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(26) 夏休み後半
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太晟と柔道をした次の日、僕は涼介に呼ばれ、家の近くの公園に来ていた。
午後の3時まで僕は家で特に何かをした訳ではなく、ただ昨日の太晟との柔道のことや、太晟が僕の走りを見た時の反応や初めて一緒に帰った時の発言を考え、
僕の中で太晟はとてもいい性格の友達だが、太晟は僕に隠していることがあるという答えが確実になっていた。
涼介から公園で走ろうと連絡があったのはそんな時だった。
僕は断る理由もないし、昨日の柔道で気持ち的リフレッシュできたことや、合宿で走った疲れがないので行くことにした。
「太陽~来たか笑」
涼介は僕が来たことが嬉しいようで笑っていた。
「まぁね笑、足の疲れもないからさ」
僕はそう返して準備運動を始めた。
準備運動は合宿の時も学校によって分けられていたのには理由があり、1人1人それぞれの準備運動があり、自分の力を発揮する上で同じ準備運動を毎回丁寧にすることは重要なものであるからだ。
だから今、僕と涼介も別々に準備運動をしている。
涼介は学校でやっている準備運動をそのまま活用しているようだ。
しかし僕は毎回同じ準備運動ではなく、その時の身体の動きや軽さでその時にしたい準備運動をしている。
準備運動が終わり、涼介と今日どんな練習をするか話し合う。
「太陽、今日はあまり短い距離じゃなくて長めの距離を8割程度で走らないか?」
涼介はそう提案してきた。
「僕は全然それでいいよ」
僕はそう返した。
「ありがと、実はまだ足の疲労が取れてなくてな、短い距離を本気で走るのは負担が大きすぎるんだ。」
涼介はそう言う。
「そうなのか、250mくらいかな?」
僕はそう問う。
「そうだな、250mにしよう」
涼介がそう返した。
そしてまず1本走る、250mは想像よりも辛いものだということをだいぶ前に知った。
あの時の250mのラスト50mは緊張ではなく単純に身体が動かなくなるくらい疲労が溜まる距離だった。
しかし今は違う、スタートから本気でもラストまで走りが続く。
確かにラストは減速するけど、それはどの選手も当たり前のことだ。
そして隣に立つ涼介と同時にスタートした。
やはり陸上競技部であり、あの合宿を乗り越えた涼介はこのくらいの距離は走り慣れていて、スタートからとても速い。
だが、残り100m地点。
前方にいた涼介の隣に僕が並ぶ、多くの場合はこのままゴール、又は涼介が先行してゴールの場合だ。
そして残り50m地点。
僕は涼介を先行する。
こういうこともたまにある、僕の調子がいい時、又は涼介の疲労が溜まっている場合だ。
しかし、残り30m地点。
僕の後方の足音が消える。
僕はゴールし、後ろを振り返る。
涼介は歩いていた。
「ごめん太陽、やっぱりまだ足の疲れが取れてないみたいでな。」
涼介は笑顔で言いながら僕に向かって歩く。
「涼介、大丈夫なの?」
僕は驚きの表情でそう返す。
「あぁ、大丈夫だ笑」
涼介は笑顔でそう返した。
その後僕と涼介は家に帰ることにした。
「ごめんな太陽、来てくれたのに申し訳ない」
涼介がそう言う。
「全然大丈夫だよ、しっかり足の休めてね」
僕はそう返し家に帰った。
家に着いた時、とても僕は気持ちが悪かった。
なぜなら……
涼介が公園での練習、途中で立ち止まったのは初めてだからだ。
「涼介、大丈夫だよな。」
僕は小さくそう呟いた。
午後の3時まで僕は家で特に何かをした訳ではなく、ただ昨日の太晟との柔道のことや、太晟が僕の走りを見た時の反応や初めて一緒に帰った時の発言を考え、
僕の中で太晟はとてもいい性格の友達だが、太晟は僕に隠していることがあるという答えが確実になっていた。
涼介から公園で走ろうと連絡があったのはそんな時だった。
僕は断る理由もないし、昨日の柔道で気持ち的リフレッシュできたことや、合宿で走った疲れがないので行くことにした。
「太陽~来たか笑」
涼介は僕が来たことが嬉しいようで笑っていた。
「まぁね笑、足の疲れもないからさ」
僕はそう返して準備運動を始めた。
準備運動は合宿の時も学校によって分けられていたのには理由があり、1人1人それぞれの準備運動があり、自分の力を発揮する上で同じ準備運動を毎回丁寧にすることは重要なものであるからだ。
だから今、僕と涼介も別々に準備運動をしている。
涼介は学校でやっている準備運動をそのまま活用しているようだ。
しかし僕は毎回同じ準備運動ではなく、その時の身体の動きや軽さでその時にしたい準備運動をしている。
準備運動が終わり、涼介と今日どんな練習をするか話し合う。
「太陽、今日はあまり短い距離じゃなくて長めの距離を8割程度で走らないか?」
涼介はそう提案してきた。
「僕は全然それでいいよ」
僕はそう返した。
「ありがと、実はまだ足の疲労が取れてなくてな、短い距離を本気で走るのは負担が大きすぎるんだ。」
涼介はそう言う。
「そうなのか、250mくらいかな?」
僕はそう問う。
「そうだな、250mにしよう」
涼介がそう返した。
そしてまず1本走る、250mは想像よりも辛いものだということをだいぶ前に知った。
あの時の250mのラスト50mは緊張ではなく単純に身体が動かなくなるくらい疲労が溜まる距離だった。
しかし今は違う、スタートから本気でもラストまで走りが続く。
確かにラストは減速するけど、それはどの選手も当たり前のことだ。
そして隣に立つ涼介と同時にスタートした。
やはり陸上競技部であり、あの合宿を乗り越えた涼介はこのくらいの距離は走り慣れていて、スタートからとても速い。
だが、残り100m地点。
前方にいた涼介の隣に僕が並ぶ、多くの場合はこのままゴール、又は涼介が先行してゴールの場合だ。
そして残り50m地点。
僕は涼介を先行する。
こういうこともたまにある、僕の調子がいい時、又は涼介の疲労が溜まっている場合だ。
しかし、残り30m地点。
僕の後方の足音が消える。
僕はゴールし、後ろを振り返る。
涼介は歩いていた。
「ごめん太陽、やっぱりまだ足の疲れが取れてないみたいでな。」
涼介は笑顔で言いながら僕に向かって歩く。
「涼介、大丈夫なの?」
僕は驚きの表情でそう返す。
「あぁ、大丈夫だ笑」
涼介は笑顔でそう返した。
その後僕と涼介は家に帰ることにした。
「ごめんな太陽、来てくれたのに申し訳ない」
涼介がそう言う。
「全然大丈夫だよ、しっかり足の休めてね」
僕はそう返し家に帰った。
家に着いた時、とても僕は気持ちが悪かった。
なぜなら……
涼介が公園での練習、途中で立ち止まったのは初めてだからだ。
「涼介、大丈夫だよな。」
僕は小さくそう呟いた。
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