上 下
20 / 29

179 閑話 頑張るファリカちゃん! (13)

しおりを挟む
179 閑話 頑張るファリカちゃん! (13)

「ファリカ。私は試験に行って来ます。よい子にしているのですよ」

お姉ちゃまは、私の頭をわしゃわしゃと撫でました。
その姿はいつもと変わりありません。

今日は、学園の試験二日目です。
お姉ちゃま達は、実技試験って言っていました。

お姉ちゃまを見送っているとお父様に声をかけられました。
「ファリカちゃん。私達は、夕方前から忙しくなる。
今日は午後からは遊んであげれないけれどもスライムちゃん達と仲良くしていなさい」

お父様は今日に限って遊んでくれないと言っていますが、実は遊んでもらったことはほとんどありません。

私は、お父様をみて
「は~い」
お返事しました。

そして私は、スライムちゃん達と恒例のお散歩をしました。
いつもよりお屋敷内はざわざわしています。

スライムちゃん達との散歩が終わろうとしていたところで
「「「「ファリカちゃん。こんにちは」」」」
精霊さん達は私の前や後ろを行ったり来たりしています。

「ごきげんよう」
私は令嬢らしくお返事してみました。

すると、シルバーとグラウが
「「今日も精霊さん達がいらっしゃいましたね。
それに反して、先程までお屋敷の周りにいた、怪しい人間達が、エルーシアの馬車の後をつけているね」」
なんだか恐ろしいことを言っています。

「ほほう。さすが、ファリカちゃんの友達のスライムちゃん達だな。
全くその通りじゃ」

「そうね。悪いことをするとしたら朝のこの時間ではなく、帰宅する時を狙ってくるでしょうね」

「え?朝は大丈夫なのですか?」

「朝は、仕事に行く人達と重なるから、試験が終わって帰るときが、危ないわね」

「じゃあ、私が活躍するのは、夕方なのですね?
絶対お姉ちゃまに人殺しをさせないのです」

私はデーンと胸を張りました。

「そうね。でも、ファリカちゃんも人を殺したら駄目よ。エルーシアが悲しむわ」

「ウンディーネさん。どうすればいいかな?」

「そうね。先ずは、ポケットに隠している、竜剣(ドラゴンソード)は使っちゃ駄目よ。ファリカちゃんは、古竜様達の仲良くしているから、一振りするだけで、地面が裂け遠くの山までなくなってしまうわ。
だから竜剣は、きちんと使いこなせるように練習をしてから使う事ね」

「は~い」
私は右手をあげました。そして
「でも、私の唯一の武器は竜剣だけなのです」

「ふふふ。ファリカちゃん。私達精霊を召喚するといいわ。
そこで、私達にお願いをするとそれを叶えるように私達精霊が判断して動きますね」

「そうじゃな。それが良かろう」

「うん。わかったの。そのときは精霊さんにお願いするね」

「「私達もファリカちゃんのお願いを聞くからね」」
スライムちゃん達も協力してくれることになりました。

さて、私達の戦いはお姉ちゃまが学園から帰って来る時間のようです!


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった! でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、 他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう! 主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!? はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!? いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。 色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。 *** 作品について *** この作品は、真面目なチート物ではありません。 コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております 重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、 この作品をスルーして下さい。 *カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。

異世界で神様になってたらしい私のズボラライフ

トール
恋愛
会社帰り、駅までの道程を歩いていたはずの北野 雅(36)は、いつの間にか森の中に佇んでいた。困惑して家に帰りたいと願った雅の前に現れたのはなんと実家を模した家で!? 自身が願った事が現実になる能力を手に入れた雅が望んだのは冒険ではなく、“森に引きこもって生きる! ”だった。 果たして雅は独りで生きていけるのか!? 実は神様になっていたズボラ女と、それに巻き込まれる人々(神々)とのドタバタラブ? コメディ。 ※この作品は「小説家になろう」でも掲載しています

死んだのに異世界に転生しました!

drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。 この物語は異世界テンプレ要素が多いです。 主人公最強&チートですね 主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください! 初めて書くので 読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。 それでもいいという方はどうぞ! (本編は完結しました)

転生させて貰ったけど…これやりたかった事…だっけ?

N
ファンタジー
目が覚めたら…目の前には白い球が、、 生まれる世界が間違っていたって⁇ 自分が好きだった漫画の中のような世界に転生出来るって⁈ 嬉しいけど…これは一旦落ち着いてチートを勝ち取って最高に楽しい人生勝ち組にならねば!! そう意気込んで転生したものの、気がついたら……… 大切な人生の相棒との出会いや沢山の人との出会い! そして転生した本当の理由はいつ分かるのか…!! ーーーーーーーーーーーーーー ※誤字・脱字多いかもしれません💦  (教えて頂けたらめっちゃ助かります…) ※自分自身が句読点・改行多めが好きなのでそうしています、読みにくかったらすみません

幼少期に溜め込んだ魔力で、一生のんびり暮らしたいと思います。~こう見えて、迷宮育ちの村人です~

月並 瑠花
ファンタジー
※ファンタジー大賞に微力ながら参加させていただいております。応援のほど、よろしくお願いします。 「出て行けっ! この家にお前の居場所はない!」――父にそう告げられ、家を追い出された澪は、一人途方に暮れていた。 そんな時、幻聴が頭の中に聞こえてくる。 『秋篠澪。お前は人生をリセットしたいか?』。澪は迷いを一切見せることなく、答えてしまった――「やり直したい」と。 その瞬間、トラックに引かれた澪は異世界へと飛ばされることになった。 スキル『倉庫(アイテムボックス)』を与えられた澪は、一人でのんびり二度目の人生を過ごすことにした。だが転生直後、レイは騎士によって迷宮へ落とされる。 ※2018.10.31 hotランキング一位をいただきました。(11/1と11/2、続けて一位でした。ありがとうございます。) ※2018.11.12 ブクマ3800達成。ありがとうございます。

異種の魔道具使い《ゼノマジックアティライザー》

一ノ瀬 レン
ファンタジー
孤児であるカイは身分やその体質からひどい扱いを受けるものの、同じ孤児であるメルと一生懸命に生きていた。だが、ダンジョン探索中に貴族の身勝手な行動によりピンチに、カイは囮にされ死に掛ける。ダンジョンマスターの手助けもあり一命を取り留めたものの、その体は魔道具で構成された魔道具人間になってしまう。 元の体を取り戻すため、そしてメルのために、辿り着けばどんな願いも叶うとされる"終極の地"を目指し彼は旅に出る。 そんなカイの波乱万丈な物語。 *小説家になろう様でも投稿しています*

王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します

有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。 妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。 さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。 そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。 そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。 現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!

チート幼女とSSSランク冒険者

紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】 三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が 過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。 神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。 目を開けると日本人の男女の顔があった。 転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・ 他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・ 転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。 そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語 ※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。

処理中です...