聖女の紋章 転生？少女は女神の加護と前世の知識で無双する わたしは聖女ではありません。公爵令嬢です！

135 前半

135　前半

パンパカパーン　バッバッバ　パンパカッパーン　パパパッ

（京都競馬場のような）ファンファーレが鳴り響きました。

いよいよ、本日のメインイベント領主家族とその使用人達の100メートル競争G-1です。

このレースは、誰が1位になるか予想をしてもらっています。
大人は本当にお金をかけて、子供達は人気投票です。子供が1位をあてるとバーベキュー大会で、好きな物を焼いて食べる券が与えられています。
なお、大人達の掛け金はバーベキュー大会の食料代と炭などのお金を支払った残りを、1位（単勝）を予想してお金を賭けた人たちで頭割りして配当するようになっております。

出場選手は
私エルーシア。リーサ。レーア叔母様。グイダ。クラーラ。ホルダ（クラーラの末娘）。メリア。ファリカ。そして私エルーシアに勝負を挑んできたアルーシャお母様の9名です。

皆一斉にパドック･･･じゃなくて、スタート位置に着きました。

スターターはお祖父様です。
お祖父様はゆっくりと
［オン　ユア　マークス］　［セット］　

ドンってなったらスタートしてね。

ズコー！！！

競技者もレースを見守る人も、みんなずっこけてしまいました。

お祖父様はしたり顔をしています。

「「「ご隠居様～　ふざけないでください！」」」

お金を賭けた大人は真剣です。

「「「あははは」」」
それと砂だらけになっている私達をみて爆笑している子供達

それでは改めて
［位置について］　［よーい］　
あれ？今度は日本語？（これ、教えたの私です）

パン！

私は思いきって走り出しました。
横を確認すると前には誰も出ていません。

「お嬢。頑張るのじゃ！」
シュタインは私に賭けたのね。

「ファリカさ～ま！」　ファリカには、幼い子供達と
「きゅっ　きゅっ」　スライム達も応援しています。

「リーサ様！」
同じクラスの生徒達がリーサを応援しています。

「ホルダちゃん頑張れ」
子供を持つ使用人達がホルダを応援しています。

「グイダ、グイグイ行くだ～」
商店街に務めている者がグイダを応援します。

「アルーシャ！エルーシアちゃんに負けたら今日からダイエットだぞ～」
お父様の応援に、まわりは大爆笑をしています。
「貴方うっさいわ！私が負けたら貴方はお酒抜きよ！」
「アルーシャ！アルーシャ！」
お父様は必死でお母様の応援をはじめました。

「メリアちゃん。頑張って！」
メリアを応援するのはクラスの男子達です。
あれ？メリアモテモテだったの？

「クラーラ様。もっと仕事を楽にしてくださ～い」
中には応援でなく、仕事の不満をぶつけている者もいました。
「今の声は、サリー達ね。覚えておきなさい！」
クラーラは走りながら、サリーをロックオンしました。
サリーは、「私はそんな事言っていません」とクラーラに向けて発しています。
それを聞いて使用人達が大爆笑しています。

さあ、レースはこれからもっと盛り上がります。（きっと）

次回に続く！