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二部
お茶会に現れない二人。
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ニーナとアントン様を少し待ってみたものの二人はなかなか屋敷に来なかった。
ひとまずヘレナやエリオット様、ビアンカ、レナード様を待たせるわけにはいかないと思い、私とデューク様はお茶会開催場所の庭へ向かう。
近くにアマンダが控えていたためアマンダに開いているメイドや従者がいたらここから町までの道のりを念のため探してみてほしいとお願いをした。
もし、ここに来るまでに事故や事件に巻き込まれていたら困るからだ。幸いここは王都の貴族街にある屋敷だ。このあたりの治安が悪いという話は聞いたことがない。
そして、ここまでの道のりは一本道となっているため、脇道に逸れて道に迷うなんていうことはないだろう。
残りは事故だ。馬車が横転したとか馬車同士がぶつかってしまったなどがあるかもしれない。ただ、事故などあったときは何かしら連絡が来るのではないかと思っている...
「本当になんともないといいんだけど...」とりあえずアマンダに頼んだので、すれ違わないようにするためにも二人を待つしかない。
庭につくと4人が楽しそうに会話をしているのが見えた。私は4人に近づき、
「遅くなってしまい申し訳ございません。まだ全員そろっているわけではないのですが、お茶会を始めたいと思います。皆さまよろしいでしょうか?」
お茶会を始めていいか確認すると、皆頷いてくれたので少しだけ挨拶をする。
「改めまして、この度はお茶会にご参加いただきありがとうございます。今日はお昼からということもありましたので、軽食とあとからデザートをご用意しております。庭に咲いている青薔薇と、白薔薇も今見ごろを迎えておりますので、ぜひお花を見ながら楽しんでいただけますと幸いです。」
カーテシーをすると、皆各々に話し始めた。
各々話し始めて30分くらい経ったころだろうか...アマンダがこちらに向かってきたので私も一度席を立ちアマンダへ駆け寄った。
「アマンダ。どうかした?もしかして二人見つかったかしら...?」
「お嬢様。お待たせしており申し訳ございません。私どもも探しているのですがやはりこの近くには来ていないようです。」
とりあえずいないということは事故があったというわけではないと思うので、少し安心した。
「全然大丈夫よ。アマンダも探してくれたのね。ありがとう。とりあえずこの辺りに誰もいないということはここから町までの道で事故はないということね。あとは...町の中や二人のご実家の近くで何かあったのか....」
この辺の近くであれば何とか探すことは可能だが、王都の全体を探すとなるとみつけられるかどうかも定かではない。
「何か予定が入ってしまったとかなのかもしれないわ...探してくれたみなには悪いけれど自分たちのお仕事もあるだろうし戻ってくるように伝えて頂戴。アマンダもゆっくり休んでね。」
私も5人を待たせているので、庭に戻った。
6人でのお茶会だからか気兼ねなく話せている。ニーナたちが来たらどのような感じになるか全く想像ができなかったが、今のところ楽しんでもらえているようで安心した。
「そういえば、ニーナたちはきたの?」
もともと今回のお茶会の趣旨を伝えているヘレナとビアンカはニーナが来ていないことを不思議に思っているようだった。
「それが、全然来ないの。事故や事件に巻き込まれた可能性も考慮して近辺は探してもらったんだけど見つからなかったわ...本当に何事もなければいいのだけど...」
女性3人で話していると男性陣も会話に参加する。エリオット様はヘレナに、レナード様にはビアンカが前もって話を伝えておいたのだろう。折角のお茶会だし、辛気臭い顔をしているのはやめたほうがいいと思っている。
それから色々6人で話しているとあっという間にお茶会がお開きの時間になった。
皆それぞれ今日の感想を言ってから自宅に帰っていく。今まではエリオット様とあまり話したことがなかったが、ヘレナが連れてきたことで、少しコミュニケーションが取れたように思う。また6人でゆっくり話をしようということになって今日はお開きになった。
しかし、来なかった2人は一体何をしていたのか...忘れていただけならいいけど、少し心配だ。できればまだあまり学院で声をかけたくはないが、学院に来ているかだけでも確認しようと決めた。
ひとまずヘレナやエリオット様、ビアンカ、レナード様を待たせるわけにはいかないと思い、私とデューク様はお茶会開催場所の庭へ向かう。
近くにアマンダが控えていたためアマンダに開いているメイドや従者がいたらここから町までの道のりを念のため探してみてほしいとお願いをした。
もし、ここに来るまでに事故や事件に巻き込まれていたら困るからだ。幸いここは王都の貴族街にある屋敷だ。このあたりの治安が悪いという話は聞いたことがない。
そして、ここまでの道のりは一本道となっているため、脇道に逸れて道に迷うなんていうことはないだろう。
残りは事故だ。馬車が横転したとか馬車同士がぶつかってしまったなどがあるかもしれない。ただ、事故などあったときは何かしら連絡が来るのではないかと思っている...
