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私は説明を終えて、驚いている二人を残し部屋を出ました。
そこで偶然リーサと叔母様に会いました。

「「エルーシア様。私達2人は領地運営にとても甘い考えをしていました。
ご指摘いただきありがとうございました」」

私は目を丸くしていると叔母様が続けて
「今日、主人に会いそのことを話したところエルーシア様のことをベタ褒めしていました。ライナーを含め私達は領民の命を預かっているという覚悟が薄いため幼いながらも必死に領民に寄り添う貴女様をみて領主家族とはどういうものなのか感じ取って欲しかったのだと話してくれました」

(はっ! 何この人・・・ そして私をベタ褒め! ふざけるな、私を捨てた張本人に褒められても嬉しくないわ!気持ち悪いだけ)

そんな考えを表情に出さず私は
「私は私に出来ることをしているだけです。あの時は言い過ぎたかとおもいましたが、本意を理解してくれてありがとうございます。
私はリーサと同い年で大人達からの支援がなければなにも出来ない若輩者です。これからも、ベルティンブルグ派として協力していきましょう」

「「こちらこそお願いいたします。私達オッドリア家はエルーシア様を裏切ることはありません。女神様に誓います」」
2人は胸に手をあてて宗教的な儀礼をしました。

「そ・それは言い過ぎです」
(うわ~わざとらしい!)と心の中で叫びます)

「「「おほほほ ふふふ」」」
3人は笑い合いました。


「では、皆のいるところに移動しましょう。
レオンを揶揄わなければいけません」

私達は、昨日この街に来られた方が泊まるホテルに向かおうと玄関を出たところでマチルダに捕まりました。

「エルーシア!お願いがあるのだ!
家族みんなで住みたいのだ!家が欲しいのだ!そしてスイーツが食べたいのだ!」

マチルダは、私にマジックバックを渡してきました。
きっとオッドリアの海の新鮮な魚貝類が入っているのでしょう。

「家の場所はどこがいいのかしら?」

「エルーシアのちかくがいいのだ!」

「そうね・・・ベルンで、少し待ってもらってもいいかしら? 
新しく立てた方が良いと思うのです」

「母が土竜なので、場所を決めてもらえば大丈夫なのだ!母がサクッと作るので、家具とかをお願いしたいのだ!」

「マチルダ。家族と暮らすということは、使用人とかはどうする?」

「家族だけで住むのだ!ご飯は、外で食べたり、エルーシアの食堂で食べたら良いのだ!」

「ですから、私の近くに住みたいのですね?」

「む。そ そんな ことは な ないのだ・・・
面倒な事が起きたらエルーシアに丸投げしようと思ってないのだ!」

マチルダは目が泳いでいます。

「ふふ。わかりましたよ。家の場所については、お父様と相談してから話しますね」

「わかったのだ。おなかすいたから私もホテルに行ってお腹いっぱい食べるのだ!」

「もう。マチルダは食べることばかりですわね」
リーサはお腹をさするマチルダを見ました。

「おなかすいた、スイーツ食べたいってキャラなの思い出したのだ!」

「あら、まあ。マチルダ様は生真面目なのね」

レーア叔母様は、「ほほほ」と笑っています。



「エルーシアちゃんまだ、こんな所にいたのか?早くしないとおくれてしまうよ」
玄関先でおしゃべりしている私達にお父様は声をかけてきました。





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