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174 閑話 冒険するよ。ファリカちゃん! (3)
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174 閑話 冒険するよ。ファリカちゃん! (3)
私達はてくてく歩いて祠の入り口に着きました。
ビュュュューン
ビュュュューン
「うわわわわわ!」
私の髪が風に流されて大変な事になっています。
祠の入り口はとても風が強いのです。
「風がものすごく強いですね?火の精霊さん」
「ファリカちゃん。本当にそうだね?」
私達は祠の中に入りました。
「あれ?あそこの炎が揺れて、今にも消えそうですね?」
私は指を指しました。
「あれれれ? 本当だね」
「火の精霊さん。これは、私が感謝の言葉を言ってお祈りするだけじゃ駄目みたいですね」
「うん。そうだね」
「じゃあ、あの炎が揺らいで消えそうになっている原因を探って見ましょう?」
「うん。よろしくお願いするね」
私は、祠から視線を外して、まわりを見て見ました。
「ねぇ。風の精霊さん」
「なあに?ファリカちゃん」
「炎が揺れているのは風が入って来ているからだと思うのですが、風の精霊さんの力でこの風をとめることは出来ますか?」
「そうね~。 少しの間なら風をとめることは出来るけれども、ず~っと、とめることは私達精霊の力では出来ないわね」
「そうですか。わかりました。
風の精霊さん、ここに強い風が入って来ている原因は何だとおもいますか?」
「そうね。ここは、火口付近だから、火口の溶岩から熱が出ていて上昇する風を作っているのね。
あ!きっとこの近くにその上昇する風をとめる何かがあったはずよ」
「あ。なるほどですね。その風をとめていた何かが壊れてしまったから、風が直接祠の中の炎にあたってしまっているのですね?」
「さすが、エルーシアの妹のファリカちゃん。見事な推理ね」
私は、外に出て風がどこから来るか感じて見ました。
(本当に、下から(火口から)風が来ているのです)
「ねぇ。土の精霊さん」
「なんじゃね、ファリカちゃん?」
「うんと。祠の下から風が来ているの。
だから、祠の下の方にどーーんと風が来ないように土壁を作る事はできないかしら?」
「ふぉふぉふぉ。簡単なことじゃ」
どーーん
そうすると、見事に火口から流れてくる風をとめるように土壁ができあがりました。
「ありがとうございます。土の精霊さん。そして風の精霊さん、原因を教えてくれてありがとう」
「「どういたしまして」」
土と風の精霊さんはそう返してくれました。
私は、祠の炎を確認しに火の精霊さんと行きました。
炎は、真っ直ぐになっています。風で揺らぐこともありません。
(やったー成功だー!)
私は、祠に向けて立って右腕を胸にあてて
「いつも私達の為に火を使わせてくれてありがとう!」
私がそう祈った瞬間
パラパ パッパッパッパー
頭の中で音が鳴りました。
ファリカはレベルが上がった。
火の精霊ととても仲良くなった。
魔力が倍になった。
動物達と仲良くなることが出来るようになった。
火の精霊の加護をもらった。
「ん?」
私はキョロキョロとまわりを見ました。
今まで聞いたこともない声が聞こえたからです。
私に色々と説明してくれた声は女性の声でしたが、無表情なほど、淡々とした声でした。
「ファリカちゃんこれからもよろしく」
体中炎に包まれたトカゲが軽く頭をさげています。
「え?あなたはどちら様?」
「ファリカちゃんこれはサラマンダーと言って、僕たち火の精霊のちょっと偉い精霊だよ」
「ああ!そうですか?
はじめまして、サラマンダーさん。
私は、ファリカ=ベルティンブルグです。
今後、お見知りおきください」
私は、スカートの端をちょんとつまんで挨拶しました。
「おお!これはこれは。私は、火の精霊のサラマンダーと呼ばれています。名前はありませんがよろしくお願いしますね」
炎をまとったトカゲさんは、挨拶をしてくれました。
「これで、火の精霊の祠はもとのように安定しました。
本当にありがとう、ファリカちゃん。そして他の属性の精霊達」
「ええ。どういたしまして」
私は淑女らしくお返事してみました。
「では、一度もとの場所に戻ろう」
ブーーーーーン!
