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第一章・はじまりの物語
真打登場
しおりを挟む呼吸を整え、残り少ない気力を武神刀へと注ぐ。
そうすれば、冬美の集中力が研ぎ澄まされるに比例して、刀身が仄暗い青色の光に包まれていった。
息を吐きながら、狒々たちと自分の位置関係を確認。至近距離の一体と、その近くにいるもう一体の狒々を見て取った冬美は、気力を込めた武神刀をその方向へと振り抜いた。
「せやあぁっっ!!」
途端、旋風が唸りを上げて斬撃と共に発せられる。
刀の間合いから大きく外れた位置にまで届くその竜巻は、完全に不意を突かれた狒々たちを飲み込み、大きく上空へと吹き飛ばしていった。
「ギギャアッ!?」
風に巻き上げられ、暴風に晒される狒々たちの体からは、ぶちぶちという筋が切れる音が鳴っていた。
平衡感覚も上下の感覚すらも失った彼らに受け身が取れるはずもなく、空中でお互いに体をぶつけ合った二体の狒々たちは、頭から真っ逆さまに地面へと墜落していき……ぐしゃりという、嫌な音が響いた。
首の骨が折れ、ザクロのようにぱっくりと割れた頭部から血と脳髄が零れ落ちている。
誰がどう見ても死んでいると判断出来る狒々たちの亡骸を確認しながら、それでも冬美は小さく舌打ちをして心の中で悪態を突いた。
(やっぱり、気力が足りない。威力も範囲も、万全の時と比べたら相当落ちてるわ)
風と水の複合属性『嵐』。激しい突風と豪雨によって広範囲の敵を一気に掃討出来る希少な気力の属性を持つ冬美であったが、その力を十全に出すまでにはまだ至ってはいない。
それでも、竜巻と暴風を活かした広範囲攻撃で大量の敵を殲滅し、この戦でも多くの敵を討ち取った。王毅たちが進む道を作り出したのも彼女が放った全力の攻撃であるし、対多数の敵との戦いであれば、冬美はおそらく学校一の適性を持っているはずである。
だが、それはあくまで気力が十分にある万全の状態での話だ。
今の一撃、冬美は前方を全て吹き飛ばすつもりで攻撃を放った。残りの気力が少ないとはいえ、その搾りかすのような気力を込めた一撃でどれだけの威力が出るか確認したかった彼女は、自分の持ち得る力を多く注いで攻撃を繰り出したのである。
その結果が、あの竜巻だ。
確かに威力としては十分だが、それでも自分の100%の力を知る冬美からすれば歯がゆいことは間違いなく、同時に今の自分にはこの戦況を覆せるだけの力が残っていないことも理解してしまった。
今の竜巻は、もう何度も作り出せない。出来てあと一回か二回、その程度だ。
対して敵の数は、明らかに強敵である指揮官が二体とその取り巻きが少なく見積もっても十五体。それら全てを冬美一人で撃破するなど、到底不可能な芸当である。
であるならば、救援は必須だ。自分の取るべき策は、時間稼ぎ以外にあり得ない。
つい先ほどに逃げ出した竹元軍の男子たちが本陣に辿り着き、事態を報告して、援軍が駆けつけるまで……早くて、三十分といったところだろうか?
