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第三章 妖刀と姉と弟
一方その頃、問題だらけの王毅一行は……
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一方その頃、燈たちよりも早くに磐木に到着し、妖刀の行方を追っていた王毅一行は、奉行所が手配してくれた旅館で調査報告をしていた。
彼らも磐木周辺で起きている凄惨な辻斬り事件を妖刀を手にした人間の仕業と断定し、その調査を行っていたのである。
奉行所が製作していた捜査資料のお陰で事件の概要や容疑者である男……鬼灯嵐の素性は判った。
その家族であり、同居人でもある姉と老人に話を聞きもしたが、残念ながら彼の行方は未だに判っていないのが現状だ。
「早く、早く辻斬りを捕まえないと……!!」
王毅は焦っていた。
このままでは、妖刀の力に酔った人間が、何の罪もない人々を斬り殺し続ける。
一刻も早く自分たちが嵐を捕えない限り、無用の犠牲が出続けてしまうのだ。
異世界からこの大和国を救う英雄として召喚された自分たちが、そういった危機に対処しなくてなんとする。
一秒でも早く嵐を見つけ、妖刀を取り戻すために尽力することが自分のすべきことであると思いながら、王毅は仲間たちと連携を強めようとしていたのだが……
「ねえ、まだ何かするの? もう疲れたし、今日は休もうよ~」
「昼間動き回ってクタクタだ。夜くらいはゆっくり休ませてくれ」
……とまあ、こんな風に自分たちの活動方針を決める話し合いにも消極的な人間がいることが、彼の頭を悩ませていた。
いや、正確には自分たちが一丸となっていないことが、と言った方が正しいのだろう。
上述の通り、タクトと順平は何処か利己的だ。
順平はともかく、タクトに関しては我儘が過ぎる。昨日も調査そっちのけで鬼灯嵐の姉と話し込んでいる姿が見受けられたし、その中で余計なことを口走っていないとも言い難い。
やさぐれ気味の順平だけが気がかりだった王毅にしてみれば、大人しく内向的だったはずのタクトが悪い意味で自分を表現するようになってしまったことが予想外の頭痛の種となっていたのである。
「おい! お前ら、しっかり話を聞けよ! 俺たちが何のためにここまで来たと思ってるんだ!?」
そんな彼らを叱りつけ、統率を図ろうとする慎吾だが……彼のその態度もまた、チームの不和を作り上げる要因なのではないかと王毅は思っていた。
自分に代わり、憎まれ役を担ってくれる慎吾には本当に感謝している。そこは紛れもない王毅の本心だ。
しかし、慎吾はどんな時でも力と大声で相手を威圧し、言う事を聞かせる以外の選択肢を取らない。取ることが出来ないのである。
これがサッカーの試合ならばそれでよかった。味方の最後方からディフェンダーに指示を出し、敵を止めるための陣形を作り出すためには、その大きな声はとても役に立つのだから。
しかし、これはサッカーではない。試合に勝つために練習を重ね、勝利という目的に向かって共に邁進するチームではないのだ。
まずは、自分たちが一つになることが最優先事項だと王毅は思っていた。
妖刀の奪還という目的に対して、全員が全力で取り組もうという意識を持つチームとして機能するようにならなくてはいけないと、彼はそう思っている。
だが、慎吾は言う事を聞かない人間を大声で怒鳴りつけ、威圧することしかしない。
自分のためを思ってそうしてくれているのは判るが、それでは威圧された相手が委縮し、慎吾に対して怒りを募らせるばかりで、むしろ仲間内での心の距離は離れていくばかりだ。
逆に、自分の考えを主張しないというか……諦めてしまっている人間がいることも問題だった。
ぎゃいぎゃいと騒ぎ、無駄に時間を消費する男子たちを冷ややかな目で見つめている冬美がそれだ。
彼女はもう、このチームが纏まることはないと判断して、和を作り上げることを諦めている。
せめて自分だけはまともでいようと、全ではなく個で動いた方が良いのではないかという諦めの境地に達していた。
その考え方はある意味では正解で、ある意味では不正解だ。
そんな風に考えている人間が一人でもいる時点で、もうチームは纏まらない。
自分だけはまともでいようと考えている彼女は、そう考えている時点でチームにとってはまともな人間ではなくなっているのだ。
だが、まあ……ここまで散々彼の仲間のことを悪く評してきたが、最大の問題点として挙げられるのは、他ならぬ王毅自身だろう。
王毅にはタクトたちを手懐けられるだけの度量や威厳がない。
言動の節々から甘さが見え隠れする彼ならば、多少は小狡いことをしても許してくれるだろうという甘えた考えを仲間たちに抱かせてしまう部分があるからこそ、タクトたちも好き勝手に行動出来るのだ。
王毅には慎吾に代わって仲間を叱責する勇気も、彼の一辺倒な統率方法に苦言を呈する度胸もない。
確かにその役目は自分が担うという慎吾の意思表示を受けたこともあるが、そこに問題があるのならば正してやるのが王毅の役目だ。
