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「さて。お祖父様もはずしてしまいました。
次は誰が挑戦者になるのでしょうか?」

バターン!

「は~い。はいはいなのです」

扉を思いっきりよく開けてきたのは、ファリカです。

「お姉様。家族。ファイナルアンサーなのです!」


私は、応接室に慌てて入って来たファリカをじっと見つめます。
耳にはトランシーバーに使うイヤホン。服にはブローチ型のトランシーバー。
左手には、魔法通信機を握っています。

「せいかい!」

ファリカは「わーい」と喜び、ここにいる女性陣は当たり前でしょ!という顔をしています。

「男性の皆様いいですか?家族を一番に考えないと世の中をよくすることは出来ないと思います。
支えてくれている家族を無視し、自分の成り上がりばかりを考える人間によい政は出来ません。
家族の生活がより幸せになるのが、私達が目指すところです。
生活環境を良くすると、家族の生活も良くなって幸福度が上がるのではないでしょうか?」

「エルーシアそれは、理想論だな」

「そうですよ。だから?」

「男は、外に出て戦い、女は内で家を守るものだ」

「あら?あなた様。私達女性は、社交という戦場に出ていますわよ。
家を守っているのは、私達女ではなく、執事長や家令を頭にして、使用人達だわね」

「そうですね。兄様。宰相としてもっと柔らかい頭を持つべきですね。
エルーシアちゃんと一緒にいると、兄様みたいな古い考えは国をよくする事は出来ないな」

イデリーナ叔母様に続き、ギャロン叔父様もオスカー叔父様に意を唱えました。

「私が理想主義者とすると、オスカー叔父様は偏屈者と言ったところでしょうか?」

「なに?エルーシア、私と戦うつもりか?」

「オスカー叔父様、例え私と戦ったとしても、知識でも、武力でも叔父様は私に勝てません」

「なに!」

「まず、知識はですね。私よりも優れた都市計画と政をしてもらいますか?
武力は、せめてオークでも倒してもらいましょうか?」

「あなた。完璧に貴方の負けです。
陛下に、エルーシアちゃんやレオンを宰相にしてはと、押したことで、知力で負けております。武力いいえ魔法を使ったとしてもオークを倒す事は出来ないでしょう」

「くっ」
オスカー叔父様は、苦虫を噛み潰したような顔をしています。

「オスカー叔父様。私は売られた喧嘩は高く買い取ります。
少女だからと馬鹿にしたオスカーおじさんの負けです。
貴方は、宰相みたいですが、国にどの様な貢献をしたのです。
そして、おじさんの家族は幸せですか?
宰相になれたのは、お祖父様が、おじさんが領地を治める器がないと判断して文官になれるように促し、王族の血があるのとお祖父様の子供だからなれたのではないですか?」

私はオスカーにとどめを刺しました。
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