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聖獣王をさがします
イボーク辺境伯家はすぐそこです
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キャンプ中は何事もなく、終わったみたいだ。
やっぱりこの辺の道は盗賊なども少ないみたい。大きな獣もいるかと思ったけど、そんなことはなかった。
たまたまかもしれないけど…
おかげで私もぐっすり休むことができた。
テントを出ると、お兄様たちは朝食を食べながらお話をしていた。
私も起こしてくれればいいのに…
そう思って少し拗ねていると、お兄様がぐっすり寝ていそうだったからって。
まだ時間も少し早めだったしいいと思ったみたい。
3日目にもなるときちんと寝ていても疲れってなかなか取れないものだ。
特に3歳児の体にはきついみたい。
とりあえず私は馬車にのったら朝ご飯を食べることにした。
「エヴァ、今日は予定よりも早くでているから、早めにイボーク領につきそうだよ。」
そう言って地図を見せながら説明してくれるお兄様。
今日はイボーク領に入った後、そのまま辺境伯家を目指すみたい。
場合によってはその手前で宿を借りることになるとか…
とりあえず、今日の進行状況次第で辺境伯家につくか決まるみたい。
『おにいしゃま、へんきょうはくけにつかないことってなにかきけんなことがあったりするのでしゅか?』
そう聞いてみると、お兄様の代わりにコーネル様が話してくれた。
「実はこの辺はあまり盗賊がいないんだけどね、イボーク領につながっている別の道には盗賊が出たりするんだ。あとは小競り合いなども多くあったりしている。どこも作物が足りていないんだよ。たから、もしかしたらそういう人たちに襲われる可能性もあるんだ…」
盗賊にここまで襲われることがなかったのに、もしかしたらこれから襲われる可能性があるという…少し不安な顔をしていると、コーネル様が続けて話す。
「エヴァ、そんな顔をしないで。確かに少し不安かもしれないけど安心して。イザをはじめ、ライルもケビーもいる。それにそれぞれの護衛騎士は今回一緒にきているだろう。騎士たちは護衛をするくらいだからね。それなりに強いし、僕たちだって鍛えているよ。だから大丈夫だ。」
『それでもしんぱいでしゅ』
やっぱり血が流れてしまうと思うと、恐ろしい。だって私のいた世界ではそういったことが日常的にあったわけではないから。
お兄様たちも以前よりも緊張してきている。おそらく、この山を降りるのにそんな時間はかからないのだろう。
少し馬車に乗って外を走っていると、森の中を抜けた。
抜けた瞬間少し風が強くなった気がする。
その瞬間、大きな声でケビン様が「敵襲だ!10人くらいの人数。おそらく盗賊団だ」そう言って声かけてくる。
さっき祈ったばかりなのに…と思っていると、
「エヴァはネルと一緒にいて。ネル、エヴァをよろしく。」
そう言ってお兄様が外に飛び出していった。私はすごく怖くて外を見ていられない…目をつむって外の声が聞こえなくなるのを待った。
ーーーーーーーーーーーー
【アイザイア視点】
今回の旅は何事もなく終ればいいなと思いながら、山を抜けるとそうはうまくいかず、ケビーに「敵襲だ!」と声をかけられた。
やっぱりここは隣国との境ということもあり、小競り合いや盗賊がいくらでもいる。
僕も何度か同じような状態に出くわしたことがあるが、今回は僕たちだけでなんとかしないといけないため、エヴァをネルに任して外へ出た。
『ケビン今どんな状態だ。』
「今のところ、10人くらいに囲まれているようだ。とりあえず、俺とライルはそれぞれの護衛騎士と一緒に行動する。お前はここで待っているか?と聞いても出ていくだろうから、護衛騎士を連れて反対側を警戒してくれ」
的確な指示を出し、それぞれが各々の方向に向かって警戒態勢をとった。
今のところ襲い掛かってくる雰囲気はなさそうだけど、そのままここを抜けさせてくれそうではない。
そう思って警戒をしていると、一斉に弓で攻撃をしてきたのだ。
スキルを使いながら戦うことで、なんとか弓に当たらずに済んだ。みんなで弓をいなしながら中央に背を向けて固まって陣形を作る。そして向こうの敵が出てきたところに護衛騎士が攻撃をしていくようにした。
何人か逃がしてしまったが、何とか撃退することができたようだ。こちらもやはり訓練を受けてるだけのことがあり、切り傷や擦り傷程度で済んだ。
捕まえた盗賊団を近くの町の詰所に預けて、僕たちは宿に泊まった。
エヴァは途中から寝てしまったとネルが教えてくれた。明日はこんなことがないといいなと思いながら今日の一日を振り返り休むころにした。
