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「おとうさん。わたしをすてないでーー!」
お兄ちゃんとお姉ちゃんと私とお母さんの3人で、仲良くお夕飯を食べていると、おとうさんが現れて私を抱えて教会の前に置き去りにするのです。
お母さんは、お父さんに喰ってかかりましたが、頬をぶたれて気絶してしまいました。ライナーお兄ちゃんもリーサお姉ちゃんもおとうさんの脚にしがみついて私を連れて行かないようにしてくれましたが、いくら二人でかかっても大人の男の人の力にはかないません。
お母さんは、気を失いながらも「ごめんね。ごめんね。エルーシアちゃん」と何度も呟いています。
私は、これが最後になるだろうと思い
体が弱いお母さんとお姉ちゃんの二人に私のありったけ魔力を使い全力で二人に回復魔法を掛けました。
そのときお父さんは私を連れて馬車に乗り、馬車の中からポイッと私を捨てました。
「ああ。やっぱりおとうさんは、私をすてるのですね・・・ 」
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
「エルーシア様、エルーシア様」
メリアは、うなされている私を揺すって起こしてくれました。
ぼぅっと起き上がった私は、メリアに抱きつき大泣きしてしまいました。
メリアは、私をギュッと抱きしめてくれて
「悲しい夢を見たのですね。大丈夫ですよ。わたしもここにいます。奥様も旦那様もいらっしゃいます。安心してください」
そう言って私を慰めてくれました。
(あれ?メリア普通に喋っているわ。今までの片言はキャラ作りだったのかしら?)
ここ2年くらいは、こうやって夢を見て泣くことはなかったのですが、
3歳になる頃まで、頻繁に悪夢をみて泣いていたようです。
そしていつも一緒にいてくれるメリアがこう言って私を慰めてくれているのでした。
私は泣き止むと、メリアをギュッと抱きしめて
「いつも、ありがとう。貴女のおかげです。ほんとにありがとう」
と言いました。
メリアも私を再びギュッと抱きしめてくれました。
少し落ち着いたところでクラーラがホットミルクを持ってきてくれて
私はそれをゆっくりと飲みました。
私は捨てられた事があるけれど、公爵様に拾われて本当に幸せだと思います。
こんな私でも大きな愛をくれるのですから。
そうして私は、二人に見守られながら、ゆっくりと瞼を閉じて眠りにつくのです。
***************************
エルーシアは、産みの母親のレーア、姉のリーサ、兄のライナーに会って自分が捨てられたときの事を思い出してしまったのです。
今日会った3人には、気まずい事があり、中々打ち解ける事が出来ませんでしたが、メリアのおかげで一緒に仲良く遊べる所まで距離を縮めました。
そして、産みの親のレーアと父のレナウドの両親二人のわだかまりをなくす日はくるのでしょうか?
メリアは、エルーシアの心が折れそうになったときや、エルーシアが助けが必要なときは普通に会話をします。
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「おとうさん。わたしをすてないでーー!」
お兄ちゃんとお姉ちゃんと私とお母さんの3人で、仲良くお夕飯を食べていると、おとうさんが現れて私を抱えて教会の前に置き去りにするのです。
お母さんは、お父さんに喰ってかかりましたが、頬をぶたれて気絶してしまいました。ライナーお兄ちゃんもリーサお姉ちゃんもおとうさんの脚にしがみついて私を連れて行かないようにしてくれましたが、いくら二人でかかっても大人の男の人の力にはかないません。
お母さんは、気を失いながらも「ごめんね。ごめんね。エルーシアちゃん」と何度も呟いています。
私は、これが最後になるだろうと思い
体が弱いお母さんとお姉ちゃんの二人に私のありったけ魔力を使い全力で二人に回復魔法を掛けました。
そのときお父さんは私を連れて馬車に乗り、馬車の中からポイッと私を捨てました。
「ああ。やっぱりおとうさんは、私をすてるのですね・・・ 」
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「エルーシア様、エルーシア様」
メリアは、うなされている私を揺すって起こしてくれました。
ぼぅっと起き上がった私は、メリアに抱きつき大泣きしてしまいました。
メリアは、私をギュッと抱きしめてくれて
「悲しい夢を見たのですね。大丈夫ですよ。わたしもここにいます。奥様も旦那様もいらっしゃいます。安心してください」
そう言って私を慰めてくれました。
(あれ?メリア普通に喋っているわ。今までの片言はキャラ作りだったのかしら?)
ここ2年くらいは、こうやって夢を見て泣くことはなかったのですが、
3歳になる頃まで、頻繁に悪夢をみて泣いていたようです。
そしていつも一緒にいてくれるメリアがこう言って私を慰めてくれているのでした。
私は泣き止むと、メリアをギュッと抱きしめて
「いつも、ありがとう。貴女のおかげです。ほんとにありがとう」
と言いました。
メリアも私を再びギュッと抱きしめてくれました。
少し落ち着いたところでクラーラがホットミルクを持ってきてくれて
私はそれをゆっくりと飲みました。
私は捨てられた事があるけれど、公爵様に拾われて本当に幸せだと思います。
こんな私でも大きな愛をくれるのですから。
そうして私は、二人に見守られながら、ゆっくりと瞼を閉じて眠りにつくのです。
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エルーシアは、産みの母親のレーア、姉のリーサ、兄のライナーに会って自分が捨てられたときの事を思い出してしまったのです。
今日会った3人には、気まずい事があり、中々打ち解ける事が出来ませんでしたが、メリアのおかげで一緒に仲良く遊べる所まで距離を縮めました。
そして、産みの親のレーアと父のレナウドの両親二人のわだかまりをなくす日はくるのでしょうか?
メリアは、エルーシアの心が折れそうになったときや、エルーシアが助けが必要なときは普通に会話をします。
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