4本になったバトン、代わりに僕が約束へ繋げる。

（55）回復の時間（3）

8時（20時）になり、話し込んでいた僕と涼介と太晟と先輩1名と遠藤先生は食堂へ向かった。

1階の食堂に入ると、既に他のメンバーは揃っていて空いている席に僕を含めた5人は座った。

僕の隣に座った遠藤先生が
「太陽…今日の感想と挨拶を頼む。」
と言い、

僕は立ち上がりチームメイト全体に目を向けた。

「僕は、今回の合宿が初めてなのですが、1日目から満足のいく練習ができたと思っています。しっかり明日までの時間で身体を休めて、明日に備える過ごし方をしましょう！本日はお疲れ様でした！
いただきます！！」


「いただきますー！！」
僕の挨拶に笑顔で返事するようにその声は食堂に響いた。

ちなみに食堂にはバイキング形式でハンバーグ、エビフライ、玉子焼き、和風パスタ、唐揚げ、冷奴、サラダ、豚汁が並べられていて、その後に炊飯器も置いてある。

先輩方から立ち上がり、順番にバイキングの列を作る。

「太陽、俺の分も頼むな笑」
遠藤先生が僕の肩を叩きながら言った。

それを聞いた先輩方が
「太陽！大盛りで入れちまえ！笑」
なんて言って、

「わっはっはっは！わっはっはっは！」
全員が笑った。

「太陽、そんな事したら分かってるだろうな？」
遠藤先生は僕を試すかのような目で見て言った。

「はい、ほどほどにします…」
僕はそう言って列に並んだ。

僕が取ったメニューは
ハンバーグ×1
唐揚げ×5
玉子焼き×2
冷奴×1
サラダ×1
豚汁×1

遠藤先生にも同じメニューを取った。

「おっ！ありがとうな、太陽。」
遠藤先生がそう言い、

僕は少し安心した。

ハンバーグは肉汁たっぷりで柔らかく、
唐揚げは生姜の効いた味でご飯が進む。

玉子焼きは甘くて美味しく、冷奴は健康的だ。

サラダは野菜が新鮮で、豚汁は身体に染み渡る美味しさだった。

「ごちそうさまでした！！」
全員で挨拶をして、


食堂を出た。


食堂を出るとき、バイキング形式で並べられていた方を見ると、そこに食べ物は１つも残っていなかった。