和風ファンタジー世界にて、最強の武士団の一員になる!

烏丸英

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第一章・はじまりの物語

裏切られ、奈落の底へ

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 運命の日。もとい、燈たちが大和国に転移してから一週間経ったこの日、午前中の仕事を終え、小屋で正弘と共に一息ついていた燈は、急に仲間たちに呼び出され、話を聞くことになった。

「新しい仕事を言いつけられたって? マジかよ……!?」

「ああ、うん。実は、本宅の方で何か宴会みたいなことをするらしくって……それで、その料理に必要な食材を取りに、山に行ってほしいんだって」

「げぇ、面倒そうな仕事なこって。俺たちは食えない飯を運ぶ仕事ってか、嫌になっちまうな」

 自分たちの立場をネタにしつつ、大和国の身勝手さに不平を漏らしながら仲間たちの笑いを誘う燈。
 他の男子たちは機嫌を取るようにして乾いた笑みを浮かべつつ、話を続ける。

「それで、その……虎藤くんは僕たちの中でも体力があるだろう? 荷物を運ぶのに助かるから、出来たら一緒に来てほしいんだけど」

「いいぜ。シンドそうな仕事だし、サクっと片付けちまおう。で? どこに行けばいいんだ?」

「た、助かるよ。食材の原生地は教えてもらったから、僕たちが先導する。ついて来てくれればそれでいいから」

 あっさりと自分たちの嘘を信じ、力を貸してくれる燈に対する罪悪感を感じながらも、もう彼らは止まれない。計画は始まってしまった、最後までやり切るだけだ。
 予定通り、選抜されたメンバーで燈を引き連れて山に向かう。頼まれてもいない仕事をこなそうと出かける準備を始めた燈に向け、正弘が声をかける。

「先輩、俺も一緒に行きますよ。こういうのは、人数が多い方がいいでしょう? 天候も崩れ始めてるし、山に行くのなら急いだ方が……」

「あ、ああ! 田中くんは残ってくれて大丈夫だよ! もしかしたら他の仕事を言いつけられるかもしれないし、こういう肉体労働は苦手だろう? 大丈夫、大丈夫だから!」

 この計画に加わっていない正弘が共に来ることを避けようと、男子たちは必死になって彼を説得する。
 その懸命さに訝し気な視線を向け、どこか妙な感覚を感じる正弘に対して、普段通りの笑みを浮かべた燈が声をかけた。

「その気持ちだけで十分だ。お前はここで休んどけ、食材を採って帰るだけの仕事なら、そう時間はかからねえだろ」

「……そう、ですか。先輩がそう言うのなら、俺は待機しておきます」

「おう! こっそり美味そうなモン見つけて、お土産として持ち帰ってやるからよ! 今日は久々に塩むすび以外のモンが食えるから、楽しみにしてろよな!」

 支度を終え、立ち上がった燈はそう言いながら正弘へと手を振った。
 正弘もそんな燈の態度に苦笑しながら、手を振り返す。

「んじゃ、行ってくる。そっちでなんかあったら、よろしくな」

「先輩こそ、お気を付けて」

 数名の男子たちと連れ添って、山へと出かける燈を見送る正弘。
 普段通りの、なんてことのない日常なのだが、どうにも彼の胸からは漠然とした不安が拭えないでいた。

 それは不意に言いつけられた不可解な仕事だとか、それに対する仲間たちの態度だとか、その他諸々の違和感から感じ取った物で、確証なんて何もない、ただの勘のようなものだ。

 だから、正弘は深くは気に留めないようにした。どうせ、数時間後にはごっそりと山菜やらキノコやらを土産に、何事もなく燈が帰ってくるのだと思って、それ以上は考えなかった。
 だが、彼は正しかった。彼の感じ取っている予感は、正しく現実のものとなる事柄であった。

