聖女の紋章 閑話集 ファリカの冒険

162 閑話 頑張るファリカちゃん！ （3）

162　閑話　頑張るファリカちゃん！　（3）

「お父さん、お母さん、お姉様、おはようございます」

「「「おはよう、ファリカちゃん」」」

食堂にはすでに、お姉様達がすでに来て座っていました。

「お姉様今日も学校ですか？」

「いいえ、今日はレオンとシュタインの工房に行ってくる予定よ」

「あら？今日も小等学校に行かないの？
あ～あ。エルーシアちゃんが不良になってしまう」
お母様は、鳴き真似をしています。

「そんなに私に毎日学校に通ってもらいたいなら、お父さんもお母さんもご自分の仕事をきちんとしてください。
特に、お母さんは私にスイーツの新作や洋服のデザインなど私任せにしないで！　私任せにしないでいただけると学校へ通う時間が作れるので、今後はお母さんがやってくださいね」

「え～。そんなの無理よ。私は食べる係だから」
お母様は渋い顔をしています。

「アルーシャよ。そなたの負けだな」
お父様が笑っています。

「もう！」とおかあさんが頬を膨らませています。

お姉ちゃまは、お母様に対しても、お姉様みたいです。
いつも、お母様にかわり色々な仕事をしているし、お母様やお父様に対しても説教をします。


「「皆様。おはようございます」」
ぱぁっとあたりが華やかになりさした。
叔母様とリーサお姉様が食堂にやって来ました。

レーア叔母様は、お母様とそっくりです。
リーサお姉様は、エルーシアお姉ちゃまとそっくりです。
まるでお姉様達も双子のようです。
見た目は、ですけれど。
性格は結構正反対かも知れません。

『静』のリーサお姉様と『動』のエルーシアお姉ちゃま。

叔母様も、リーサお姉様もずっと一緒にいるので、私の家族のです。

「ファリカちゃん。おはよう」

「おはようなの！」

「ふふふ。ファリカちゃんは本当に可愛いわね」
リーサお姉様は私の頭を撫でてくれます。

「お母様。わたしファリカちゃんみたいな妹が欲しいです」

「ふふふ。そうね。ファリカちゃん。とても可愛らしいものね」

「ファリカちゃん。今日の予定は決まっているのかしら？」

「はい。この後は、ホルダとスライムちゃん達と戯れたあと、ホルダとダンスのレッスンをして、お昼をたべて、その後は自由時間です」

「あら、私もダンスレッスンを一緒に行ってもいいかしら？」

「うん。大歓迎です」

「エルーシア。レオンと出かけるのは、お昼近くになってからですよね？
私達とレッスンしない？」

「ああ。そうね。レオンとシアナにも声をかけてレッスンしましょう！」

「あ！お姉様。あまり二人を冷やかしては駄目ですよ！」

「え～。それが目的なのに～」

「ふふ。確かに煮え切らないお二人を見ていますと、私も冷やかしたくなってしまいますわ」

「リーサお姉様も悪い顔してますよ。お姉ちゃまも小悪魔みたいな顔をしています」

「ファリカ。今日のお昼は、古竜様達とご一緒するの？」

「ううん。エアデちゃん達、最近この辺にいないみたいなんだ。
だから今日はホルダと一緒に、ここで食べます」

「はい畏まりました」
ファリカの第2侍女のアイリは頭を深く下げました。

「でも本当に古竜一家は何をしているのでしょうね」
お姉ちゃまの声にみんなうんうんと頭を縦に動かしました。