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みんなのスキルはなんだろな

教会を作るためにどうすればいいか考えます

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お父様たちが話し合いをした後から屋敷の中は忙しくなった。

お祖父達はイボークに戻るのかと思いきや、戻らずお父様のお手伝いをしている。

みんな忙しくて、会えるのはご飯の時だけになりがち。
少し寂しいけど、お兄様がいつも一緒にいてくれるからそれだけで幸せだ。私も大人の時の記憶があるのだ。全然我慢出来る…

そういえば、ふとみんなのスキルはなんなのか気になった。
決してここまで忘れていた訳では無いんだよ。

ただ、精霊さんを見つけることで手一杯だったのだ。
それにまだ、闇、光、火、地、風の精霊さんが見つかっていない。でもきっといつか見つかるだろうと信じている。

スキルはそれぞれ違うと聞いた。
そして必ずひとつは持っている。最近知ったが私の家は公爵家。おそらくみんなスキルを覚えているのではないかな。なんて思っている。

それに平民だって貰えるものだ。いまは貴族だけになっているみたいだけど…きっとそれぞれ、職業に役立てることが出来るはず。

別に大きい教会に行かなくても、女神様への祈りがあれば聞き届けてもらえるだろう。

そして別にお金をかけてもらうものでもたいと思うし、こういうのは気持ちが大事だと思うのだ。

ということで、お兄様に聞いてみることにした。
『(おにいしゃま。おにいしゃまはすきるというのをもっていりゅのでしゅか?)』
いや、これはまずいかもしれない。聞いてしまうとなんで知っているの?となりそうなので、飲み込んだ。

ここはリーフにお願いしよう。
最近知ったけど、契約した精霊とは心の中でお話ができるんだ。
『(りーふ、おねがいありましゅ。りーふたちはすきるってしってるでしゅか?すきるなにもってりゅかおにいしゃまにきいてほしいでしゅ。)』

「(エヴァ、スキル知ってるんだね。僕たちはスキルを知ってるよ。精霊は精霊王の知恵を分け与えられてるからね。でも、僕は契約しているエヴァとしか話せない。だからエヴァが僕から聞いたってことにして聞いてくれるかな?)」

そうでした。精霊さんは基本話せないのでした。私はコクリと頷いて、お兄様の方に向かった。

『おにいしゃま、りーふからきいたんでしゅが、しゅきるってしってましゅか?』

そう聞くと、本を読んでいたお兄様は顔を上げた。

「うん、知ってるよ。8歳になったらもらうことができる。」

すこし落ち込んだ様子で答えてくれた。

『しょうなんでしゅね!!おにいしゃまはどんにゃしゅきるをもってるんでしゅか?』

「僕はというか、僕たち一家は持っていないんだ。といっても、取れなかったとかではないよ。ただね、民から貰っている税金で、それでなくとも作物も育たないような状態なのに、教会に行って1人あたり金貨1枚なんて払えないと思ってるんだ。嫁いできている母上もお祖母様も同じ考えを持っていて、だからみんな持っていないんだよ。」

そう言って悲しい顔をした。でも確かにそうだよね。なくても生きていけるのであれば、そこに払わず少しでも住みやすい領地にしたい。

わたしでもそう思う。

でも、スキルを持ったらもっといい暮らしが出来るかもしれない。

どうしたらいいんだろう…


あ、作っちゃえばいいんじゃない?

というか、この国は宗教みたいなのあるのかな。

それについてはあとでネット検索で調べてみよう。


『おにいしゃま、エヴァはなんとしてでもしゅきるがほちいでしゅ。(持ってるけど)しょれに、おにいしゃまたちがどんにゃものちゅかえるようになるのもちりたいでしゅ。だから私がんばりましゅ』

「ありがとう。エヴァなら何とかしちゃいそうだね。精霊のこともそうだったけど。なにか手伝えることがあったら教えてね。」
そう言ってお兄様は自分の部屋に戻って行った。

ーーーーーーーーー
【アイザイア視点】
エヴァからまさかスキルについて聞かれると思っていなかった。
貴族院に通っている貴族の中でスキルを持っていない人の方が少ない。

まぁ、僕の周りでは父上や母上と仲が良かったり、同じ考えの友人が多いからスキルを持っていない人が多いが…
結構持ってる人達からは遠巻きにされたり、少し見下して見られたりされる。

と言ってもこちらの方が身分が上なので言ってくるやつはいないが…

エヴァがスキル絶対欲しいと言っていたし、好奇心旺盛だからなにかしらしてくれるような気がしている。


子供の発想力もすごいからね。

貴族院のことを考えて少し気が滅入ってしまっていたが最後のエヴァの一言で少し救われたような気がした。
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