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74 父と相談と他の領地の治水工事


「ただいま、帰ってきました」
「「「お嬢様!お帰りなさいませ!」」」 
私は、館に帰ってきました。

使用人の後からお父様が出てこられて開口一番

「エルーシアちゃん。話は、リーサちゃんとファリカから聞いたよ。病気は、治まったのかな?」

「ええ。お父さん無事に全員治してきました。
そして、ベルティンブルグ内の山間部の各村にも行き確認して参りました。
発病があったのは、報告を受けた村だけでしたが、明日にでも王国内の他の山間部の村を見てこようと思います」

「エルーシアちゃん。確かに確認は必要だが、他の領地に行くのなら、陛下に話を通した方が良いな」

「そうよ。エルーシアちゃん。いくら女神様のお告げを聞いたからといっても、女神様の神託はこの領地の者しか拝見していないのよ。
いくらエルーシアちゃんとマチルダちゃんが強いといっても、貴族の腹芸には、勝てないと思うわ。だから行くにしても根回しが必要よ」

「なるほど。領地内ならともかく、公爵家の庇護のないところでは、その辺も考えないといけないのですね。お母さん」

「そうよ。エルーシアちゃん」

「人間・・・ 貴族は面倒くさいのだ!」

「そうなのだよ。マチルダちゃん」
とお父様が答えました。

「お父さん、お母さん。これは、ギャロン叔父様も交えてお話ししなければいけないかも知れませんが・・・」

私は、各村に、衛生用品を無料配布すること。浄化槽と上下水道のこと。そして各村で、果樹や作物の指示をだしたこと、よい粘土が採れるところは焼き物をすること、そして最初の村には試験場としての機能を作って果物などの研究をすること、そしてそれぞれの村に、適した人が必要なことと、しばらくは木材がそれらの村の収入になるため、木材を多く使う事が必要なこと等を話しました。

「エルーシアちゃん。また思い切ったことを決めてきたね」

「はい。お父さん。ベルン等の大きな街と山間部など人の少ない村での人々の暮しの水準があまりにもかけ離れていて思わず勝手に動いてしまいました」

「そうか。本来なら私たち大人が領地をみて見なければいけないのだが、私もギャロンも書類がいっぱいあって決裁する事が多く、事務仕事に追われて現場を見られないのだよ」

(そうよね。いつも忙しそうにしてるもんね。私が勝手に色々するからその後始末もあるのよね・・・)

「お父さん。各村に支給する物のお金は、私の商会か冒険者ギルドに預けているお金を使ってください」

私は自分で勝手に決めたことなのでお父様にそう言いました。

「何を言っているのだ。エルーシアちゃんが考えた事を実際に運営してきて、我が領は景気が良く、使い切れないくらいに税収がある。街を一から作り領都をかえたり、学校や色々な施設を作ったが実は、まだまた黒字なのだよ。
このままだと国に税を多く納めるだけなので、ここは思いっきり領民の為にお金を使うから気にしないでおくれ」

「そうですか。わかりました。では領地のお金でお願いします」
「治水で工事している場所の視察は私の方で陛下にお伺いを立てるので少し待っていなさい」
「はい。よろしくお願いいたします」

私はお父様に告げるとお父様は、叔父様のもとへ向かったようです。

(お父様また忙しくしてごめんなさい)
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