 そのことに気が付かないまま、燈は自分を陥れようとしている人間たちと険しい山道をひたすらに進み続けるのであった。



――――――――――



「……なあ、何処まで行くんだよ? もう結構山の奥まで来てねえか?」

「もうちょっと、もう少し先だから」

「さっきからそう言ってどれくらいだよ? まさか、迷ったんじゃねえだろうな?」

 山道を歩き続けて、どれくらいの時間が過ぎただろうか?
 拠点となる学校から随分と離れた山奥までやって来た燈は、事ここに至ってなにか違和感を感じ始めていた。

 用意した籠や箱の中に食材を詰め、さっさと帰るだけの作業だと思っていた仕事が長引くどころか始まりもしていない。それなのに、仲間たちは黙々と目的地に向かって進み続けているではないか。
 地図が間違っているかもしれないとか、一度戻って確認してみようだとか、そんなことを考えてすらいなさそうな仲間たちの態度に違和感を抱きつつあった燈は、今にも雨が降り出しそうな曇天を見上げながら言う。

「おい、一度戻った方がよくねえか? 雨が降って視界が悪くなっちまったら、そのまま遭難だってあり得るだろ?」

「本当にもう少しなんだ。僕たちを信じて、ついて来てよ」

「……ったく、しょうがねえな」

 ここまで違和感を感じていても、どこかおかしいと思っていても、そう言われると渋々納得してしまうのが燈の美点であり、悪癖でもあった。
 しかして、彼を責められる人間などいないだろう。まさか、ここ数日間、同じ苦しみを分かち合った仲間が自分を陥れようとしているなど、誰が考えるというのか?

 そうやって、無理矢理に自分を納得した燈は、無言で先導する男子の背を追っていく。
 険しく、足元の悪い山道をずんずんと進んでいった一行は、ついに目的地に辿り着いた。

「……ここが、目的地なのか?」

「………」

 辿り着いた場所は、崖に面した小さな広場だった。
 僅かに草と花が咲いているだけのこの場所には、食材になりそうな物は一切見受けられない。ここが目的地だとして、何を採集すれば良いのだという話である。

 ここにきて遂に違和感を爆発させた燈は、鋭い眼差しを仲間たちに向けて彼らに状況の説明を求めた。
 だが、彼らから帰って来たのは、完全に予想外の言葉であった。
 
「ごめんよ、ごめん、虎藤くん……でも、こうするしかないんだ。こうすれば、僕たちは救われるんだ……!」

「は? お前ら、何言って……?」

 泣き笑い、そんな複雑な表情を浮かべながら自分へと謝罪の言葉を繰り返す男子生徒たちへと一歩踏み出そうとした燈は、その瞬間に鋭い痛みを左肩に受けて動きを止めた。
 体の内側が焼けるような、そんな未知の痛みに表情を顰め、苦しそうに表情を歪めて呻く彼の背に、聞き覚えのある声が響く。

「ク、ハハハハッ! 良い様だな、虎藤よぉ!!」

「てめぇ、竹元……! なに、しやがる……!? がはっ!」

「何って、決まってんだろ! 雑魚のくせに調子に乗ってるお前を、懲らしめてやるんだよっ!!」

「がふっ!」

 燈の背へと前蹴りを食らわせ、彼を地べたに這いつくばらせる格好にした順平が狂ったような笑い声をあげる。理解出来ない出来事の連発に同様しながら、そこで燈は初めて自分の肩から血が滲んでいることに気が付いた。

(斬りやがった……! こいつ、俺を刀で斬りやがった……!?)