「本当になんともないといいんだけど...」とりあえずアマンダに頼んだので、すれ違わないようにするためにも二人を待つしかない。
庭につくと4人が楽しそうに会話をしているのが見えた。私は4人に近づき、
「遅くなってしまい申し訳ございません。まだ全員そろっているわけではないのですが、お茶会を始めたいと思います。皆さまよろしいでしょうか?」
お茶会を始めていいか確認すると、皆頷いてくれたので少しだけ挨拶をする。
「改めまして、この度はお茶会にご参加いただきありがとうございます。今日はお昼からということもありましたので、軽食とあとからデザートをご用意しております。庭に咲いている青薔薇と、白薔薇も今見ごろを迎えておりますので、ぜひお花を見ながら楽しんでいただけますと幸いです。」
カーテシーをすると、皆各々に話し始めた。
各々話し始めて30分くらい経ったころだろうか...アマンダがこちらに向かってきたので私も一度席を立ちアマンダへ駆け寄った。
「アマンダ。どうかした?もしかして二人見つかったかしら...?」
「お嬢様。お待たせしており申し訳ございません。私どもも探しているのですがやはりこの近くには来ていないようです。」
とりあえずいないということは事故があったというわけではないと思うので、少し安心した。
「全然大丈夫よ。アマンダも探してくれたのね。ありがとう。とりあえずこの辺りに誰もいないということはここから町までの道で事故はないということね。あとは...町の中や二人のご実家の近くで何かあったのか....」
この辺の近くであれば何とか探すことは可能だが、王都の全体を探すとなるとみつけられるかどうかも定かではない。
「何か予定が入ってしまったとかなのかもしれないわ...探してくれたみなには悪いけれど自分たちのお仕事もあるだろうし戻ってくるように伝えて頂戴。アマンダもゆっくり休んでね。」
私も5人を待たせているので、庭に戻った。
6人でのお茶会だからか気兼ねなく話せている。ニーナたちが来たらどのような感じになるか全く想像ができなかったが、今のところ楽しんでもらえているようで安心した。
「そういえば、ニーナたちはきたの?」
もともと今回のお茶会の趣旨を伝えているヘレナとビアンカはニーナが来ていないことを不思議に思っているようだった。
「それが、全然来ないの。事故や事件に巻き込まれた可能性も考慮して近辺は探してもらったんだけど見つからなかったわ...本当に何事もなければいいのだけど...」
女性3人で話していると男性陣も会話に参加する。エリオット様はヘレナに、レナード様にはビアンカが前もって話を伝えておいたのだろう。折角のお茶会だし、辛気臭い顔をしているのはやめたほうがいいと思っている。
それから色々6人で話しているとあっという間にお茶会がお開きの時間になった。
皆それぞれ今日の感想を言ってから自宅に帰っていく。今まではエリオット様とあまり話したことがなかったが、ヘレナが連れてきたことで、少しコミュニケーションが取れたように思う。また6人でゆっくり話をしようということになって今日はお開きになった。
しかし、来なかった2人は一体何をしていたのか...忘れていただけならいいけど、少し心配だ。できればまだあまり学院で声をかけたくはないが、学院に来ているかだけでも確認しようと決めた。
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