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「私は貴方をあいしているの。誰よりもだれよりも・・・」
「僕も貴女をあいしてる。その深さは海よりも深い」
いきなり、ものすごい台詞で始まりました。
私たちは、今演劇をしています。
数週間前、私が、学校のみんなにおままごとしようよ! ってみんなを誘ったのですが、男子はみんな賛成してくれたのですが、女子全員(お姉様とメリア含む)に反対されたのです。
そこでお姉様が
「おままごとって演じることだから、劇をやりましょう!」
その一言で何故か収穫祭で劇をする事になりました。
しかも何故か私がヒロインです。
(目立ちたくないのに)
収穫祭で、児童が演劇をやることになって、領都のみんなが、楽器の演奏を披露したり、絵を描いている人が個展を開いたり、ふだん思っていることをみんなの前で主張する弁論大会等を行うことになりました。
そして、たき火をしてそのまわりでフォークダンスをする人たちもいます。
また、吟遊詩人が来て、ちょう歌っています。
女神様とか聖女様とかエルーシア様とか聞こえるけれど、幻聴ですよね・・・
(ああ、転生前の日本の学園祭に似ているかも・・・。芸能人とかいないけど)
考えてみたら、フレイヤ様って、愛と豊穣女神ですね。
(今日このように秋の恵みに囲まれて、お祭りできるのも女神様のおかげですね)
と思って手を胸にあてたら、
私がピカーっと光って私の後ろにフレイヤ様が現れました!
「!!!」
「???」
「!!??」
急に現れた女神様にみんな驚いて固まってしまいました。
【私を、信仰している人間達。わたくしは、女神と言われている フレイヤです。
私はエルーシアの祈りにより皆の前に姿を現す事ができました。
ここにいる皆様に伝えたいことがあります。
これより数年後、この大陸に災いが訪れます。それは、主に雨による被害です。
ですが、安心してください。ここでピカーっと光っているエルーシアの事を信じて行動すれば、厄は少なくなります。
これから公爵家が先頭になり厄の被害が少なくなるように事業を開始します。
まだ、幼いエルーシアですが、特別な力を私が授けました。
この地が豊かになったのも、ピカピカと光っているエルーシアの考えをリカード達公爵家が実践しているからなのです。
ですから、エルーシアを信じてください。
エルーシアについて行ってください。
言葉だけの教会幹部ではなく、エルーシアの言葉に従ってください。
エルーシアの言葉は、わたくしの言葉と想い皆でこの苦難を乗り越えてください。
苦難の先には、きっとベルティンブルグの領民達が大陸の人々から感謝され、より一層、豊かな生活がもたされます。
私は皆を見守っています。
では、みな、ごきげんよう】
そう言ってフレイヤ様は姿を消しました。
同時に私の光りもなくなりました。
オーク肉をむしゃむしゃと食べていた双子の姉妹は一度女神様を拝んでいたのですが、すぐにまたオーク肉を食べ初めました。
そのむしゃむしゃという音が会場全体に広がっています。
会場にいる全ての人々が、オーク肉を食べている、レーア叔母様とアルーシャお母様を見ました。
(この二人は本当に私のお母さんなのだろうか?貴族の夫人なのにこの姿は、本当に恥ずかしい・・・)
しらーっとする雰囲気の中、お父様が、
パン パン と手を叩きました。
「領民の人々よ是非聞いていくれ!
私の娘、エルーシアは聖女の紋章があり、女神のフレイヤ様の祝福を受けている。
その恩恵で、我がベルティンブルグ公爵領はこの大陸の何処の領地にも負けないくらい栄えている。それは、エルーシアが女神様からご宣託され、それをエルーシアがイメージして公爵家の名を使って具現化しているのだ。
みんなは、気づいていたと思うが、正式にエルーシアの力を公表しなかったのは、エルーシアをさらって悪事に使おうという輩から守るのと、何よりもエルーシアの癒やしの魔法は教会に狙われるからだ。
我が領地はエルーシアが生まれてから、教会の組織や力がほぼ無いに等しいと気づいた者もいるだろう。
それは、あえて教会を排除していったのだ。
それは、エルーシアを守るために。
そして考えてみてくれ、教会の組織が全くないこのベルティンだが、教皇ですら、お会いしたことのない女神様に皆が会っているのだ!
