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182 閑話 頑張るファリカちゃん! (16)
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182 閑話 頑張るファリカちゃん! (16)
[リーサ。あちらで何か大きな音がしなかったか?]
[お父様、学園の門を出たところを曲がったところからだと思います]
あれ?これは、もしかしてリーサとレナウド叔父様の会話みたい。
私は、スライムちゃん達に乗り、精霊さん達を引き連れ、トンボさんや小鳥さんそしてスライムちゃん達の声を聞きながら王都学園に向かっています。
[先程あちらに向かって行ったのは、ベルティンブルグ公爵家の馬車だったな?]
[ええ。お父様。でもお父様に何かあったら大変でございます。
どうか、衛兵に連絡して任せてしまいましょう]
[いいや。リーサの気持ちはわかるが、もしかしたら、寄親である公爵様ご一家の一大事になるかも知れない。危険はあるだろうが、私の目で確認してくる。
リーサは、このまま、馬車の中で待っていなさい]
[え?でも、エルーシアから今日はなにがあってもすぐに館に帰るように申しつけられていますわ。ですから、お父様、私と一緒に帰りましょう]
[なに。心配することはない。大きな音の原因を見てくるだけだ]
[お、お父様]
[・・・ ・・・]
トランシーバーで聞いていた人は私も含め無言になりました。
(え?ここで、レナウド叔父様も絡んでくるの?)
レナウド叔父様は、わかりませんが、お姉ちゃまは、叔父様を苦手にしていたことはなんとなく気づいていました。
普段は自ら動き、王様でさえ自分で交渉するお姉ちゃまですが、オッドリア領には、決して足を運ぶことがないのです。
これって叔父様が何かしたのかな?
お姉ちゃまは、何もない人を嫌いと思ったり苦手と思ったりしないはずです。
「お姉ちゃまが嫌いな人は私も嫌い!」
「ファリカちゃん。あった事もない人をその理由で嫌いになるのは駄目よ」
「はい。ごめんなさい」
水の精霊さんに怒られてしまいました。
トランシーバーからリーサお姉様の声が聞こえてきました。
[申し訳ございません。エルーシア。お父様をとめることが出来ませんでした]
[コン]
指輪を叩く音が聞こえました。
[もしもし、リーサ嬢聞こえるか?リカードだ。
今、バンっと1回音がしたのは、エルーシアちゃんが『わかった、とか はい』という意味だ。2回音がすると否定の意味になる。レナウドを引き留めようとしてくれてありがとう]
[いいえ。大丈夫です。それで今は、エルーシアは大丈夫なのですか?]
[実は、今日エルーシアちゃんが誘拐される計画があるのは、以前から情報を掴んでいたのだよ。大きな音をした所の上空を見てくれるかい]
[はい]その後少し時間が空きました。上空を見ているのかな?
私もスライムちゃんに乗りながら王都学園の上空を見ました。
[今、上空にいるのは、ゲアートさんとレオンと
あ!今メリアも合流したようです。3人が見えますわ]
(確かに3人空を飛んでいる・・・・・・。私も空飛ぶ魔道具が欲しいな!)
[上空で3人が見張りをしていて、エルーシアをさらった馬車の尾行をしているのだよ。エルーシアちゃんが作った空を飛べる魔導具があるのは、ベルティンブルグの人間とオッドリアの2人と王妃様しか知らないからね。
まさか、上から尾行されているとは思わないだろうね]
[え?では、エルーシアは誘拐されたのですね?]
[え?お姉様誘拐されたの?これは一大事ですわ。シルバー、グラウ後を着けるわよ]
もうすでにお姉ちゃまの乗っている馬車を探している私は演技がへたな役者のように棒読みです。
[お姉様、私が今助けにまいりますわ]
私は、みんなにこの作戦にでる事を発表しました。
秘密チーム6レンジャーのチームメイトは大騒ぎしています。
[叔父様、ファリカちゃんも、後をつけるのです。お姉ちゃんの私が馬車に乗っているわけには行きません。私も空飛ぶ魔道具で追いかけます]
[え?ちょっとファリカもリーサちゃんもちょっと待ちなさい]
お祖父様が慌ててとめましたが私はそれを無視して、協力してくれるトンボや小鳥さんスライムちゃん達にお姉ちゃまがどこにいるか聞きながら移動しています。
[リーサ。あちらで何か大きな音がしなかったか?]
