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領地内の収穫祭が終わり、シアナ達が戻って来ました。
「エルーシア様、歯ブラシと歯磨き粉を各地で広めてきました。
エルーシア様が開発したと言いましたら、みな様すぐに使ってくれました」

「ありがとう。シアナそしてお疲れ様」

「ところでエルーシア様。歯ブラシと歯磨き粉ですが、ここ、ベルンとベルティンで広めなくてもいいのですか?」
シアナは頭を横に傾けています。

「あ!そうね。その通りね。忘れていたわ。
今日から、空模様の後で、歯ブラシと歯磨き粉の話をしてもらってもいいかしら?」

「はい。どの様な内容でお話しすればいいでしょう?」

「喋る内容は、ヒーナ商会の店長が考えるように言っておきますね。
夕方の放送までには、間に合うでしょう」

「はい。今日から販売することを考えると少なくてもお昼の放送時にお話しした方が良いのではないでしょうか?」

「そうですね。そうすると仕事を終えた者達が、ヒーナ商会に買い物に来られるわよね」

「でも、エルーシア様。他に住んでいる方々には、無料でお渡ししたのですが、ベルンとベルティンでは、無料で配らないのですか?」

「二つの街で歯ブラシと歯磨き粉を無料で配るにはちょっと人口が多すぎるのよね。ですけど、今回は半額で販売します」

「半額ですが、それなら皆様も喜ぶと思うのですけれども」
シアナは少し間を空けて「使い方を、言葉だけで説明するのは難しいですね」

私は少し考えてから
「シアナ。空模様の後、宣伝するのは明後日にしましょう。
ヒーナ商会の体制も万全にするのと、歯磨きのデモンストレーションを行って正しい歯の磨き方とうがい、歯ブラシと歯磨き粉などのお手入れの仕方など従業員が出来るようにするのに時間が欲しいわ。
準備も出来ていないのに慌ててしまうと、購入にきた者達に迷惑を賭けてしまいそうです」

「そうしていただけると、私も練習出来ますので安心です。
そういえば、空模様の放送なのですが、場所によっては、雑音が入ったりして聞きづらい場所があります」

「え?そうなの?」

 「放送用に持っていきました、小型の放送機の能力によるものかも知れませんが、山や大きな建物などあるところでは、聞きづらいようです」
シアナは、言いづらかったのでしょう、眉を寄せています。


「それでは、お嬢様、受信基地をつくのがよろしいかと思います」

レオンが話しに入って来ました。
レオンは一体どこにいたのでしょうか?
そしてどこから話を聞いていたのでしょうか?

シアナが帰ってきたのでレオンはシアナを探していたのでしょうね。





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