上 下
36 / 63
みんなのスキルはなんだろな

今日はみんなで予行練習です

しおりを挟む
バタバタ準備をし、あっという間に領地会議前々日になった。
特に一番大変だったのが、料理を作る順番とメイドさんたちが料理を運ぶ順番だ。料理を運ぶ他にワインやウイスキーなどのお酒を運ぶ人も必要だった。今回は、メイドさんに料理を、お酒などのドリンク類は執事のセバス、その息子のマティスが行ってくれることになった。因みにマティスはお兄様の補佐も行っている。

テーブルセッティングについてはお母様、お祖母様が中心になって行ってくれたため、問題ないと思う。
元々お茶会とかがない世界という訳では無いからね。ただ、お茶会では本当にお茶を飲むだけみたい。


後はテーブルマナーだけど、まだ通しで実践はできていないものの、ナイフやフォークの使い方については元々使っているから知っているし、食べる順番や音を立てては行けないなどについては言っただけですぐ修正していた。
さすが私の家族!!


そして1番大切な料理!!
今どんな状態になっているのかも見ておきたい所だね。
『しゃーしゃ、ヴァンしゃんのところにいきましゅよ。』

「承知しました、お嬢様。時間もあまりございませんし、わたくしが、お連れいてします。」そういって抱っこしてスタスタ早歩きで進んでいくサーシャ。

***********

キッチンにつくと、料理人がバタバタと忙しなく動いている。

ヴァンさんを探していると、遠くからヴァンさんの声が聞こえた。

「おい、この盛り付けやったやつ誰だ。付け合せが足りないぞ。こっちもだ。直してくれ。」

指示を出しながら歩いている。ここは最早戦場だ。

『ヴァンしゃん。おちゅかれしゃまでしゅ。じゅんびはどーでしゅか?』

「エヴァ様。お疲れ様です。今日はまだ6人分ですからね。少し少ないこともあり、準備は順調ではありませんがきちんと進んでおります。ただ、当日は人数がさらに増えるのでそうなってくると更にバタバタしそうです。今日の予行練習で前もって色々知ることが出来たので人数が多くなってもそこまで慌てずに進めそうではありますが…まずは今日のディナーを成功させましょう!」そう言ってまた調理に戻って行った。

ヴァンさんがきちんと理解してくれている人で良かった。


そして夜ディナーの予行練習が始まった。

まずはテーブルセッティング。白のテーブルクロスにあわせて、白を基調とした食器で合わせてもらった。お花も白系であわせてもらい、少しアクセントもこめて薄目の色が入ったお花が入っている。

上品で落ち着く環境ですごくいい。

『おかーしゃま、おばあしゃま、てーびゅるしぇっちんぐありがとごじゃましゅ。とてもしゅてきでしゅ。』

「ありがとう、エヴァ。少し華やかさが足りないかもしれないと思ったのだけど、アン様と話し合って少し落ち着いた感じにしてみたの。正解だったわね。」
そうお母様とお祖母様が顔を見合せながら笑っていた。

そしてこれから料理だ。料理に関しては運ぶタイミングは全てメイド長であるアニーサさんに任せてある。アニーサさんが食事の進み具合で指示を出していただくようお願い済みだ。
大体8割の人が終わるタイミングで持ってきてもらうようにした。

お皿の運び方。置く場所全て完璧だった。
恐らく準備するのに相当時間を費やしたのだろう。音も出さずに運んでいた。

そして最後は食べ方だ。
色々やらないといけないマナーについてはスープの時の飲み方や、フォーク、ナイフの使う順番を伝えた。ほかは基本元々できていることが多かったので、特に言うことはなく終わった。

こうして大きな問題なく予行練習を終了することは出来た。
本番はこれにプラスして20人以上増えるということ。

少しでもみんなで領地会議を成功させられるよう準備を進めていこう。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

神の使いでのんびり異世界旅行〜チート能力は、あくまで自由に生きる為に〜

和玄
ファンタジー
連日遅くまで働いていた男は、転倒事故によりあっけなくその一生を終えた。しかし死後、ある女神からの誘いで使徒として異世界で旅をすることになる。 与えられたのは並外れた身体能力を備えた体と、卓越した魔法の才能。 だが骨の髄まで小市民である彼は思った。とにかく自由を第一に異世界を楽しもうと。 地道に進む予定です。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

転生幼女が魔法無双で素材を集めて物作り&ほのぼの天気予報ライフ 「あたし『お天気キャスター』になるの! 願ったのは『大魔術師』じゃないの!」

なつきコイン
ファンタジー
転生者の幼女レイニィは、女神から現代知識を異世界に広めることの引き換えに、なりたかった『お天気キャスター』になるため、加護と仮職(プレジョブ)を授かった。 授かった加護は、前世の記憶(異世界)、魔力無限、自己再生 そして、仮職(プレジョブ)は『大魔術師(仮)』 仮職が『お天気キャスター』でなかったことにショックを受けるが、まだ仮職だ。『お天気キャスター』の職を得るため、努力を重ねることにした。 魔術の勉強や試練の達成、同時に気象観測もしようとしたが、この世界、肝心の観測器具が温度計すらなかった。なければどうする。作るしかないでしょう。 常識外れの魔法を駆使し、蟻の化け物やスライムを狩り、素材を集めて観測器具を作っていく。 ほのぼの家族と周りのみんなに助けられ、レイニィは『お天気キャスター』目指して、今日も頑張る。時々は頑張り過ぎちゃうけど、それはご愛敬だ。 カクヨム、小説家になろう、ノベルアップ+、Novelism、ノベルバ、アルファポリス、に公開中 タイトルを 「転生したって、あたし『お天気キャスター』になるの! そう女神様にお願いしたのに、なぜ『大魔術師(仮)』?!」 から変更しました。

婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました

kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」 王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。

異世界に来ちゃったよ!?

いがむり
ファンタジー
235番……それが彼女の名前。記憶喪失の17歳で沢山の子どもたちと共にファクトリーと呼ばれるところで楽しく暮らしていた。 しかし、現在森の中。 「とにきゃく、こころこぉ?」 から始まる異世界ストーリー 。 主人公は可愛いです! もふもふだってあります!! 語彙力は………………無いかもしれない…。 とにかく、異世界ファンタジー開幕です! ※不定期投稿です…本当に。 ※誤字・脱字があればお知らせ下さい (※印は鬱表現ありです)

神獣に転生!?人を助けて死んだら異世界に転生する事になりました

Miki
ファンタジー
学校が終わりバイトに行く途中、子供を助けて代わりに死んでしまった。 実は、助けた子供は別の世界の神様でお詫びに自分の世界に転生させてくれると言う。 何か欲しい能力があるか聞かれたので希望をいい、いよいよ異世界に転生すると・・・・・・ 何故か神獣に転生していた! 始めて書いた小説なので、文章がおかしかったり誤字などあるかもしてませんがよろしくお願いいたします。 更新は、話が思いついたらするので早く更新できる時としばらく更新てきない時があります。ご了承ください。 人との接し方などコミュニケーションが苦手なので感想等は返信できる時とできない時があります。返信できなかった時はごめんなさいm(_ _)m なるべく返信できるように努力します。

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。 日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。

処理中です...