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「はははは。何を驚いておる、わしもオスカーも王位継承権を持つ王族だぞ」
お祖父様は本気で笑っています。
だって腹筋を押さえているのですもの。

「「「「あああ そうでした」」」」

「あと、一つ。
今日は、叙爵がいきなり決まってしまい皆様にご用意できませんでしたが、
お母様と私とファリカそして、お母様の妹のレーア叔母様とその娘のリーサは、お母様と私と二人でデザインから生地の製造をしたお揃いのドレスを着ます」

お母様の方を見るとずっと視線を落としていましたが、私に呼ばれた時にパッと正面を見て血の気が引いたようにしていた顔に赤みが差しました。

「ベルティンブルグ領地内で行われる様々な催しに、お母様がデザインした洋服やドレスをお召しになって頂きます。
どのタイミングになるか今はわかりませんが、お母様の商会からスタッフがきて皆様の採寸をさせていただきます。
話は戻りますが、宝石関係に関する話をお父様から説明します」

「さて、本来は舞踏会に皆が集まったときに話す内容だったのだが、一族が集まっているためこれからのベルティンブルグ一族の動きを知らせる。
先ずは、陛下の伯父である父上 」
リカードは強い視線を感じて周りを見た。父のバルデマーが真顔で睨んでいることに気づきました。

「ではなく、お父さんが」

リカードは言い直しバルデマーの顔を見た。笑顔になったのを確認して
「陛下の伯父であるお父さんが大公爵に叙爵する。
寄子で、我妻のアルーシャの妹が嫁いだオッドリアが伯爵から辺境伯に昇格する。これは、オッドリアに海軍を持たせるためだ。その海軍をオッドリアと私達ベルティンブルグで運営をする。見返りは国におさめる税金の免除。
だが、税金の免除だけでは、資金が足りない。
そこで、エルーシアちゃんが考えてくれた。
その一つは宝石の製造販売を行うことだ。
これは、オッドリアの海でアコヤ貝、内陸の湖でイケチョウ貝を育て真珠を作る。
養殖地と加工地を我が派閥で独占して利益を産む。
販売は、発案者のエルーシアが会頭をするヒーナ商会に装飾品店を作り、アルーシャのアパレルの商会と協力して販売をする。
貝の養殖技術は、エルーシアと使用人が各地に教育をしていく。
その透明で輝く石は、今の所アールーペン山脈の一部でとれる事が確認されている。
宝石のカットの仕方はエルーシアが真珠の養殖の出来ない所やダイヤモンドの鉱石を掘れないところを中心にしてカット技術を教える予定だ。
我らは一蓮托生になり、利益を分配する」

「なるほど、兄様エルーシアちゃんは素晴らしいですね。
今までは、影に隠れるようにしていたのですが、今日からは前面に出て活躍をするのですね?」

「そうだ。エルーシアちゃんは前面に出ても自分を守る事が出来る体制が整った。そしてファリカちゃんも大人に負けないくらいの力をもった。
今、エルーシアちゃんが真の女神と国中に知らせるときが来たのだ」

「いいえ、じぃじ。私は女神でも聖女でもございません。
ちょっとフレイヤ様が私に話しかけに来るくらいです」

「「「「えええええ!」」」」



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