そう言った途端私達はもとのお屋敷に帰って来ていました。
私達はてくてく歩いて祠の入り口に着きました。
ビュュュューン
ビュュュューン
「うわわわわわ!」
私の髪が風に流されて大変な事になっています。
祠の入り口はとても風が強いのです。
「風がものすごく強いですね?火の精霊さん」
「ファリカちゃん。本当にそうだね?」
私達は祠の中に入りました。
「あれ?あそこの炎が揺れて、今にも消えそうですね?」
私は指を指しました。
「あれれれ? 本当だね」
「火の精霊さん。これは、私が感謝の言葉を言ってお祈りするだけじゃ駄目みたいですね」
「うん。そうだね」
「じゃあ、あの炎が揺らいで消えそうになっている原因を探って見ましょう?」
「うん。よろしくお願いするね」
私は、祠から視線を外して、まわりを見て見ました。
「ねぇ。風の精霊さん」
「なあに?ファリカちゃん」
「炎が揺れているのは風が入って来ているからだと思うのですが、風の精霊さんの力でこの風をとめることは出来ますか?」
「そうね~。 少しの間なら風をとめることは出来るけれども、ず~っと、とめることは私達精霊の力では出来ないわね」
「そうですか。わかりました。
風の精霊さん、ここに強い風が入って来ている原因は何だとおもいますか?」
「そうね。ここは、火口付近だから、火口の溶岩から熱が出ていて上昇する風を作っているのね。
あ!きっとこの近くにその上昇する風をとめる何かがあったはずよ」
「あ。なるほどですね。その風をとめていた何かが壊れてしまったから、風が直接祠の中の炎にあたってしまっているのですね?」
「さすが、エルーシアの妹のファリカちゃん。見事な推理ね」
私は、外に出て風がどこから来るか感じて見ました。
(本当に、下から(火口から)風が来ているのです)
「ねぇ。土の精霊さん」
「なんじゃね、ファリカちゃん?」
「うんと。祠の下から風が来ているの。
だから、祠の下の方にどーーんと風が来ないように土壁を作る事はできないかしら?」
「ふぉふぉふぉ。簡単なことじゃ」
どーーん
そうすると、見事に火口から流れてくる風をとめるように土壁ができあがりました。
「ありがとうございます。土の精霊さん。そして風の精霊さん、原因を教えてくれてありがとう」
「「どういたしまして」」
土と風の精霊さんはそう返してくれました。
私は、祠の炎を確認しに火の精霊さんと行きました。
炎は、真っ直ぐになっています。風で揺らぐこともありません。
(やったー成功だー!)
私は、祠に向けて立って右腕を胸にあてて
「いつも私達の為に火を使わせてくれてありがとう!」
私がそう祈った瞬間
パラパ パッパッパッパー
頭の中で音が鳴りました。
ファリカはレベルが上がった。
火の精霊ととても仲良くなった。
魔力が倍になった。
動物達と仲良くなることが出来るようになった。
火の精霊の加護をもらった。
「ん?」
私はキョロキョロとまわりを見ました。
今まで聞いたこともない声が聞こえたからです。
私に色々と説明してくれた声は女性の声でしたが、無表情なほど、淡々とした声でした。
「ファリカちゃんこれからもよろしく」
体中炎に包まれたトカゲが軽く頭をさげています。
「え?あなたはどちら様?」
「ファリカちゃんこれはサラマンダーと言って、僕たち火の精霊のちょっと偉い精霊だよ」
「ああ!そうですか?
はじめまして、サラマンダーさん。
私は、ファリカ=ベルティンブルグです。
今後、お見知りおきください」
私は、スカートの端をちょんとつまんで挨拶しました。
「おお!これはこれは。私は、火の精霊のサラマンダーと呼ばれています。名前はありませんがよろしくお願いしますね」
炎をまとったトカゲさんは、挨拶をしてくれました。
「これで、火の精霊の祠はもとのように安定しました。
本当にありがとう、ファリカちゃん。そして他の属性の精霊達」
「ええ。どういたしまして」
私は淑女らしくお返事してみました。
「では、一度もとの場所に戻ろう」
ブーーーーーン!
そう言った途端私達はもとのお屋敷に帰って来ていました。
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