山頂にいる王毅たちが敵を片付け、下山してくるよりかは随分と早いだろう。それでも、今の冬美が稼ぐには気が遠くなるくらいに長い時間ではあった。
それでも、自分はここで退くわけにはいかない。
ここで自分が崩れれば、それはこの先にいる部隊全員の崩壊に繋がる恐れがある。山頂で総大将との決戦を迎えているであろう王毅たちにも危険が及ぶ可能性があるとなれば、無責任に逃げ出すことなど出来はしなかった。
(必要最低限の気力を使って、妖たちの攻撃を裁き切る! 指揮官たちが襲ってきたら……全力で足掻くしかなさそうね)
一撃必殺の攻撃を繰り出す余力は無い。弱い風でも構わないから、狒々たちの攻撃の手を緩めさせることに注力するしか道はなかった。
こちらから攻めたら間違いなく袋叩きに遭って死ぬ。専守防衛、時間を稼ぐ事だけに意識を割くべきだと判断出来る自分がまだ冷静であることに小さく笑みを浮かべた冬美は、早速自分へと襲い掛かってきた狒々の突進を躱すべく、左方向へと回避行動を取る。
だが……
「うっ……!?」
攻撃を避けようとした冬美は、自分の体が思ったように動かないことに呻き声を漏らした。
素早く、さっと攻撃を回避するイメージとは裏腹に、彼女の体は鈍重な動きを見せることしか出来ない。
当然、そのような動きでは狒々の突撃を躱すことは出来ず、闇雲なタックルに肩を叩かれた彼女の体はずしゃりという土を擦る音を立てながら地面を滑った。
「くそ、失敗した……!」
忘れていた。自分が消耗していたのは気力だけではない、体力もそうだ。
緊急事態に際して思考に集中し、武神刀を扱うための気力にばかり気を取られていたから、何よりも大事な体を動かすための力がどれだけ残っているかに意識を向けることを忘れていた。
目の前で日村が惨殺されたことと、この局面におけるプレッシャーによって、自分は相当に体力を疲弊しているようだ。
実際に危機に瀕してようやく自分の状態に気が付くだなんて、どこが自分はまだ冷静だ。動揺のあまり、まともな思考が出来なくなっていただけではないか。
そんな、自分への叱責を心の中で呟きながら、懸命に体勢を立て直そうとする冬美。
痛み自体はそうでもない。問題は、崩れた体制のままに追撃を食らうことだ。そうなる前に、早く迎撃の構えを取らなければ。
そう、考えて顔を上げた彼女であったが、正面に立つ狒々から向けられる眼差しを感じ取った瞬間、背筋に悪寒が走ると共に強烈な不快感に襲われ、その動きを止めてしまった。
その狒々は、日村を殺した時と同じ、あの邪悪な笑みを浮かべていた。
今から弱者を嬲り殺しにするという愉悦に浸り、その対象として冬美を見ながら、同時に殺意以外の感情もまたその瞳には浮かび上がっていたのだ。
「グヒ、ヒヒヒヒヒ……ッ!」
例えていうならば、美味そうな肉を見る時の視線。煮ても焼いても美味であろう食材を見つめ、それを頬張る時の感動を想像しているかのような、恍惚とした表情。
その表情を見て、視線を浴びた冬美は、妖は人を喰らうという花織の言葉と共に、資料で見た狒々の習性を思い返し、ゾっとする。
狒々は女を攫い、犯し、喰らう……彼らにとって人間の雌は食料であり、慰み物でもあるのだ。
食欲だけでなく、性欲も込められた眼差し。そこに殺意を加え、この獲物を絶対に逃さないという意思をも加えた視線こそが、冬美が狒々から向けられているおぞましいものの正体である。
よく周囲を見回してみれば、他の狒々たちも、猿鬼たちですらも、同様の視線を冬美に向けている。
今、自分が性欲の対象として包み隠すことのない劣情をぶつけられているということに気が付いた彼女は、ごくりと喉を鳴らして戦慄した。
(ここで、負けたら……殺される前に、私は……っ!)
想像する、狒々たちに敗れ、捕らわれてしまった自分の姿を。
気力と体力が尽き、武神刀も奪われ、何の抵抗も出来なくなった自分がどうなるかを想像した冬美は、死すらも生温いと思える恐怖を感じ、身を竦ませた。
先の狒々たちのように、あっさりと死ねるのではない。日村のように寄ってたかって嬲り殺しにされる方がまだマシだ。
怪物たちに犯され、人としての尊厳を奪われ、玩具として扱われた挙句に殺される。そんな末路がすぐそこにまで迫ってきていることを感じた冬美は、それでも懸命に自分を叱咤して、心を奮い立たせる。
「誰が、あんたたちなんかにぃぃっ!!」
激高、感情の昂ぶりのままに武神刀を振るう。
怒りの気力が込められた武神刀は突風を巻き起こし、突如として繰り出されたその一撃に反応出来なかった狒々の体を肉塊へと変えた。
だが、それでも妖たちからは余裕の雰囲気と……あの眼差しが消えない。
もう、彼らにとっては冬美は敵ではない。多少の被害が出たとしても、確実に捕らえることが出来る玩具なのだ。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……!」
感じる重圧が、どんどん強くなる。
息苦しさが増して、まともな呼吸が難しく感じてしまう。
わかっていた、もう詰みなのだということは。
自分一人でこの状況をどうにかすることは出来ない。逃げようとしても、体力が尽きた今の冬美が狒々たちから逃れられるはずもない。
彼らがその気になれば、冬美はもう死んでいるはずだ。そうなっていないのは、単純に彼らの気まぐれ故のこと。冬美を嬲り、存分に楽しんだ後で、慰み者として扱うに違いない。
死ぬのだろうか、自分は。このまま家族と再会出来ず、こんな異世界で化け猿たちに犯された後に食われて死んでしまうのだろうか。
抑え込んでいた弱気な感情が噴き出す。もう、強い心を保ってはいられない。
何も考えず、地面に倒れ伏したならば、楽になれるだろうか? こんな恐怖も投げ捨てて、ただ死を待つだけの達観した気分になれるだろうか?
