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婚約破棄に向けて
シアとの再会 レンフォード視点
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酒場を出て教えてくれた方角に少し足を進めたところでクレイとジェード伯爵に出会
あった。
「クレイ、呼んできてくれたんだね。」
クレイに近寄る。するとジェード伯爵も俺に気づいたようで近寄ってきた。
「はい。レンに何事もなくてよかったです。」
「僕は大丈夫だよ。君たちの顔を見て少し感情が落ち着いたところだ。」
1人でいたこともあり思った以上に気持ちが焦っていたみたいだ。
「レンフォード殿下。お久しぶりでございます。この度はうちの娘がご迷惑をおかけしまして申し訳ございません。積もる話もございますが今は先を急がせていただきたく存じます。」
一礼するジェード伯爵に、「構わない。先程酒場で森の小屋の中に銀髪の女性を連れていく姿をみた人がいたんだ。一緒についてきてくれ。」
みんなで森の方へ進んでいく。
森の中に道という道はなったが、誰かが毎日通っているのだろう。草を踏んで歩いたような痕跡があった。
周囲を警戒しながら踏んである草の上を歩く。
歩き始めて30分くらいしてからだろうか道を逸れるように草が踏まれているところがあった。正直、シアのことだからそのまま捕まったままなんて考えていなさそうだ。もし逃げているとしたら…
「ジェード伯爵、僕はこっちの草が踏まれている道行ってみます、ジェード伯爵はそのまま進んでもらっていいですか?」
少し考えて、
「わかりました。シアは変なところで好奇心旺盛なので、恐らくじっとしていられないかと思います。シアを見かけたらよろしくお願いいたします。」
ジェード伯爵は何人か兵士を連れてきていたので、僕はクレイと2人で道を進んだ。
「結構奥まで来たな。」
「えぇ…そうですね。やはりこちらには来ていないんでしょうか?」
確かに結構進んだものの誰もいない。このままだと街道に出てしまう可能性もありそうだ。
「そうだね。でももう少し進んでみよう。街道目指している可能性もあるしね。」
街道までついていたら、人の軍団に見つかってしまう可能性もある。少しペースを上げて歩き始めた。
⟡.·*.··············································⟡.·*.
もう少しで街道にぶつかるというところだろうか…ここまで来ていなかったら引き返そうと思っていたら、馬が繋がれているのが見えた。
「クレイ…」
「はい、馬が見えますね!もしかしたらその先にシアがいるかもしれません。」
街道はもう目の前でここからでも人が歩いているのが見える。僕は急いで馬のいる方へ走った。
走っていくと1人の女性が森から抜け出そうとしている。
「シア!!」と叫びたいところだったが、気づかれる可能性もあるため、そっとシアに近寄っていった。
あまり離れていたわけではないのに、シアの顔をみたら、ホッとする。少し擦り傷などはあるみたいだが大きな怪我がなかったのは安心した。
これほどまでにシアの存在が僕にとって大きくなったいたとは思わなかった。
「レン様」
少し潤んだ目で僕を見るシアがすごい可愛い。
早くシアにこの気持ちを伝えたいが、夜会が終わって落ち着いてからにしようと気持ちに蓋をした。
あった。
「クレイ、呼んできてくれたんだね。」
クレイに近寄る。するとジェード伯爵も俺に気づいたようで近寄ってきた。
「はい。レンに何事もなくてよかったです。」
「僕は大丈夫だよ。君たちの顔を見て少し感情が落ち着いたところだ。」
1人でいたこともあり思った以上に気持ちが焦っていたみたいだ。
「レンフォード殿下。お久しぶりでございます。この度はうちの娘がご迷惑をおかけしまして申し訳ございません。積もる話もございますが今は先を急がせていただきたく存じます。」
一礼するジェード伯爵に、「構わない。先程酒場で森の小屋の中に銀髪の女性を連れていく姿をみた人がいたんだ。一緒についてきてくれ。」
みんなで森の方へ進んでいく。
森の中に道という道はなったが、誰かが毎日通っているのだろう。草を踏んで歩いたような痕跡があった。
周囲を警戒しながら踏んである草の上を歩く。
歩き始めて30分くらいしてからだろうか道を逸れるように草が踏まれているところがあった。正直、シアのことだからそのまま捕まったままなんて考えていなさそうだ。もし逃げているとしたら…
「ジェード伯爵、僕はこっちの草が踏まれている道行ってみます、ジェード伯爵はそのまま進んでもらっていいですか?」
少し考えて、
「わかりました。シアは変なところで好奇心旺盛なので、恐らくじっとしていられないかと思います。シアを見かけたらよろしくお願いいたします。」
ジェード伯爵は何人か兵士を連れてきていたので、僕はクレイと2人で道を進んだ。
「結構奥まで来たな。」
「えぇ…そうですね。やはりこちらには来ていないんでしょうか?」
確かに結構進んだものの誰もいない。このままだと街道に出てしまう可能性もありそうだ。
「そうだね。でももう少し進んでみよう。街道目指している可能性もあるしね。」
街道までついていたら、人の軍団に見つかってしまう可能性もある。少しペースを上げて歩き始めた。
⟡.·*.··············································⟡.·*.
もう少しで街道にぶつかるというところだろうか…ここまで来ていなかったら引き返そうと思っていたら、馬が繋がれているのが見えた。
「クレイ…」
「はい、馬が見えますね!もしかしたらその先にシアがいるかもしれません。」
街道はもう目の前でここからでも人が歩いているのが見える。僕は急いで馬のいる方へ走った。
走っていくと1人の女性が森から抜け出そうとしている。
「シア!!」と叫びたいところだったが、気づかれる可能性もあるため、そっとシアに近寄っていった。
あまり離れていたわけではないのに、シアの顔をみたら、ホッとする。少し擦り傷などはあるみたいだが大きな怪我がなかったのは安心した。
これほどまでにシアの存在が僕にとって大きくなったいたとは思わなかった。
「レン様」
少し潤んだ目で僕を見るシアがすごい可愛い。
早くシアにこの気持ちを伝えたいが、夜会が終わって落ち着いてからにしようと気持ちに蓋をした。
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