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「エルーシアちゃんお久しぶりね。小等学校の生活は楽しいかしら?」

蔓延の笑顔でそう私に声をかけたのは、お父様の弟の奥様のマダリン叔母様です。

実りの秋の収穫祭も終わり、領地の税収など政治が落ち着いてから、貴族達は社交の季節にはいります。
フーマ王国では、公爵であるベルティンブルグで行うパーティーから社交が、はじまります。

今年からベルティンブルグ領で楽団が結成され練習、訓練が終わり、そのお披露目を兼ねて舞踏会を開催します。
(今までは晩餐会でした)
その準備のために寄子の夫人達が数人来ています。
領地を治めるために指揮を執るのが男性とするならば、情報収集は主に女性のお仕事です。

「叔母様。お久しぶりです。学校は楽しいです」
私は元気に答えました。

「(まあ、すっかりレディーになって) エルーシアちゃんは、学園(王都学園)の入試で首席をとったと聞きました。お勉強が得意なのね。来年から王都に行くのかしら?」

エッヘン 私は胸を張って
「主席は出来すぎです。一緒に受けたリーサ様、メリアもトップ3に入っていますから、ベルティンブルグの教育制度が他領よりも優れていたと思います。
私は、13歳になってから入学を考えていますので、王都に行くのはそのときです(まだまだ領地でやらなければいけないことが山積み・・・)」

「そうなのね。では、コーエンと一緒に王都学園に入学ね?それにしてもこんなに成績が良くなるなら私の子供達も小等学校に入学させれば良かったかしら?」

「同級生になりますね。コーエンは貴族の俺様は偉いと思っている節があるので、平民達と一緒に学ぶのは難しいかも知れません。
あ!そういえば、カスパーは一緒に来なかったのですか?」

「(エルーシアちゃんはやっぱりコーエンでなく、カスパー推しなのね)あの子達は夫のオドヘートと一緒に後から来る予定よ」

「カスパー来るのね。すっごい楽しみです」

「ふふふ。話は変わるけど、ベルティンも良い街でしたが、このベルンのすごく良い街ね。特にお屋敷の前にある、領地館と言ったかしら。あの施設はすごいわね」

「お父様達の職務室を含めたお役所と冠婚葬祭を行える講堂やホールの建物と野外で行事が出来るように広場と公園が一緒になっていますからお金はかかっていますね。教会に当たる部分の祭壇の女神像はフレイヤ様で今までのモノよりリアルに出来ていると思います(お胸の部分は盛っていますが・・・)」

「ふふふ。そうなのね。後で皆様と一緒に見学しなければいけませんね。楽しみです」

「では、叔母様ごきげんよう」

とこの場を後にしようとしましたが、

「ああ!エルーシアちゃん。もう少ししたらお仕事も落ち着くので、みんなでお茶にしましょうか?」

「はい、リーサ様をお呼びして良いでしょうか?」

「ふふふ。2人はまるで姉妹のように仲がいいと聞いているわ。もちろん。呼んできて」

「はい。ありがとうございます」
私は、リーサお姉様を探しに行きました。



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