上 下
166 / 291

150

しおりを挟む
150 

「「「え?」」」 [[[え?]]]
トランシーバーからも驚きの声が聞こえました。

「なぜみんな驚くのですか?」
ファリカは、自分の能力のすごさに気づいていません。

「テイマーである、私でも契約していない動物達と、意思の疎通はできないのよ。
それをファリカは、テイムしていないスライム達の声を聞けるのに、みんな驚いているのです」
私はファリカの頭を撫でました。

「エッヘン」
ファリカは胸を張っています。

[もしもし、皆様。今付いてきている者達は、今日は襲ってこないと思います。
もしもの事はあると思いますが、このまま、王都の見学を続けます]
[了解。エルーシアちゃんもファリカちゃんも馬車から出ないように。
買い物があれば、メリアに行かせるのじゃ]
お祖父様の指示にメリアは
[はい。ご隠居様。襲ってきた 倒して いい?]

[そのときは息の根を止めなければ倒していいぞ]

お父様の返答に
[やった!]
メリアって武闘派でしたっけと、ニコニコ顔をするメリアをみて思いました。

[レオン、私達が屋敷に戻った後、つけてきた者の尾行をお願いしても良いかしら? どうぞ]

[はい。承知しました。ゲアートさんと2人で尾行します]
レオンの声は何故か弾んでいます。

あれ?
みなさま、今の状態を楽しんでいるのかしら?
私は、馬車の御者として今は一緒にいる影にも指示を出しました。





私達はその後、王都の商業区を馬車で進み、屋台で、串焼きを購入していただきました。

結局、無事に私達は王都の散策を終了いたしました。

でも、逐一ファリカが、敵の場所を報告してくれたのは、ちょっとひいてしまいました。
褒めすぎたかしら?


そして、後から護衛に付いてきていた、馬車から、レオンがスキルで、ゲアートが空飛ぶ魔道具で飛び出したのを私達は確認しました。



数時間後

「エルーシアをつけていた者達は私達が可愛がってあげたのだ!」

そこに現れたのは、人化した古竜の家族でした。

「お嬢様、申し訳ございません。空から追っていたのですが、途中で、何者かに奪われてしまいました」
レオンとゲアートは背を丸くしてやって来ました。

「レオン。ゲアートその何者か何だけれども、どうやら」
私の話の途中で
「私達じゃ」
リンダは胸を張っています。
「と 言うことなのよ。古竜達に連絡しなかったからね」
私は苦笑いです。

「エルーシアを追っていたのは、やはり、あいつらだったのだ!」

エアデとステーラは、ぐるぐる巻きにした、人間を20人ほど連れてきました。
「マチルダの言う通りよ。あの言葉は間違いなく、あの国の者よ!」
と言って、2人は連れてきた者をツンツンと突っついています。

やはりとみんなが、ウンウンと首を縦に振っていると

「お姉様。私のまわりに、羽のはえた小人さんが飛び回っています!」

「えええええ~!」



さすが我が妹。
スライムちゃん達だけでなく、精霊様達にも愛されているのね。
精霊様は私の肩にも乗っています。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

竜皇女と呼ばれた娘

Aoi
ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:633pt お気に入り:193

異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:6,888pt お気に入り:1,624

趣味を極めて自由に生きろ! ただし、神々は愛し子に異世界改革をお望みです

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:38,114pt お気に入り:12,317

さようなら旦那様

恋愛 / 完結 24h.ポイント:22,752pt お気に入り:570

 デジタル・ドラゴン ~迷えるAIは幼子としてばんがります~

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:773pt お気に入り:1,177

男子中学生から女子校生になった僕

大衆娯楽 / 連載中 24h.ポイント:1,391pt お気に入り:69

処理中です...