そんな、諦めの感情を胸によぎらせた冬美の心が、ミシミシと音を立てて折れようとしたその時だった。
「わ、わぁぁぁっ! うわあぁっ!!」
「なっ!?」
やけくそ、その一言がぴったりの声が耳に届く。
驚いて顔を上げた冬美が目にしたのは、死んだ日村の物と思わしき武神刀をがむしゃらに振り回して狒々たちを威嚇する正弘の姿だった。
「何やってるの!? あなた、武神刀の使い方を知らないでしょうに!」
「に、逃げてくださいっ! 先輩っ! ここは、俺が引き付けますからっ! だから早くっ!」
武神刀の扱い方、もっというならば刀の振るい方も知らない正弘は、まるで子供が拾った木の棒を振り回すかのようにして武神刀を振るい、闇雲に暴れ回っている。
どう見ても彼が強者だとは思えないその暴れっぷりに正気を取り戻した冬美が叫べば、返ってきたのは自分を捨て石にしようとする覚悟を秘めた正弘の言葉だった。
「無茶よ! 相手が何体いると思ってるの!? 私のことは良いから、あなただけでも逃げなさい!」
「ぐっ……! う、うわああっ! こ、こっちだ、猿どもっ! 先輩じゃなくて、こっちを見ろっ!!」
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なんで残ったのかと、冬美は心の中で正弘へと疑問を投げかける。
戦い方も知らない、武神刀も持ってない、非戦闘要員である正弘が残ったところで、何が出来るわけでもない。
なら、他の仲間たち同様に逃げればよかったではないか。それが正しい判断、賢い選択という奴のはずだ。
なのに、何故……? と疑問を浮かべる冬美の前で、正弘が赤色の猿鬼の棍棒によって、大きく吹き飛ばされる。
まるで野球の試合の最中、甘いコースに来た球を綺麗にスタンドに運ぶかのような、そんな一撃だった。
無茶苦茶に振り回していた刀で防御しようとする正弘であったが、既に耐久が限界にきていたのか、武神刀はぽっきりと折れて役立たずの武器未満の物と化す。
幸運だったのは、彼がその場に踏ん張ろうとしなかったことと、猿鬼の攻撃が下から掬い上げるようにして繰り出された一撃だったことだろう。
そのおかげで、正弘を襲った衝撃は彼の体に留まらず、彼を大きく打ち上げる衝撃へと変換された。
「うわあああっっ!?」
ぽーんと打ち上がった自分の体を襲う浮遊感。そして、落下しているという恐怖。
その恐れが、正弘の本能を刺激した。彼の中に眠る数少ない気力が防衛の構えを取り、落下の衝撃を和らげるために全力を尽くす。
狒々や日村たちのように地面を転がり、全身を土塗れにしながらも、正弘は重傷を負うことなく猿鬼の一撃を耐えることが出来た。
しかし、だからといって何だというのか。彼には戦う力もなく、この状況を打開する策もないのだ。
結末は、同じだった。
「走って! 本陣に向かって逃げるの! それくらいの時間なら、私が稼ぐからっ!!」
膝に気合を入れ、何とか立ち上がった冬美は、手近な狒々を斬り捨てながら正弘へと叫んだ。
彼が捨て石になったところで、消える命は二つになることは間違いない。ならば、せめて自分の命一つで彼の命くらいは助けてやりたい。
そう思い、懸命に刀を振るうも、冬美の限界もすぐに訪れる。元々が疲労困憊していた彼女が力尽き、地面に膝をつくまではそう時間がかからなかった。
「逃げて……逃げるのよ……! せめて、あなただけでも……!」
じりじりと包囲の輪を縮め、自分へとにじり寄る狒々たちの姿を見ながらも、冬美が口にするのは正弘の身を案じた言葉だ。
名前も知らない、今日会ったばかりの下級生が、自分のために無駄死にしようとしている。彼を守ってあげられない自分の非力さが、堪らなく腹立たしい。
もう良いのだと、逃げてくれと、心の中で何度も叫んだ。だが、それでも……正弘は、拳を握り締め、自分を吹き飛ばした猿鬼へとファイティングポーズを見せる。
「う、うぅ……こ、来い……っ!」
武器はない。作戦もない。才能もなければ希望もなく、勝機なんて端から存在していない。
それでも、正弘は逃げなかった。最後の最後まで立ち向かおうとした。
