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ブルームーン国

王都③

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ユナリーと買い物をしていていると、宝石商のお店をたまたま見つけた。

ジン様への贈り物を色々探してみたもののしっくりくるものはなくどうしようか迷っていたところユナリーから万年筆を製作してはどうかと提案をもらった。

万年筆であれば普段から使いやすいし、アクセサリーなどとは違ってそこまで重くはないだろう。

万年筆のワンポイントに宝石を入れて少し高価にな感じになるように仕上げようかなと思っていると一つの宝石が目に入った。


ちょっと青みがかったシルバーサファイアだった。

ジン様の髪の色よりは少し薄い青色でヒカリの屈折によって濃くなったり薄くなったりするのがとても気に入った。

あ、あとは密かに私の髪の色と同じ色だったりする…

ここ数日一緒にいてジン様がとても気になる存在になってきていた。

あくまでも気になるだけでこの気持ちがなんなのかはわからないけど、私のことは忘れないでくれたら嬉しいなと思ったのだ。

万年筆を使った時に思い出してくれるだけでもいい。

そのくらいこの数日は充実していた。

「おじさん、このブルーサファイアを下さい。」

値段は少し高めだけど万年筆をオーダーメイドで作るよりは安く済むだろう。あとは万年筆の素材を購入して宿屋に戻った。

⟡.·*.··············································⟡.·*.


さっそく万年筆をイメージしていく。見た目はシンプルな黒い万年筆だ。
軽木がまだ少し残っていたので持ち手が軽くなるよう軽木を使うことにした。筆先部分はしなりすぎない素材を使う。
そして、一番大切な宝石をつける部分だ。色々考えた結果、ペンのクリップ部分に宝石を埋め込む形にした。宝石は少し大きめだったので、砕いて残りの部分はワンポイントピアスを作ろうかと思っている。

「ユナリー。万年筆をイメージしてみたんだけどこんな形でどうかしら?合わせて宝石が余りそうだったからワンポイントのピアスを作ろうと思うの。」

イメージしたものを紙に書いてユナリーに見てもらう。
「とても素敵です、お嬢様。あと少しで夕食の時間になりますし、創造だけしてしまってはいかがでしょうか?あとで箱などに入れてラッピングしましょう。」

考えている間に夕食の時間になっていたなんて吃驚した。夕食前にさっそくイメージしたものを創造スキルで作っていく。

「スキル創造」

頭でイメージしながらそう呟くとひとりでに素材が動き始めた。


そして数分後、万年筆とピアスが出来上がった。

万年筆とピアスには同じ色の宝石がキラキラと輝いていてとても綺麗だった。



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