 決して深くはなく、急所でもない。だが、人を殺せるだけの力を持った武器を振い、他者を傷つけた順平の危険度に燈の全身の毛が逆立つ。
 恐怖とも違う、何か異質な存在に対する嫌悪感を抱き、痛みを堪えながら懸命に立ち上がろうとした燈であったが、そんな彼に無慈悲な暴力が襲い掛かる。

「へへへ……! 先輩の言う通り、忘れられない内にお礼参りに来てあげましたよっと!!」

「ぐはっっ! お前ら、この間の……!!」

「はははっ! こりゃあいいや!」

「先輩に殴られたところ、めっちゃ痛いんすよ~! しっかりお返しさせてもらいますねっ!!」

「ぐ、ふっ……!」

 サッカーボールでも蹴るように、腹部を爪先で蹴り飛ばされる。
 立ち上がろうとした背を踏み潰され、地面へと押し戻される。
 怪我をしている方をぐりぐりと弄られ、何度も苦悶の声を上げさせられる。

 先日の鬱憤を晴らすかのように、燈へと容赦の無い攻撃を行う下級生たち。
 燈と共に生活してきた小間使い組の男子たちは、そんな凄惨な私刑を受ける燈のことを申し訳なさそうな表情でただ黙って見続けたり、視線を逸らして少しでも罪悪感を薄めようとしていた。

「なん、でだ……? どうし、て……?」

「あぁん? なんだよ?」

「どうして、こんな真似をする……? どうして、こんなバカげたことに手を貸した……!?」

 制服を、体を、そして心を……ズタボロにされながら顔を上げた燈は、順平と彼に協力した男子たちへとそう尋ねる。
 つい一週間前までクラスメイトであり、同じ学校で過ごす仲間であった燈に対して、どうしてこうも非道な真似が出来るのか? 彼らをそこまで追いやった理由は何なのか?
 全身を襲う痛みに耐え、そう疑問を発した燈に対して順平が答えたのは、燈には到底理解出来ない話であった。

「なんでだって? それは、お前が弱くて、俺たちが強いからだよ! 強い奴は弱い奴をこうして踏み躙っても構わねえんだ!」

「ぐは……っ!」

 嘲りの感情を隠すこともせず、燈の後頭部へと足を下した順平は、そのまま彼の顔面を地面に擦り付けさせるようにしてぐりぐりと足で踏み躙る。
 その屈辱、痛みに歯を食いしばる燈へと愉悦に塗れた視線を向けながら、彼は吼え続けた。

「お前は俺たちの足手纏い! 役立たずのクソ野郎だ! そんなお前が、俺たちに歯向かうことなんてあっちゃならねえんだよ! それなのにお前は、何度も何度も俺たちに意見して、従順な奴隷にならなかった。お前の仲間たちはちゃ~んと言うこと聞いたってのにな、ははっ!」

 そう言いながら視線を燈から小間使い組の男子たちへと向ければ、彼らは罪悪感を感じながらもこの場で最大の武力を持つ順平に怖れをなした表情を浮かべる。
 武神刀の存在によって、絶対に逆らえない存在になった自分の立場に優越感を感じながら、彼はなおも燈に向けて叫んだ。

「お前は目障りなんだよ! クラスの誰もが! お前と関わった誰もが! お前のことを邪魔な奴だと思ってる! 一緒に奴隷扱いに耐えてきた仲間にまで売られたんだ、そのことがよ~く理解出来ただろ?」

「ぐっ……!!」

「……邪魔な奴は消えた方がいい。後々、お前に影響されて自分の立場ってもんが理解出来ない馬鹿が出てくると困るからな。だから、この俺がわざわざこうしてお前を消しに来たってわけだよ。気力ゼロのザコリくんをな」

 思い切り燈の腹を蹴り飛ばし、体をくの字に曲げて咳き込む彼の姿に大笑いした順平は、そう言い放つと狂気に満ちた笑みを見せた。
 彼に従う下級生たちも、燈と共に苦楽を分かち合ってきた男子生徒たちも、苦しむ燈に手を差し伸べることもせず、ただ無言で事の成り行きを見守っている。

 そうして、崖の縁ぎりぎりまで燈を追い込んだ順平は、ボロボロになった燈へと顔を近づけるとニタニタとしたいやらしい表情でこう問いかけた。

「さあ、最後だ。何か言い残すことがあるなら今の内だぜ?」

「……な」

「ああ? なんだって?」

 血を流し、傷だらけになって、絶体絶命の状況に追い込まれた燈の口元へと耳を近づける順平。
 命乞いか、はたまた謝罪か。この状況に追い込まれた燈が惨めに自分に許しを請う姿を見れると愉悦に浸る彼であったが、その耳が捉えたのは彼が期待したものとは真逆の言葉であった。