それをしない以上、チームが間違った方向に進み続ける原因は、王毅にも少なからず存在しているということになる。
王毅には冬美のような諦めた相手を説得するだけの意志がない。
ゴールに向かって走り続けていた仲間が途中で膝を折ったりしたならば、彼は全力でその仲間を励まし、共に進もうと説得するだろう。
だが、最初から走ることをしない相手に対しては、何を言っても無駄だと王毅は考えてしまう。
冬美のように端から仲間と協力することを諦めている相手には何を言っても無駄だろうと、王毅もまた諦めているのだ。
そして何より、彼は自分の問題点に気が付いていない。
自分だけはまともであると、そう思い込んでしまっている。
自分の問題点に気が付けない以上、それを正すことも出来ない。
自分は正しいとまでは思っていないが、間違っているとも思っていないことこそが、王毅の抱えている大きな欠点であった。
「……王毅さま、この様子では話し合いも纏まりません。皆様もお疲れのようですし、ここは解散なさって、明朝に再度集まった方がよろしいのではないでしょうか?」
「……そうだね。花織の言う通りだ。今日はもう、話し合いは終わりにしよう。明日、それぞれの仕事をする前に詳しく話し合いをすればいいさ」
「賢明なご判断でございます。鬼灯涼音は、斥候役が見張っている最中。何か動きがあれば、明日の朝にでも報告があるでしょう。今日はゆっくりとお休みになって、辻斬りと遭遇した際に万全の状態であたれるようにしておいてくださいませ」
恭しく頭を下げ、会議の解散を告げる花織。
そんな彼女にそれぞれの反応を見せながら王毅たち一行は会議室を去り、自分に割り当てられた部屋へと戻っていく。
そうして、誰もいなくなってからようやく頭を上げた花織は、深く溜息を吐いてから、焦燥を感じさせる声で小さく呟いた。
「急がなくては……! 妖刀が盗難されたことが露見し、幕府の威信が削がれる前に、何としてもこの事件を解決しなくては……!!」
花織の頭の中には、辻斬りによって苦しめられる人々に対する罪悪感は存在していない。
妖刀の盗難と、それによる被害が出ている現状をどう隠蔽し、幕府の権威を守るかということだけを考えている。
そのためには事件の早期解決が必須だ。
王毅たちには一刻も早く嵐を捕え、『禍風』を取り戻してもらわなければならない。
「ああ、お願いいたします……! 英雄様、どうか我らに恵みを……!!」
花織が王毅たちを信用し、崇めていることは確かだが、それと同じくらいに彼らを利用しようとしていることもまた確か。
そして、彼女も王毅同様に、その感情に気が付いていない。見て見ぬふりをしている。
学校側の人間だけでなく、幕府から派遣された彼女ですらこの調子なのだ。
王毅たち一行が、一つになれるはずがなかった。
彼らも磐木周辺で起きている凄惨な辻斬り事件を妖刀を手にした人間の仕業と断定し、その調査を行っていたのである。
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その家族であり、同居人でもある姉と老人に話を聞きもしたが、残念ながら彼の行方は未だに判っていないのが現状だ。
「早く、早く辻斬りを捕まえないと……!!」
王毅は焦っていた。
このままでは、妖刀の力に酔った人間が、何の罪もない人々を斬り殺し続ける。
一刻も早く自分たちが嵐を捕えない限り、無用の犠牲が出続けてしまうのだ。
異世界からこの大和国を救う英雄として召喚された自分たちが、そういった危機に対処しなくてなんとする。
一秒でも早く嵐を見つけ、妖刀を取り戻すために尽力することが自分のすべきことであると思いながら、王毅は仲間たちと連携を強めようとしていたのだが……
「ねえ、まだ何かするの? もう疲れたし、今日は休もうよ~」
「昼間動き回ってクタクタだ。夜くらいはゆっくり休ませてくれ」
……とまあ、こんな風に自分たちの活動方針を決める話し合いにも消極的な人間がいることが、彼の頭を悩ませていた。
いや、正確には自分たちが一丸となっていないことが、と言った方が正しいのだろう。
上述の通り、タクトと順平は何処か利己的だ。
順平はともかく、タクトに関しては我儘が過ぎる。昨日も調査そっちのけで鬼灯嵐の姉と話し込んでいる姿が見受けられたし、その中で余計なことを口走っていないとも言い難い。
やさぐれ気味の順平だけが気がかりだった王毅にしてみれば、大人しく内向的だったはずのタクトが悪い意味で自分を表現するようになってしまったことが予想外の頭痛の種となっていたのである。
「おい! お前ら、しっかり話を聞けよ! 俺たちが何のためにここまで来たと思ってるんだ!?」
そんな彼らを叱りつけ、統率を図ろうとする慎吾だが……彼のその態度もまた、チームの不和を作り上げる要因なのではないかと王毅は思っていた。
自分に代わり、憎まれ役を担ってくれる慎吾には本当に感謝している。そこは紛れもない王毅の本心だ。
しかし、慎吾はどんな時でも力と大声で相手を威圧し、言う事を聞かせる以外の選択肢を取らない。取ることが出来ないのである。
