが、しかし、徹底して何かに抗おうというような緊張したものでもない。何だ、この女は?
「たいした違いがないですか。おもしろいことを言う。しかし、あなたの親父殿は違うでしょうな」
元より信長の関心事はこれしかなかった。女に淡泊というわけでもないが、信長が帰蝶に求めることは、第一に、美濃の、とりわけ彼女の実父・斎藤利政について迫る土産話に他ならない。
「どういうことでしょう」
「自分にとって邪魔な人間は、敵も身内も区別なくやっつけ遊ばしましたね。ふつうの人間ではそうできないことだ。おっと、誤解してはいけないですよ、オレはあなたの親父殿を批難しているんじゃない。話してくださいよ。どういうお人ですか、斎藤利政という侍は」
帰蝶は吹きだしそうになるのをすんでのところで堪えたが、口角の歪みだけは信長に気取られてしまった。
「何かおかしいですか」
「申し訳ありません。信長さまがあまりにも我が父を買いかぶっているご様子なので、……」
信長は『買いかぶっている』という言葉をちょっとだけ内省したが気に留めず、
「だとしたら、何がおかしいか」
「一昨日の夜、父は私をどう送り出したと思いますか」
「オレが知るわけないでしょう」
「大泣きしたのです。はじめて母から引き離された赤子のように。わたしの肩を抱いて、「離れるのが辛い」、「許してくれ」と」
「泣くほど大切な娘を尾張の大うつけにくれてやるのか。裏があると言っているようなものだな」
「それなのです。父が何かしようものなら、まわりの人間は、あなたのように、あれこれ勘ぐって止まりませんが、わたしは、父が小心者であることをうんと知っているから、その度に困ってしまいます」
「小心? オレの見立てと違うな。親父殿はずいぶん肝の据わったお人に見えるよ」
信長はムキになってきた。初夜なんていうことはもう忘れている。
「あなたは、父と会ったことがありませんね」
「ええ。しかし、会わずとも、その人が何をやったかを知っていれば分かるものさ。いや、むしろ何をやったかを見なければ、例え毎日会っていたって、その人間の心底は見えないというものだ」
「その人間の心底など、他人が勝手に拵えるものです」
「長井家では主君を殺し、そして、守護の土岐一族の跡目争いをけしかけ、それに乗じて国を奪った。それが斎藤利政、アンタの父君だろう。それから、土岐頼純さまと言ったっけか、アンタの前の夫も突然に死んだと聞いているな。オレはそれも親父殿の仕業だと思っているのだがね」
帰蝶は信長に嫁ぐ以前、一度、美濃で土岐頼純という男に嫁いでいる。
頼純は美濃守護・嫡流でありながらも、叔父・頼芸との守護の座を巡る争いに敗れ、頼芸の重臣だった斎藤利政により長く美濃から締め出されていた。ところが、天文十一年(一五四二年)、跡目争いでは頼芸の右腕として活躍した利政が、ついに主君の頼芸まで美濃から追放し、美濃をその手中に収めた。一族間の対立すら利政に利用されていただけだったのである。
こうなると、叔父と甥の争いなどは馬鹿馬鹿しい。頼芸・頼純は手を結び、さらに、頼芸は尾張の織田信秀から、頼純は越前の朝倉考景からそれぞれ支援を得て、美濃を土岐一族の手に取り戻すべく利政に抵抗した。大敗北を喫した信秀の美濃攻めも、表向きの大義は土岐一族の支援というところにあったわけである。
天文十五年(一五四六年)、京の将軍家までをも巻き込んだ末、本来の筋目の通りに頼純が守護の座に収まることで利政と頼芸・頼純との間に和睦がなったが、その折、臣従の証として利政が頼純に差し出したのが娘の帰蝶だった。
ところが、である。そのおよそ一年後、頼純は唐突に謎の死を遂げてしまう。魚が中ったとも、流行り病とも言われたが、誰もが利政の関与を疑わなかった。
「守護職がまるで石ころのようにコロコロ転がり、……いまは頼芸さまになるのかな。しかし、実際はずぅっと親父殿の掌の上というわけだ。オレが親父殿を「買いかぶっている」と言ったな。認めよう。妖怪の所業だよ。ほかの誰にできるのか、こんなことが」
「ひとは毒を飲んでも、槍で突かれても、簡単に死にますね。人を殺して国を奪う。やろうと思い立ったなら、きっと、誰にもできましょう」
「馬鹿を言え。それでは、なぜ皆がそれをしないのか。できないからだ」
「はい、私にはそれが不思議なのです。侍は、戦場で敵を散々にそうしているはずなのに、それが主君や身内となると、途端に殺せなくなってしまうようなのです」
「賢しらに言いやがる。人を殺さなくても済む女の物言いだな」
「頼純さまの食膳に毒を持ったのは、わたしです」
「なに?」
「そう言ったなら、あなたさまは信じられますか」
信長は思わず気圧された。うなじの辺りがまだじんわりしているのは、湯浴みの所為ではない。
「まったく、祝言の日に言う冗談じゃないな」
信長自身、びっくりするほど常識的な言葉が今更口を突いて出た。それほどに狼狽えてしまったのだ。「自分も殺されるかもしれない」という恐怖のためにではない。一つ歳下の、それも女に、命に対する心構えで後れをとっているかもしれない、という焦燥のためだった。
「蛇のような女だ、アンタ」
途端、信長の身体に婚儀の疲労がどっと押し寄せた。
「あなたは人を妖怪だとか蛇だとかいうのが好きですね」
「今日は降参だ。寝るんだから、もう。夫婦の契りはまた今度で頼むよ。畜生め」
くるっと背を向けて床につく信長を見て、帰蝶は燭台の明かりを消した。
暗闇に包まれると、帰蝶は我に返って今更ながら恐ろしくなった。
『寝ている間に殺されてしまうかもしれない』
しかし、一方では、織田信長という男を何だかもっと困らせて、引きずり出してみたいような気がして、眠りにつくまでの間、もうすこしだけ、隣の男のことを考えてみようと思った。
帰蝶は、闇のなかにぼんやり浮かぶ信長の背中の影を見た。そのおぼろげな輪郭は、まどろんだ視界の中で、闇と溶け合うようにゆらゆらとたゆっていく。
『あなたが人を人でないように言うのは、あなた自身、確固たる自分というものを見つけられないからではないですか。妖怪や蛇になりたいあなたは、まわりの人間をそれに見立て、たのしくなっているのではないでしょうか。
空っぽなひと。うつろな気性のひと。あなたは、自分の空っぽさに耐えられず、見るものすべてにあらゆる意味を与えて、それで何とか退屈な世界を埋め尽くそうとしている。私には、どうにも、そんな風に見えてしまうのです』
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