氷の貴公子は隣国の仮面令嬢に恋をする。

ゆずこしょう

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婚約式

婚約式。

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リュシアン視点

あれから数ヶ月。

無事婚約式を終えることが出来た俺たちは少しばかり生活が変わってきていた。

セリエール国がアルデール国となったことで、少しずつ他国に行っていた人達が戻りつつあると聞く。

元セリエール国を治めることになったアルデール国王は王宮をセリエール国に移し、アルデール領地はリディアーヌの兄が治めているそうだ。

アルデール民は他の国の人達よりも寿命が長い。これからゆっくり国として機能していくよう整えていくことになるだろう。

リディアーヌはアルデール国の姫としてルノアール国と行き来する生活を送っている。

勿論こちらからリディーに会いにいくこともあるが、お互いなかなか会えないのは少し寂しいところだ。

ただ、それもリディーが18歳になるまでの辛抱。あと半年でリディーも18歳になる。リディーが18歳になったら直ぐに結婚する予定だ。


セリエール国の王族、宰相、王族に肩入れしていた貴族たちは皆処刑された。勿論、キャロットもだ。
本当はお金を返してもらうまで働いてもらおうという意見も出たが、下手に生きていても反乱を企てたりする可能性もある。それに国民たちの気持ちを考えたら1番処刑がいいだろうと言うことになった。



そして、今日は約1ヶ月ぶりにリディーに会うことにっている。半年に迫った結婚式の話をする予定だ。
今回は1週間ほど時間が取れたので少しゆっくりしようということになっている。


リディーと婚約してから、アルデール樹海の行き来は簡単になった。迷うことが無くなった…と言う言葉が正しいだろう。


「リュシアン様…」

アルデール領に着くと、リディーが出迎えてくれる。
16歳の時にあった時よりも少し垢抜けた。という言葉正しいだろうか…頬の丸みが取れ、少し大人っぽくなったと感じる。


昔のリディーも可愛くて好きだったがら今のリディーも好きだ。


「リディアーヌ…」

どちらからともなく二人で抱きしめ合う。


「会いたかったです。リュシアン様。」


「俺もだ。リディー。元気そうで良かった…。」


それからしばらくすると俺たちは場所を邸に移して結婚式について話し合う。


不思議なものでこうやってたまにしか会えないからか、前よりも今の方が会える時間を大事に感じる。


結婚したら毎日一緒に入れる分、さらに幸せも増えるのだろうが、俺は今のこの時間もとても大切にしたいなと感じてしまう。


「リュシアン様も元気そうでよかったです。早速、結婚式について話しましょうか。」

笑顔で返してくれるリディアーヌ。
仮面令嬢と呼ばれていたリディーの姿はもういない。


俺はこの笑顔を守れるようにずっと一緒にいることを誓おう。


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リディアーヌ視点。


婚約式を無事終えてから、リュシアン様に会えない日が続いた。

それもそのはず、お互い仕事がそれぞれあるのだから仕方がないというもの。

それに元セリエール国のことを知っているのは私が1番。結婚する前に引き継ぎをしておかなければならない。

リュシアン様と会えない日が何日か続いた頃だろうか。毎日のように溜息をついていたことに気がついた。これもサーニャに言われて気づいたんだけど…

そこではじめてリュシアン様のことを愛していることに気がついたの。


リュシアン様は表情が少ないけれどその分自分の気持ちを言葉で伝えてくれる。

私はそれがとても愛おしいと感じてしまった。


久しぶりにリュシアン様に会うとお互い磁石のように引き寄せられて抱きしめ合う。


リュシアン様。


毎日会いたいと思うこともあるけれど、

こうやってたまにしか会えないことで

新たな気持ちに気づくこともあるものですね。

リュシアン様と出会ってから色々な感情を

また出せるようになりました。

これからもゆっくり色々な感情を知っていきましょう。

「リュシアン様。大好きですわ!」


「あぁ、俺も愛しているよ。リディアーヌ。」



















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あとがき

いつもお読み頂きありがとうございます。

これにてリュシアンとリディアーヌの物語は終わりとなります。

もう少し2人の2人の感情を上手く引き出せればよかったのですが、語彙力の無さを反省しています…


また機会がありましたらどこかの作品でお会いできると嬉しいです。


ありがとうございました!!


ゆずこしょう

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