それはきっと愚かで、無謀で、馬鹿げた行いだったのだろう。弱い彼が、何の力も持たない彼が、何を成せるというのだろうか。
逃亡が正しく賢い選択だということもわかっている。この状況で自分には何も出来ないということも理解している。
それでも、だとしても……正弘の目には、心には、自分を助けてくれた尊敬する先輩の姿が浮かび上がっていた。
あの人ならば、きっとこうする。弱り切った女子を見捨て、自分一人が助かるような真似はしない。
あの人ならば、絶対に諦めない。どんなに危機的な状況でも、最後まで全員で助かろうと困難に立ち向かうはずだ。
自分を助けてくれた大きな背中が、いつも気遣ってくれた優しい眼差しが、正弘の心を奮い立たせた。
逃げるな、と。立ち向かえ、と。正しい選択ではなく、お前がしたいと思ったことをしろと。
守りたいと願ったのなら、その意思を最後まで曲げるなと、心の中で彼が言っていた。
「負けるか、負ける、もんか……俺は、俺は……!!」
正弘の目の前で、赤い猿鬼が金棒を振り上げる。
冬美の周囲を取り囲んだ狒々たちが、彼女目掛けて飛び掛かる。
何も救えない、何も守れない。自分の命すらも守ることが出来なかったと、そんな悔しさを抱えながら瞳を閉じた正弘は、それでも死の恐怖に最後まで立ち向かった自分の成長を天国で褒めてもらえるかなと、口元で笑みを浮かべ、そして……。
「……あ、れ?」
それから数秒間、その場に立ちつくしていても何も起きないことに疑問を抱くと共に、間抜けな声を漏らした。
金棒に叩き潰される痛みも、狒々たちに襲われる冬美の悲鳴も、何一つとして感じられないことをおかしく思う彼の頬を、熱い炎が撫でる。
時を同じくして、自分へと躍りかかって来た狒々たちの体が一瞬の内に両断される様を見た冬美は、生温かい血とは違う冷たい水が自分の肌で弾ける感触を感じ取っていた。
「……そろそろ来るころだと思ってたよ。想定よりも浅い位置を急襲されたから移動に手間取っちゃったけどね」
自分の間近でそんな声が聞こえたことに驚いた冬美は、いつの間にか自分のすぐ隣に立っていた蒼の姿を見て更に驚く。
一刀の下に斬り捨てた狒々たちの血を武神刀から発した水で清め、改めて構えを取って白の猿鬼と向かい合いながら、彼は地面にへたり込む冬美へと感謝の言葉を述べた。
「ありがとう。君たちが粘ってくれたお陰で、前方の部隊が奇襲されずに済んだ。ここからは、僕たちに任せて」
「援軍……? そう、間に合ったのね……」
蒼の一言を耳にした冬美は、安堵のあまり体を脱力させた。
人数は少ないが、援軍は援軍。これで、自分たちの生存確率は飛躍的に上昇したはずだ。
そうして、もう一人の……いや、この状況を作り出した殊勲者である正弘の方を見てみれば、彼の下にも増援が駆けつけていることがわかる。
振り下ろされた金棒を武神刀で止め、正弘を庇うように立つ包帯男の姿に再び安堵の感情を抱く冬美。しかして、やや離れた位置にいる正弘は、自分を助けてくれた謎の武士の姿に驚愕していた。
「……よく、頑張ったな。七瀬が助かったのは、お前が粘ったお陰だ。やっぱお前、度胸あるじゃねえか」
「え? あ? え……!?」
その声に、口調に、覚えがある。あの強面な顔に反した優しいこの声を忘れるはずがない。ずっとずっと、聞きたいと思っていた。願っていた。
自分を守り、猿鬼の前に立つ男の背中が、全てを物語っている。この人物が誰なのか、顔が見えなくとも正弘にはわかる。
「うおりゃあっ!!」
「ググギッ!?」
ぐんっ、と力強い溜めを作った彼の体から、凄まじい力が発せられる。
それは人間と同じくらいの大きさを持つ金棒を、それを振るう猿鬼の体を弾き飛ばすくらいの激しさを秘めていた。
「そっちの赤色は任せるよ。こっちは僕に任せてくれ、相棒」
白い猿鬼と向かい合う蒼に対して、声は出さずに手を振ることで返事をする。
そうして、改めて赤い猿鬼と向かい合った燈は、包帯の下で獰猛な笑みを浮かべながら言った。
「さて、可愛い後輩を随分と可愛がってくれたみたいじゃねえか。今からお礼をしてやるから、覚悟決めとけよ?」
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