これがサッカーの試合ならばそれでよかった。味方の最後方からディフェンダーに指示を出し、敵を止めるための陣形を作り出すためには、その大きな声はとても役に立つのだから。
しかし、これはサッカーではない。試合に勝つために練習を重ね、勝利という目的に向かって共に邁進するチームではないのだ。
まずは、自分たちが一つになることが最優先事項だと王毅は思っていた。
妖刀の奪還という目的に対して、全員が全力で取り組もうという意識を持つチームとして機能するようにならなくてはいけないと、彼はそう思っている。
だが、慎吾は言う事を聞かない人間を大声で怒鳴りつけ、威圧することしかしない。
自分のためを思ってそうしてくれているのは判るが、それでは威圧された相手が委縮し、慎吾に対して怒りを募らせるばかりで、むしろ仲間内での心の距離は離れていくばかりだ。
逆に、自分の考えを主張しないというか……諦めてしまっている人間がいることも問題だった。
ぎゃいぎゃいと騒ぎ、無駄に時間を消費する男子たちを冷ややかな目で見つめている冬美がそれだ。
彼女はもう、このチームが纏まることはないと判断して、和を作り上げることを諦めている。
せめて自分だけはまともでいようと、全ではなく個で動いた方が良いのではないかという諦めの境地に達していた。
その考え方はある意味では正解で、ある意味では不正解だ。
そんな風に考えている人間が一人でもいる時点で、もうチームは纏まらない。
自分だけはまともでいようと考えている彼女は、そう考えている時点でチームにとってはまともな人間ではなくなっているのだ。
だが、まあ……ここまで散々彼の仲間のことを悪く評してきたが、最大の問題点として挙げられるのは、他ならぬ王毅自身だろう。
王毅にはタクトたちを手懐けられるだけの度量や威厳がない。
言動の節々から甘さが見え隠れする彼ならば、多少は小狡いことをしても許してくれるだろうという甘えた考えを仲間たちに抱かせてしまう部分があるからこそ、タクトたちも好き勝手に行動出来るのだ。
王毅には慎吾に代わって仲間を叱責する勇気も、彼の一辺倒な統率方法に苦言を呈する度胸もない。
確かにその役目は自分が担うという慎吾の意思表示を受けたこともあるが、そこに問題があるのならば正してやるのが王毅の役目だ。
それをしない以上、チームが間違った方向に進み続ける原因は、王毅にも少なからず存在しているということになる。
王毅には冬美のような諦めた相手を説得するだけの意志がない。
ゴールに向かって走り続けていた仲間が途中で膝を折ったりしたならば、彼は全力でその仲間を励まし、共に進もうと説得するだろう。
だが、最初から走ることをしない相手に対しては、何を言っても無駄だと王毅は考えてしまう。
冬美のように端から仲間と協力することを諦めている相手には何を言っても無駄だろうと、王毅もまた諦めているのだ。
そして何より、彼は自分の問題点に気が付いていない。
自分だけはまともであると、そう思い込んでしまっている。
自分の問題点に気が付けない以上、それを正すことも出来ない。
自分は正しいとまでは思っていないが、間違っているとも思っていないことこそが、王毅の抱えている大きな欠点であった。
「……王毅さま、この様子では話し合いも纏まりません。皆様もお疲れのようですし、ここは解散なさって、明朝に再度集まった方がよろしいのではないでしょうか?」
「……そうだね。花織の言う通りだ。今日はもう、話し合いは終わりにしよう。明日、それぞれの仕事をする前に詳しく話し合いをすればいいさ」
「賢明なご判断でございます。鬼灯涼音は、斥候役が見張っている最中。何か動きがあれば、明日の朝にでも報告があるでしょう。今日はゆっくりとお休みになって、辻斬りと遭遇した際に万全の状態であたれるようにしておいてくださいませ」
恭しく頭を下げ、会議の解散を告げる花織。
そんな彼女にそれぞれの反応を見せながら王毅たち一行は会議室を去り、自分に割り当てられた部屋へと戻っていく。
そうして、誰もいなくなってからようやく頭を上げた花織は、深く溜息を吐いてから、焦燥を感じさせる声で小さく呟いた。
「急がなくては……! 妖刀が盗難されたことが露見し、幕府の威信が削がれる前に、何としてもこの事件を解決しなくては……!!」
花織の頭の中には、辻斬りによって苦しめられる人々に対する罪悪感は存在していない。
妖刀の盗難と、それによる被害が出ている現状をどう隠蔽し、幕府の権威を守るかということだけを考えている。
そのためには事件の早期解決が必須だ。
王毅たちには一刻も早く嵐を捕え、『禍風』を取り戻してもらわなければならない。
「ああ、お願いいたします……! 英雄様、どうか我らに恵みを……!!」
花織が王毅たちを信用し、崇めていることは確かだが、それと同じくらいに彼らを利用しようとしていることもまた確か。
そして、彼女も王毅同様に、その感情に気が付いていない。見て見ぬふりをしている。
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