「……忘れて、ねえよな? お前をボコした時に、俺が、言ったことを……」

「……は?」

 順平は、ここまで追い込まれても一切の弱音を吐かない燈の態度に驚愕した。命乞いもせず、助けてくれとも言わず、逆に鋭い視線を向ける彼の凄味に恐怖すら抱いてしまった。
 爛々と輝く、凶暴な野獣のような眼差しを順平へと向ける燈は、痛みと苦しみに悶えた途切れ途切れの言葉ながらも、彼に対しての悪態を口にする。

「二度と、俺の名前を馬鹿にすんじゃねえって……そのルールを破ったら、どんなことをしても俺はお前を殴りに行くって、そう言ったよな? テメーは、その忠告を無視した。いいか、覚えとけよ? 俺は必ず、お前をぶっ飛ばしてやるからな」

「……はっ! それは無理だ。だってお前は、ここで死ぬんだからな!」

 最後の最後まで、自分に媚びずにいた燈に対する苦々しい感情を吐き捨てるように叫び、順平は彼の体を蹴り飛ばした。
 大きく浮き上がった燈の体は重力に従い、何も存在していない崖の下へと落ちていく。

「じゃあな、虎藤ザコリ。本当に、目障りな奴だったよ」

 数秒もしない内に生い茂る木々の中に消えていった燈に対してそう吐き捨てた順平は、落ち行く前に見せた燈の態度に苛立ちを感じていた。
 燈は自分に向け、右手の中指を立てる挑発的なポーズを取り、不敵な笑みを浮かべながら闇へと消えていった。自分は燈を殺すことは出来たが、心を折ることはできなかった。その事実が拭い去れぬ劣等感として順平の胸を突き、悔しさを感じさせる。

「……行くぞ。この後のことは、手筈通りにやれよ」

 そういった感情を振り払うようにして首を振った順平は、共犯者である男子たちにそう命令してから犯行現場を立ち去っていった。
 この場を立ち去る前に振り向き、燈が落ちていった崖を見やった彼は、そこで燈の最後の言葉を思い返しながら再び首を振る。

「……生きてるわけがねえ。この高さだ。死ぬに決まってる。生きてたとして、ここでどうやって生き抜くっていうんだ?」

 誰も訪れないであろう山奥の、切り立った崖の上から真っ逆さまに落下した燈が、生き延びられるはずがない。彼は死んだ、間違いなく自分が殺したはずだ。
 だから大丈夫。彼が再び、自分の前に姿を現すはずがない。そう自分自身に言い聞かせ、順平は仲間たちの後を追う。そして、もう燈のことは考えないようにした。








「……死ね、ねえ。俺は、まだ、死ね、ねえ……っ!」

 視界も通らない崖の下で、地と泥に塗れた燈は全身を襲う痛みを感じながら立ち上がった。
 あの高さから落下した自分が何故生きているのか? その理由なんてどうだっていい。大事なのは、自分がまだ生きていること。それだけだ。

「絶対に、死ねねえ。俺は、絶対に……!」

 ぼやけた意識のまま、ふらふらとした足取りで歩み出す燈。
 幸か不幸か、彼の流す血や残した足跡は降り出した雨によって消し去られ、全ての痕跡が消滅させられていった。

「絶対に、あの野郎に、一泡、吹かせる……! 俺は、俺、は……っ!!」

 まだ意識が定まらない。自分が何を言っているのかもわからない。
 今の燈を突き動かすのは、強烈なまでの生存本能……自分の逆鱗に触れた順平への怒りの感情だった。

 そうして、徐々に意識を覚醒させながら、彼は雨が降りしきる薄暗い森の中を歩んでいき……この物語の冒頭に繋がった、というわけである。
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