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31 閑話 コーエン

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31 閑話 コーエン

僕は、コーエン。伯爵家の長男だ!

僕たちは、ばあちゃんが病気になったので、領地から王都に向かっているのさ。

いや~それにしても、馬車ってお尻が痛くなるや!

あ~あ あきてきたなあ~

何か面白いことでも起きないかな~?

キキキー 
馬車が急に止まった!
全くどんな運転してんだよ!と思っていたら

「旦那様、大変です!前方に魔物の群れが・・・」

御者がそう言った途端

どーん 
と馬車に何かが当たった音がした。

窓から外を見るとなんとそこには魔物が体当たりしている。

「なに? オオカミか!」

父ちゃんは、そう言って馬車の外に出た。

「テレル、ジェロン。私と3人でこのオオカミをけちらすぞ!」

父ちゃんの一声で大人の男の3人は馬車から降りて戦っている。

僕は、玩具の剣を持って外へ行こうとしたけど、母ちゃんに止められた。

そうしていると
ドーンと馬車の扉が開けられた。
ドアを開けた、おっちゃんが

「我々が助太刀いたします。どうかここから動かず、扉を動かないようにしてお待ちください」

そう言ってまた、そのおっちゃんが戦いはじめた。

馬車の中のみんなが、ガタガタ震えていると

「お と~~さ まぁああああ!」

女の子の叫び声が聞こえた。
その声が聞こえた瞬間から

晴れていた空がどんよりと雲がかかって暗くなった。

外を見てみると
右手の人差し指を空にビッシっと指している女の子がみえた。

その女の子は、髪がゆらゆらとなびいていて、お人形さんの様な綺麗な顔だ。

僕はその女の子を、ぽーっ と見とれてしまった。

ビガ、ビガ、ビカっと辺りが光り

どどどど どーん 

大きな音がなったと思ったら魔物達はみんな倒れていた。

でもプルプルと動く青いスライムはうごいていたけど。

その女の子は倒れているおじさんのところに行った。
すると倒れているおじさんがピカーと光ったと思ったら、今度はおじさんのまわりにお星様がキラキラと飛んでいる。

しばらくして、父ちゃんが、可愛い女の子と、倒れていたおじさんを連れてきて
今日の事は内緒にしていて欲しいと言われた。

そして家族全員で、なんだかわからないけど
可愛い女の子にお礼を言った。

可愛い女の子はエルーシアという名前らしい。
でも女の子はすぐにおじさんの陰に隠れてしまいました。

もっとお顔がみないな!

僕は、エルーシアが気になったので一緒にいたいと思って
母ちゃんと父ちゃんにエルーシアと一緒に馬車に乗りたいと言ったら
断られたと言われた。
とても残念。

でも僕は、そんなことぐらいで諦めないぞ。
絶対仲良くなってやると思った。
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