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(51)質の高い1日

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「それでは!腹筋は選手の人数が321人なので1人ずつ声出しをして321回!
それが終わったら腕立て20回いこう!」


そう全体に声をかけられ、


「えーーーーいっ!!」
選手全員でそう返して大きな円を作り座る。



「自分から回数を言っていくので時計回りに1人ずつ声出しお願いします!」
僕の右隣にいる右京先輩がそう言った。



なので僕が最後の321回をカウントすることになる。

「頑張っていきましょうーー!」

     「えーーーーいっ!!!!」

「声出していきましょうー!」
    
      「えーーーいっ!!」

腹筋の体勢に入りながら声出して雰囲気を盛り上げていく。

今からする腹筋の形は地面に背をつけ、足を浮かせて膝を90度にして足のかかとをタッチするようにする腹筋である。


「いきまーーーす!」
      
       「えーーーーいっ!!」

右京先輩の声に全員で返し、一度全員が静かに気合を入れるかのような間ができる。


……………「いっち!」
    
        「にー!」

「さーん!」   「しーー!」


「ごー!」      「ろーく!!」

………………



           ……………


………………



…………「きゅうじゅうに!!」

「はぁはぁ…きゅうじゅうさん!!」

「はぁはぁ…きゅうじゅう…し!!」

……………………

          …………………

「ひゃーっく!!!」



   「一旦そこまで!!!」

全体にそう声がかけられた。



「少し休憩して…始め!!!!」

その間、約40秒ほど。


「ひゃくいち!!」

        「ひゃくに!!!」


…………………………
「はぁはぁ…ひゃくきゅうじゅうく!!」

「はぁはぁはぁはぁ…にひゃく!!!」



   「はい!一旦そこまで!」
また全体にそう声がかけられた。

ここまで200回が終わった。

ほぼ全員が横たわっていて腹を押さえている。


でも僕は平然と座っていた。

確かに200回も腹筋となればキツイが、合宿前に蘭との武道場で腹筋などのトレーニングもしていたため得意ではあった。

そんな僕を見かけた遠藤先生が何やらアイコンタクトを取ってくる。

僕は反射的に、

「声出していきましょーーーう!!!」
そう全体に言い放った。


「えーーーーいっ!!!」

横たわっている人も大声で返事をして、



雰囲気が上がっていく。



遠藤先生も納得の顔をして僕を見ていた。




残り121回。




     


        
     
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