エルーシアの言動や考えに賛同する者が、女神のご加護が受けられるのだ。
そして、皆にお願いがある。
どうか今日、女神様が現れたことは、口外しないでおいて欲しい。
私の娘、いや、我が領地の娘エルーシアを守るために。
そして信じて欲しい、これから公爵家がする事業は決して私腹を肥やそうとしているのではなく、この大陸に住む人間や生物にとって正しい行為をしているのだと!」
お父様が急に演説をして領民達はとても硬い表情になりました。
でも、パチパチと小さな拍手が起こり、数秒後にはとても大きな拍手にかわりました。
でもみんなは私を拝んでいます。
それを見て私は
「みんな、なんだかごめんなさい。お祭りの雰囲気を壊してしまって・・・
今日は、収穫祭です。飲んで歌って食べて踊って楽しみましょう!」
その声を聞いた皆さんは、思い思いにお祭りを楽しみました。
そして、双子はまだオーク肉を食べていました。
「私は貴方をあいしているの。誰よりもだれよりも・・・」
「僕も貴女をあいしてる。その深さは海よりも深い」
いきなり、ものすごい台詞で始まりました。
私たちは、今演劇をしています。
数週間前、私が、学校のみんなにおままごとしようよ! ってみんなを誘ったのですが、男子はみんな賛成してくれたのですが、女子全員(お姉様とメリア含む)に反対されたのです。
そこでお姉様が
「おままごとって演じることだから、劇をやりましょう!」
その一言で何故か収穫祭で劇をする事になりました。
しかも何故か私がヒロインです。
(目立ちたくないのに)
収穫祭で、児童が演劇をやることになって、領都のみんなが、楽器の演奏を披露したり、絵を描いている人が個展を開いたり、ふだん思っていることをみんなの前で主張する弁論大会等を行うことになりました。
そして、たき火をしてそのまわりでフォークダンスをする人たちもいます。
また、吟遊詩人が来て、ちょう歌っています。
女神様とか聖女様とかエルーシア様とか聞こえるけれど、幻聴ですよね・・・
(ああ、転生前の日本の学園祭に似ているかも・・・。芸能人とかいないけど)
考えてみたら、フレイヤ様って、愛と豊穣女神ですね。
(今日このように秋の恵みに囲まれて、お祭りできるのも女神様のおかげですね)
と思って手を胸にあてたら、
私がピカーっと光って私の後ろにフレイヤ様が現れました!
「!!!」
「???」
「!!??」
急に現れた女神様にみんな驚いて固まってしまいました。
【私を、信仰している人間達。わたくしは、女神と言われている フレイヤです。
私はエルーシアの祈りにより皆の前に姿を現す事ができました。
ここにいる皆様に伝えたいことがあります。
これより数年後、この大陸に災いが訪れます。それは、主に雨による被害です。
ですが、安心してください。ここでピカーっと光っているエルーシアの事を信じて行動すれば、厄は少なくなります。
これから公爵家が先頭になり厄の被害が少なくなるように事業を開始します。
まだ、幼いエルーシアですが、特別な力を私が授けました。
この地が豊かになったのも、ピカピカと光っているエルーシアの考えをリカード達公爵家が実践しているからなのです。
ですから、エルーシアを信じてください。
エルーシアについて行ってください。
言葉だけの教会幹部ではなく、エルーシアの言葉に従ってください。
エルーシアの言葉は、わたくしの言葉と想い皆でこの苦難を乗り越えてください。
苦難の先には、きっとベルティンブルグの領民達が大陸の人々から感謝され、より一層、豊かな生活がもたされます。
私は皆を見守っています。
では、みな、ごきげんよう】
そう言ってフレイヤ様は姿を消しました。
同時に私の光りもなくなりました。
オーク肉をむしゃむしゃと食べていた双子の姉妹は一度女神様を拝んでいたのですが、すぐにまたオーク肉を食べ初めました。
そのむしゃむしゃという音が会場全体に広がっています。
会場にいる全ての人々が、オーク肉を食べている、レーア叔母様とアルーシャお母様を見ました。
(この二人は本当に私のお母さんなのだろうか?貴族の夫人なのにこの姿は、本当に恥ずかしい・・・)
しらーっとする雰囲気の中、お父様が、
パン パン と手を叩きました。
「領民の人々よ是非聞いていくれ!
私の娘、エルーシアは聖女の紋章があり、女神のフレイヤ様の祝福を受けている。
その恩恵で、我がベルティンブルグ公爵領はこの大陸の何処の領地にも負けないくらい栄えている。それは、エルーシアが女神様からご宣託され、それをエルーシアがイメージして公爵家の名を使って具現化しているのだ。
みんなは、気づいていたと思うが、正式にエルーシアの力を公表しなかったのは、エルーシアをさらって悪事に使おうという輩から守るのと、何よりもエルーシアの癒やしの魔法は教会に狙われるからだ。
我が領地はエルーシアが生まれてから、教会の組織や力がほぼ無いに等しいと気づいた者もいるだろう。
それは、あえて教会を排除していったのだ。
それは、エルーシアを守るために。
そして考えてみてくれ、教会の組織が全くないこのベルティンだが、教皇ですら、お会いしたことのない女神様に皆が会っているのだ!
エルーシアの言動や考えに賛同する者が、女神のご加護が受けられるのだ。
そして、皆にお願いがある。
どうか今日、女神様が現れたことは、口外しないでおいて欲しい。
私の娘、いや、我が領地の娘エルーシアを守るために。
そして信じて欲しい、これから公爵家がする事業は決して私腹を肥やそうとしているのではなく、この大陸に住む人間や生物にとって正しい行為をしているのだと!」
お父様が急に演説をして領民達はとても硬い表情になりました。
でも、パチパチと小さな拍手が起こり、数秒後にはとても大きな拍手にかわりました。
でもみんなは私を拝んでいます。
それを見て私は
「みんな、なんだかごめんなさい。お祭りの雰囲気を壊してしまって・・・
今日は、収穫祭です。飲んで歌って食べて踊って楽しみましょう!」
その声を聞いた皆さんは、思い思いにお祭りを楽しみました。
そして、双子はまだオーク肉を食べていました。
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