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「エルーシアちゃん。どうだ。
大公爵となって、フーマ王国の政治を行ってはくれないか!」

私は、国王陛下の言葉に思わず呟いてしまった

「まさかのファリカ説が正しいとはね。ファリカ恐ろしい子」

私達は今、国王陛下の私室にいます。
謁見の間だと大臣達に聞かれるからと私室で謁見になりました。

「ん?エルーシアちゃん何か言ったかな?」

「陛下。冗談は顔だけにしてください」と私は呟く

「ん?エルーシアちゃん何か言ったかな?」

「いいえ。私には一国を導くだけの能力はありません」

「そんな事はないと思うぞ。そうですよね、叔父様」

お祖父様は顎に手をあてて
「確かにエルーシアちゃんなら大丈夫かも知れないな!」

「ほら、お祖父様もそう言っているぞ。エルーシアちゃんは一国を治める事が出来るよな?マルグレーテ」

「そうね。陛下が政をやるよりよっぽど、豊かな国になりますわ。
エルーシアちゃんに大公爵じゃなく、女王になってもらいましょう?」

「そうだな。そして私は公爵になるのだな。
この堅苦しい状態から脱出出来るのだな。
後は頼んだぞ、エルーシアちゃん」

私はちょっとイラッとしました。
満面の笑みをつくり陛下に向かって
「おほほほ。陛下も冗談が過ぎますわ。
12歳でまだ、成人にもなっていない、私に一国を任せるなんて、そんな冗談をを言う大人は私の周りに誰1人いませんでしたのでビックリしましたわ」

私は陛下を絶対零度になるのじゃないかと言うくらいの冷たい目で見ました。
部屋の温度がグゥッと下がり、グラスの中の水は凍ってしまいました。

そして

パリン

急激に冷えたためグラスが割れてしまいました。

「あら~。申し訳ございません。魔力のコントロールが甘くてグラスを割ってしまいました。
それで、陛下。私は、なにを行えば良いのでしたっけ?」

「あ、あなた。え、エルーシアちゃんも動揺して困ってますわ。
冗談はこのくらいにしてお話しを進めましょう」

フィオナ第二王妃様は、ブルブル震えて陛下に言いました。

「そ、そうじゃな。
来年からは、エルーシアちゃんも王都学園に入学じゃ。
そこで、エルーシアちゃんの政治力と経済観念を、フーマ王国を良くするために、我々に教えて欲しいのじゃ」

「いやです」

「え?エルーシアちゃん今なんと言った?」

「い・や・で・す」

「ふふふ」王妃様お二人はお腹を押さえて笑っています。

「なぜじゃ?」

「陛下はなにも苦労もせずに、私に丸投げしようとしているからです!」




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