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「おお~い。みんな大丈夫か~!」

北の方から飛んで来た、リカードお父様、マルグレーテ王妃、アルーシャお母様、レーア叔母様です。

「なぜ、リカード伯父様達がこちらに?」
リーサは頭を傾げています。

「レオンから聞いて心配だったのだよ。
これから発展していくオッドリアの状況をこの目で確かめなければとおもったのですよ」

「なるほど。お父さんの理由はわかりましたが、なぜ王妃であられるマルグレーテ殿下もいらしているのかしら?」

「国の一大事に私がただ黙ってベルンやベルティンにいる訳にはいかないじゃない。私これでも王妃よ。王族よ」
と言いながらも目が泳いでいるマルちゃん。

「そうですか。ご心配頂きありがとうございます。
リーサの活躍と古竜達に助けられ危機を脱しました。
怪我した者等はすでに、オッドリアの領主のレナウド叔父様やシアナやベアテル、ハンス達が聖属性魔法を使ってくれて治療も先程終わりました。
それでマルグレーテ殿下は、ただ戦いたかったから来た訳じゃありませんよね?残念ながら戦いは終わってしまいましたけど」

「エルーシアちゃん。そんなに虐めないでよ」

「マルグレーテ殿下。失礼なことを申し上げますが、こうやって私達にかまってばかりいるから、第一王子のフリード殿下が、グレてしまったのでは無いかと心配です」

「え? でも でもね」
マルちゃんの目が泳いでいます。
 
「一緒にパーティーを組んでいたレナウドが心配じゃない?」


「あ。そうですね。いらないことを言ってしまいました。マルグレーテ殿下申し訳ございません。どうかお許しください」
私は九〇度に腰をまげました。

「エルーシアちゃんの謝罪は受け取りましたわ」
と泳いでいた目線が私をしっかり見るようになりました。


「「皆様、今日は私達の領地オッドリアの窮地を助けて頂きありがとうございます」」
レナウド叔父様とレーア叔母様は二人並び頭を下げました。

「今日、皆様が集まって頂いたので、海鮮が中心の野外焼肉大会を行いたいと思います。息子のライナーもいますので家族全員でおもてなしをします。
どうぞよろしくお願いします」

「レーア叔母様、レーア叔母様。
実は今日陸上の魔物を討伐したときに、オークジェネラルやオークキングのお肉もゲットしました。
私が、今日テイムしましたキジン(鬼人)のオーツとシノが気を利かせて解体をしていました。
このオーツとシノも皆様と一緒に野外海鮮焼き大会に参加していいでしょうか?」

「おお!そんな貴重な肉をゲットしていたのですね。
是非ここにいるみんなで食べましょう。
皆様いいですよね?」
レナウド叔父様が聞いた直後

「ちょっと待つのだー!
私達も沢山海産物をとってきたのだ!一緒に焼肉大会いいえ、海鮮焼き大会に混ざるのだ!
最近、魔力と回復魔法の能力(ちから)を取り戻した、レナウド私達古竜も一緒に食べるのだ」


マチルダ達古竜は、口角を上げて、魚介類を私達に見せました。

そのとき
グゥー グゥー
お腹がなる音が聞こえました。
私はキョロキョロと周りを見ると
リーサの顔が赤くなっていました。
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