やっぱりこの辺の道は盗賊なども少ないみたい。大きな獣もいるかと思ったけど、そんなことはなかった。
たまたまかもしれないけど…
おかげで私もぐっすり休むことができた。
テントを出ると、お兄様たちは朝食を食べながらお話をしていた。
私も起こしてくれればいいのに…
そう思って少し拗ねていると、お兄様がぐっすり寝ていそうだったからって。
まだ時間も少し早めだったしいいと思ったみたい。
3日目にもなるときちんと寝ていても疲れってなかなか取れないものだ。
特に3歳児の体にはきついみたい。
とりあえず私は馬車にのったら朝ご飯を食べることにした。
「エヴァ、今日は予定よりも早くでているから、早めにイボーク領につきそうだよ。」
そう言って地図を見せながら説明してくれるお兄様。
今日はイボーク領に入った後、そのまま辺境伯家を目指すみたい。
場合によってはその手前で宿を借りることになるとか…
とりあえず、今日の進行状況次第で辺境伯家につくか決まるみたい。
『おにいしゃま、へんきょうはくけにつかないことってなにかきけんなことがあったりするのでしゅか?』
そう聞いてみると、お兄様の代わりにコーネル様が話してくれた。
「実はこの辺はあまり盗賊がいないんだけどね、イボーク領につながっている別の道には盗賊が出たりするんだ。あとは小競り合いなども多くあったりしている。どこも作物が足りていないんだよ。たから、もしかしたらそういう人たちに襲われる可能性もあるんだ…」
盗賊にここまで襲われることがなかったのに、もしかしたらこれから襲われる可能性があるという…少し不安な顔をしていると、コーネル様が続けて話す。
「エヴァ、そんな顔をしないで。確かに少し不安かもしれないけど安心して。イザをはじめ、ライルもケビーもいる。それにそれぞれの護衛騎士は今回一緒にきているだろう。騎士たちは護衛をするくらいだからね。それなりに強いし、僕たちだって鍛えているよ。だから大丈夫だ。」
『それでもしんぱいでしゅ』
やっぱり血が流れてしまうと思うと、恐ろしい。だって私のいた世界ではそういったことが日常的にあったわけではないから。
お兄様たちも以前よりも緊張してきている。おそらく、この山を降りるのにそんな時間はかからないのだろう。
少し馬車に乗って外を走っていると、森の中を抜けた。
抜けた瞬間少し風が強くなった気がする。
その瞬間、大きな声でケビン様が「敵襲だ!10人くらいの人数。おそらく盗賊団だ」そう言って声かけてくる。
さっき祈ったばかりなのに…と思っていると、
「エヴァはネルと一緒にいて。ネル、エヴァをよろしく。」
そう言ってお兄様が外に飛び出していった。私はすごく怖くて外を見ていられない…目をつむって外の声が聞こえなくなるのを待った。
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【アイザイア視点】
今回の旅は何事もなく終ればいいなと思いながら、山を抜けるとそうはうまくいかず、ケビーに「敵襲だ!」と声をかけられた。
やっぱりここは隣国との境ということもあり、小競り合いや盗賊がいくらでもいる。
僕も何度か同じような状態に出くわしたことがあるが、今回は僕たちだけでなんとかしないといけないため、エヴァをネルに任して外へ出た。
『ケビン今どんな状態だ。』
「今のところ、10人くらいに囲まれているようだ。とりあえず、俺とライルはそれぞれの護衛騎士と一緒に行動する。お前はここで待っているか?と聞いても出ていくだろうから、護衛騎士を連れて反対側を警戒してくれ」
的確な指示を出し、それぞれが各々の方向に向かって警戒態勢をとった。
今のところ襲い掛かってくる雰囲気はなさそうだけど、そのままここを抜けさせてくれそうではない。
そう思って警戒をしていると、一斉に弓で攻撃をしてきたのだ。
スキルを使いながら戦うことで、なんとか弓に当たらずに済んだ。みんなで弓をいなしながら中央に背を向けて固まって陣形を作る。そして向こうの敵が出てきたところに護衛騎士が攻撃をしていくようにした。
何人か逃がしてしまったが、何とか撃退することができたようだ。こちらもやはり訓練を受けてるだけのことがあり、切り傷や擦り傷程度で済んだ。
捕まえた盗賊団を近くの町の詰所に預けて、僕たちは宿に泊まった。
エヴァは途中から寝てしまったとネルが教えてくれた。明日はこんなことがないといいなと思いながら今日の一日を振り返り休むころにした。
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