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「エルーシア公爵令嬢。フーマ王国国王の言葉に対し、お詫びをいたします」
マルグレーテ第一王妃が私をエルちゃんと呼ばなく、令嬢と呼ぶと言うことは王家として、公式に頭を下げたと言うことです。
それは、異例のことです。

「エルーシア公爵令嬢。本当にすみません。
私とマルグレーテは、貴女と仲良くしたいのです。
けれども、国王がこんな方なので」
第二王妃のフィオナ様は陛下をにらみつけています。

「エルーシア嬢。本当に申し訳ない、他意はないのだ。本心でレオンが部下に欲しいとおもったのだよ。そして、エルーシア嬢の画期的な、領地運営と商会の営業に頭の硬くなった私にはついて行けないのだよ。
国の事を考えると、エルーシア嬢をはじめ、ベルティンブルグ公爵家一家とその寄子達の行動をしやすいように、王族とがっちり結びつける為に、成人した後にエルーシア嬢に大公爵に叙爵してもらうつもりなのだよ」

「陛下。そのお考えは理解しましたが、エルーシアの存在事態は、私達と寄子そして王族にしか知らない事になっています。
まだ、数年あるにしてもエルーシアがいきなり大公爵に叙爵すると、国内から大きな反発が起きるのでは、ないでしょうか?」
お父様は眉を下げました。

「フーマ(国王)よ。私達のエルーシアちゃんに危ない橋を渡らせるわけには行かないぞ。もし何かあれば」お祖父様は今まで見たことない程の怖い顔をして
「わかっているな」

陛下はおどおどして
「伯父様。それは、わかっています。
それでは、先ずは、伯父様が、大公爵を叙爵して、その後エルーシア嬢か、リカード公に次いでもらいましょう?」

「そうじゃのぅ。では、先程の条件に、ベルティンブルグ領とベルティンブルグ一族とオッドリアを、経済特区として政治の独立をする。
そして、先日からマルグレーテが申し入れのあった、王子二人の婚約者候補者としてエルーシアちゃんになってもらって、王族とベルティンブルグのつながりを国民に示すのはどうじゃ?」

「伯父様がその条件で大公爵になっていただけるのでしたら、問題はありません」

「あの~。よろしいですか」
私は手をあげました。

「そもそも何故大公爵が必要になったのですか?
私は、今後必ず王子のどちらかと婚姻しなければならないのですか?」

「大公爵は、エルーシアちゃんが、もっともっと国を豊かにするために、動きやすくする為じゃ。大公爵になると貴族の爵位の任命権があるので、我らに都合の良い者に爵位を与えられる事になる。それが、大公爵の爵位をもらう大きな意味だな。
婚姻は別にしなくても良い。
婚約者候補だからな。
あの王子二人は、ぼぅッとしていて国を治めるには、今の段階では、無理だな。
フーマが二人を甘やかせすぎだ。
フィオナの長女のソフィアが、一番見込みがあるな。
と言うことで、エルーシアちゃんが2人とも嫌と言うことになったら、婚約者候補を解約しても問題が無いのじゃ。
大公爵にエルーシアちゃんになって欲しいと国王が言っているのだから、エルーシアちゃんは王妃になることない。
そして、フーマ王国はソフィアが王女になればいいだけじゃ」

お祖父様は一気に喋ったあと
あははははは あははは っと大きな声で笑っています。

(王子二人の婚約者候補って立場は逃げられないのね。
でも、影の報告によると第一王子(フリード)の様子がおかしくなってきていると聞いたけど大丈夫なのかしら)
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