[お父様、学園の門を出たところを曲がったところからだと思います]
あれ?これは、もしかしてリーサとレナウド叔父様の会話みたい。
私は、スライムちゃん達に乗り、精霊さん達を引き連れ、トンボさんや小鳥さんそしてスライムちゃん達の声を聞きながら王都学園に向かっています。
[先程あちらに向かって行ったのは、ベルティンブルグ公爵家の馬車だったな?]
[ええ。お父様。でもお父様に何かあったら大変でございます。
どうか、衛兵に連絡して任せてしまいましょう]
[いいや。リーサの気持ちはわかるが、もしかしたら、寄親である公爵様ご一家の一大事になるかも知れない。危険はあるだろうが、私の目で確認してくる。
リーサは、このまま、馬車の中で待っていなさい]
[え?でも、エルーシアから今日はなにがあってもすぐに館に帰るように申しつけられていますわ。ですから、お父様、私と一緒に帰りましょう]
[なに。心配することはない。大きな音の原因を見てくるだけだ]
[お、お父様]
[・・・ ・・・]
トランシーバーで聞いていた人は私も含め無言になりました。
(え?ここで、レナウド叔父様も絡んでくるの?)
レナウド叔父様は、わかりませんが、お姉ちゃまは、叔父様を苦手にしていたことはなんとなく気づいていました。
普段は自ら動き、王様でさえ自分で交渉するお姉ちゃまですが、オッドリア領には、決して足を運ぶことがないのです。
これって叔父様が何かしたのかな?
お姉ちゃまは、何もない人を嫌いと思ったり苦手と思ったりしないはずです。
「お姉ちゃまが嫌いな人は私も嫌い!」
「ファリカちゃん。あった事もない人をその理由で嫌いになるのは駄目よ」
「はい。ごめんなさい」
水の精霊さんに怒られてしまいました。
トランシーバーからリーサお姉様の声が聞こえてきました。
[申し訳ございません。エルーシア。お父様をとめることが出来ませんでした]
[コン]
指輪を叩く音が聞こえました。
[もしもし、リーサ嬢聞こえるか?リカードだ。
今、バンっと1回音がしたのは、エルーシアちゃんが『わかった、とか はい』という意味だ。2回音がすると否定の意味になる。レナウドを引き留めようとしてくれてありがとう]
[いいえ。大丈夫です。それで今は、エルーシアは大丈夫なのですか?]
[実は、今日エルーシアちゃんが誘拐される計画があるのは、以前から情報を掴んでいたのだよ。大きな音をした所の上空を見てくれるかい]
[はい]その後少し時間が空きました。上空を見ているのかな?
私もスライムちゃんに乗りながら王都学園の上空を見ました。
[今、上空にいるのは、ゲアートさんとレオンと
あ!今メリアも合流したようです。3人が見えますわ]
(確かに3人空を飛んでいる・・・・・・。私も空飛ぶ魔道具が欲しいな!)
[上空で3人が見張りをしていて、エルーシアをさらった馬車の尾行をしているのだよ。エルーシアちゃんが作った空を飛べる魔導具があるのは、ベルティンブルグの人間とオッドリアの2人と王妃様しか知らないからね。
まさか、上から尾行されているとは思わないだろうね]
[え?では、エルーシアは誘拐されたのですね?]
[え?お姉様誘拐されたの?これは一大事ですわ。シルバー、グラウ後を着けるわよ]
もうすでにお姉ちゃまの乗っている馬車を探している私は演技がへたな役者のように棒読みです。
[お姉様、私が今助けにまいりますわ]
私は、みんなにこの作戦にでる事を発表しました。
秘密チーム6レンジャーのチームメイトは大騒ぎしています。
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[え?ちょっとファリカもリーサちゃんもちょっと待ちなさい]
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